引越し後に住所変更しないで14日過ぎたらどうなる?本人以外でも手続きする方法も

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住所変更 14日過ぎたら

引越し後に、役所で行う住民票の住所変更手続きは必須です。

この手続きの期限は、原則引越し後14日以内ですが、それを過ぎたらどうなってしまうのでしょうか。

そこでこちらの記事では、次の点について解説していきます。

  1. 住所変更しないで14日過ぎたらどうなるか
  2. 住所変更の手順
  3. 住所変更しなくてもいいケース
  4. 本人以外の手続き方法

場合によっては、罰則を取られるケースもあったりと、住民票の住所変更はとても重要な手続きです。

住所変更の流れや、注意点についても解説していますので、参考にしてくださいね!

また引越し日が決まったけど、引越し業者を決めていない方は、ぜひ一括見積りサイトで最適の引越し業者を探しましょう。

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目次

引越し後に住所変更せず14日過ぎたらどうなる?

引越しをして住む場所が変わった場合、各市区町村の役所で14日以内に住民票の異動手続きが必要です。

もしこれをしないと様々な不利益を被る可能性がありますので注意しましょう

そこでこのような不利益を被るリスクについて次の点について解説していきます。

  • 罰金が発生する
  • 公的書類の発行ができない・届かない
  • 運転免許証の更新ができない
  • 選挙に投票できない
  • 確定申告ができない
  • 公共サービスが利用できない

ただしこの14日以内という期限は当面の間、コロナの観点から期限を過ぎても手続きが可能です。

まずは、住んでいる管轄の役所に連絡して確認してみることをおすすめします。

罰金が発生する

もし引越し後、14日以内に役所での住所変更をしないと最大で5万円の罰金が科せられる場合があります。

これは住民基本台帳法という法律で定められています。

第22条  (転入届)
転入 (新たに市町村の区域内に住所を定めることをいい、出生による場合を除く。)した者は、転入をした日から14日以内に、市町村長に転出証明書を添えて届け出なければならない。

第23条  (転居届)
転居 (一の市町村の区域内において住所を変更することをいう。)をした者は、転居をした日から14日以内に、市町村長に届け出なければならない。

第24条  (転出届)
転出をする者は、あらかじめ、市町村長に届け出なければならない。

引用元:「住民基本台帳制度に基づく各種届出」-総務省

住民基本台帳法の第22条から第24条では、市町村長に異動の届けを出すように規定しています。

確かに引越し後は荷物の整理や新しい生活への対応などいろいろと忙しい時期ではあります。

そのため引越し先の役所へ赴くのも難しい場合もあるでしょう。

しかしこの罰則規定は住民基本台帳法という法律で定められていますので順守が必要です。

正当な理由がない場合は最大5万円を払わなければいけない場合もあります。

このため優先事項として14日以内に済ませるようにしましょう。

公的書類の発行ができない・届かない

住所変更をしないと市区町村からの公的書類の発行ができなかったり、届かないという事態が起こります。

例えば発行ができない公的書類には次のような書類があります。

  • 住民票
  • 印鑑証明書
  • 所得証明書

このような書類を発行する場合、旧住所の役所に住民票の記載があります。

そのため旧住所の役所に行って発行手続きが必要です。

もう引越ししているわけですから、旧住所に行くのもそれだけで大変ですよね。

せっかく引越ししたにもかかわらず貴重な時間や交通費をかけて以前の役所に赴くことになります。

また今度は新しい住所の役所から公的な書類が届かない場合、次のような書類が考えられます。

  • 就学時健康診断通知書
  • 入学期日・学校指定通知

次の画像は千葉市の就学時健康診断通知書です。

これらの書類は届かないと入学手続きに支障が出る場合があります

また銀行からのキャッシュカードの郵送についても支障が出ます。

なぜなら本人限定受取郵便に指定されていることが多く、その際に本人確認書類の提示が求められるからです。

住民票の異動をしていなければこうした本人確認書類も旧住所のままです。

そのためこういった郵便物も受け取れないことになります。

このような不便を避けるためにも異動の手続きは早めに済ませておきたいですよね。

運転免許証の更新ができない

運転免許証をお持ちの方は更新の時期に更新手続きをしないと、免許証が失効してしまう場合もあります。

そのため免許証の更新手続きは重要です。

しかし住所変更をしていないと、この免許の更新手続きができない場合があります

なぜなら免許の更新は、住民票に記載のある地域で行う必要があるためです。

そうなりますと旧住所まで赴く必要も出てきてしまいます。

遠方への引越しだった場合、旧住所の免許更新センターまで赴くことが難しい人もいるでしょう。

行けたとしても貴重な時間を失ったり、移動のための費用がかかったりします。

このような不利益を被らないためにも各役所での住所変更は重要ですので、必ず期限内に済ませておきましょう。

あわせて免許証自体の住所変更もしておきたいですよね。

免許証の住所変更は住民票の異動手続きをした後、各地域の次の場所で可能です。

  • 運転免許センター
  • 警察署

このような場所で免許証の更新をしていきましょう

また運転免許証の住所変更については、以下の記事で詳しく解説してます。

住所変更の方法や、住所変更する際の注意点などを詳しくまとめていますので、参考にしてくださいね!

免許証の住所変更しないとどうなる?14日過ぎても交番でできるのか解説

選挙に投票できない

引越しした後、異動の手続きをしていないと、引越した先の自治体で選挙に参加することができません。

これは住民票に記載のある自治体でのみ選挙権があるからです。

下の画像は、千葉県市川市の投票所入場整理券になります。

選挙権のみならず選挙に立候補する権利である被選挙権も住民票を移していなければできません。

選挙権は国民の重要な権利ですので、そのようなことがないようにしっかりと住所変更をしておきたいですよね。

なお住所変更をしても引越してから3か月以内は新しい自治体で選挙に投票することはできません

しかしそのような場合は、旧住所の自治体で選挙に参加できる可能性があります。

ただし次の条件があります。

  • 旧住所に3か月以上住んでいた
  • 地方選挙の場合はその区域内に移転している

選挙では3か月前の住民票の記載がもとになりますので、旧住所でも3か月以上暮らしている必要があります。

地方選挙ではその地域での選挙になりますので、その区域内での移転が必須です。

このような条件がありますが、詳しくは旧住所の自治体に確認してみてくださいね。

確定申告ができない

住所変更の手続きをしないと、確定申告が引越し先の住所の税務署でできません

確定申告とは、1年間に得た所得に対応する税金の金額を計算し、それを納付する手続きを言います。

会社員 確定申告不要
個人事業主 確定申告必要な場合あり

ただ会社員などは会社で年末調整を行うため、この確定申告の手続きは不要になります。

確定申告は主に個人事業主やフリーランスの方、副業で年間20万円以上の所得のある方が必要です。

このような確定申告が必要な方が住所変更をしていないと、新しい住所の税務署で確定申告ができません。

なぜなら確定申告は住民票の置いてある地域を管轄する税務署で行う必要があるからです。

もしこうなってくるとわざわざ前の住所の地域を管轄する税務署まで赴く必要があります。

引越し先からそちらの税務署に行くの貴重な時間を失うことになりますし、移動のための費用もかかるでしょう。

このように確定申告でも支障がありますので、住民票の異動手続きをしておきましょう。

公共サービスが利用できない

新しい住所のある自治体で住所変更手続きをしていないと、様々な公共サービスを受けられません。

例えば次のような公共サービスです。

  • 図書館などの公的施設
  • ゴミ処理センター
  • 住宅補助
  • 助成金
  • 子育て世帯生活支援特別給付金
  • 個人向け緊急小口資金等の特例(緊急小口資金)

図書館やごみ処理センターといった公共サービスは、その地域に住んでいる方々へのサービスです。

そのためこのような公共サービスの利用にあたっては住民票の提示が求められる場合があります。

このような時、住所変更をしていないとこれらの公共サービスを利用できないことになります。

なぜなら新しい住居の自治体の住民票に記載がないためです。

また各種の住宅補助や助成金についても住民票に記載がある方を前提としています。

さらに子育て世帯を支援するための「子育て世帯生活支援特別給付金」などの公的サービスも受けられません。

このような困ったときにとても助かる公共サービスが提供されないという不利益を被ります。

このようなことがないためにも新しい住居の自治体で転入届を出す住所変更手続きが必要です。

優先的に住所変更の手続きは済ませましょう

【状況別】住所変更の順番

住所変更手続きの順番は基本的に次の通りです。

  1. 転出届の提出
  2. 引越し
  3. 転入届の提出

ただ状況別に役所に持参が必要なものなどが異なります。

そこで以下では次の状況別に手順や必要なものなどを解説しますので、参考にしてみてくださいね。

  • 異なる市区町村へ引越しする場合
  • 同じ市区町村内で引越しする場合
  • 本人以外の親などに頼む場合
  • 国外(海外)へ引越しする場合

異なる市区町村へ引越しする場合

異なる市区町村へ引越しする場合の住所変更手続きの手順は次の通りです。

  1. 転出届の手続き
  2. 引越し
  3. 転入届の手続き

異動の手続きでは手順、順序が重要です。

手順、順序を理解しておけばいざという時に困ってしまうことはなくなるでしょう。

まず引越し日の2週間前から引越し日までの間に引越し元の役所で、転出届の提出をします。

書式は各自治体で異なりますが、こちらは参考までに大阪府東大阪市の転出届の見本です。

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手続き場所 引越し元の役所
提出期限 引越し日の2週間前から引越し日
持参物
  • 本人確認書類(運転免許証、パスポート等)
  • 印鑑

転出届を提出すると、転出証明書をもらえます。

この転出証明書は、引越し後、引越し先の役所で転入届と一緒に出さなくてはいけません

そのためそれまで大切に保管しましょう

次に引越しをした後ですが、引越し日から14日以内に引越し先の役所で、転入届の提出をします。

この際、引越し元の役所で受け取った転出証明書の提出が必須ですので、忘れずに持って行くようにしましょう。

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手続き場所 引越し先の役所
提出期限 引越し日から14日以内
持参物
  • 本人確認書類(運転免許証、パスポート等)
  • 転出証明書
  • 印鑑

持参物の印鑑については、転入届の場合必要ない市区町村もありますので、各市区町村へ確認してみましょう。

各市区町村のホームページで参照可能です。

他にも各市区町村のホームページでは異動手続きについて有益な情報が載っていますので、積極的に参照してみましょう。

同じ市区町村内で引越しする場合

同じ市区町村内で引越しする場合の住所変更手続きの手順は次の通りです。

  1. 引越し
  2. 転居届の手続き

同じ市区町村内で引越しをする場合、転出届の提出は必要ありません

このため引越し前に住所変更で必要な手続きはなく、より簡単になっています。

そして引越し後は、異なる市区町村の場合は転入届でしたが、同じ市区町村内では転居届の提出になります。

こちらは三重県津市の転居届の見本ですので、参考にしてみてください。

住所変更 転居届
画像引用元/津市公式ホームページ

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手続き場所 引越し元と引越し先の管轄の役所
提出期限 引越し日から14日以内
持参物
  • 本人確認書類(運転免許証、パスポート等)
  • 印鑑

こちらの転居届の提出の期限は、引越し日から14日以内となっています。

異なる市区町村への引越しの場合は、転出証明書が必要でした。

しかし同じ市区町村内の場合は、転居届のみとなり転出証明書の提出は必要ありません

また持ち物の印鑑は市区町村によっては必要ない場合もあります。

持ち物も各市区町村に確認してみるとよいでしょう。

本人以外の親などに頼む場合

住所変更の手続きは原則、本人が行うようにしましょう。

しかし本人が病気やケガなどで起き上がれず親や配偶者に頼まなければいけないケースもあります。

つまり代理人手続きです。

この代理のとき問題となるのは委任状の要・不要です

委任状の要・不要は次の表の通りとなります。

同じ世帯の人 委任状不要
別世帯の人 委任状必要

このように世帯が同じかどうかによって委任状の要・不要が決まります

例えば親子でも別居していて世帯が別であれば、委任状が必要です。

また同棲しているカップルは世帯が同じであれば、委任状が不要となります。

このように委任状が必要かどうかは世帯が同一かどうかによりますので、この点を基準に判断しましょう。

また委任状の用紙は役所の窓口でもらったり、各自治体のホームページからダウンロードが可能です。

代理人手続きで必要なものは次の通りです。

  • 代理人の本人確認書類
  • 代理人の印鑑
  • 本人の印鑑
  • 本人のマイナンバーカードあるいはマイナンバー通知カード
  • 本人の国民健康保険証・年金手帳など
  • 委任状(必要な場合)

手続きの際はこちらのリストでチェックしてみてくださいね。

国外(海外)へ引越しする場合

国外(海外)へ引越しする場合の住所変更は、次の手順になります。

  1. 転出届の手続き
  2. 引越し

この場合、国外(海外)での滞在が1年以上になる場合に国外(海外)への引越しとみなされます

1年未満の滞在はこれに該当しない点にご注意ください。

国外での滞在が1年以上 海外転出届提出必要
国外での滞在が1年未満 海外転出届提出不要

この滞在が1年以上になる国外(海外)への引越しは、海外転出届と呼ばれています。

転出届の提出は引越し日(渡航日)の2週間前から引越し日の間で可能です。

転出届提出時に必要なものは次の通りです。

  • 本人確認書類(運転免許証、パスポート等)
  • 住民基本台帳カード、マイナンバーカードあるいはマイナンバー通知カード

この手続きにより国外(海外)への引越しですので、住民票は除票という扱いになります。

この除票の扱いになりますと、日本の住民税が課されないことになります。

そしてこの除票に伴い住民基本台帳カードやマイナンバーカードは返納となりますので、必ず持参するようにしましょう。

引越し後に住所変更しないパターン

引越し後、住所変更をする必要がないために手続きをしないパターンがあります。

ただしこの場合メリットとデメリットがありますので、参考にしてみてくださいね。

住所変更しないパターンは次の2点です。

  • 生活の拠点が異動しない(高校・大学などの進学)場合
  • 新住所での居住が1年未満の場合

生活の拠点が異動しない(高校・大学などの進学)場合

生活の拠点が引越し元の住居にある場合、住所変更の手続きをしなくてもいいことになっています

例えば高校や大学の進学に伴って親元を離れ、学校に近い場所で一人暮らしをするというようなパターンです。

高校生や大学生ということは親が実家に暮らしていると想定できますので、生活の拠点としての実家は残っています。

つまり完全には異動したとは言えません。

そのため親元である実家が生活の拠点とみなされ、住所変更は必ずしも必要ではありません。

異動の手続きが免除されるという意味では手間が省けてますので、メリットと言えます。

しかし住所変更しないことにより様々なデメリットも生じています

  • 図書館などの行政サービスが受けられない
  • 住んでいる地域で確定申告や運転免許の更新手続きができない
  • 自治体からの郵送物が住民票のある実家に届いてしまう
  • 住んでいる自治体の選挙権がない

住んでいる地域の図書館などは住民票がその自治体に置いてある住民へのサービスです。

そのためこのような地域の行政サービスを受けられないというデメリットがあります。

また確定申告や運転免許の更新は住民票のある地域の場所で手続をすることになっています。

そのためわざわざ実家の税務署に出向くというデメリットがあります。

さらに自治体からの郵送物が住んでいない実家に送られてしまい、自身で受け取ることができません。

この郵送物を再度実家から一人暮らしの家まで親が郵送するとなると、さらに費用と手間がかかります。

つまり大きなデメリットとなってしまいます。

そして選挙権も住民票に基づいていますので、その地域で選挙に参加できないデメリットがあります。

もし住所変更をしない場合は、このような様々なデメリットがあることを確認しておきましょう。

このようなデメリットが生じる可能性がありますので、できれば異動の手続きをすることが推奨と言えます。

新住所での居住が1年未満の場合

次の場合、住所変更は必ずしも必要ありません。

  • 新住所での生活が1年未満の場合
  • 新住所での生活が1年以上でも定期的に元の住居に帰省する場合

新住所での生活が事前に1年未満と分かっている場合は、住民票を移す手続きは必ずしも必要ありません。

あるいは新住所での生活が1年以上でも元の住居に帰省する場合も、住所変更の必要がありません。

このようなケースも生活の拠点に変更がないとみなされるためです

例えば会社員が、辞令でマイホームから他の都道府県へ単身赴任をする場合です。

しかしこちらのケースも行政サービスが受けられないなどのデメリットがあります。

確かにこのような行政サービスを利用しないこともあります。

しかし例えば急に住民票の写しが必要になった場合、困ってしまうでしょう。

このようにいざという時、余計な手間がかかりますので、住所変更しておくことをおすすめします。

住民票以外に役所で必要な手続き一覧

住民票以外に役所で必要な手続き一覧は次の通りです。

  • マイナンバーの住所変更
  • 国民年金の住所変更
  • 国民健康保険の住所変更
  • 印鑑登録証の住所変更

これらの手続きは、一気に手続き可能ですので手続き方法や必要なものを確認しておきましょう。

マイナンバーの住所変更

マイナンバーとは、日本に居住する一人一人に付与された固有の番号で12桁あります。

個人情報などをこのマイナンバーで一括管理できるため導入されました。

そしてこのマイナンバーが記載されたカードが、マイナンバーカードです

マイナンバーカードは自動的に発行はされず、申請して初めて発行されます。

このようなマイナンバーカードも住所が記載されていますので、住所変更手続きが必要です

ただ引越し先の自治体の役所で転入届をする際に同時にできますので、お持ちの方は必ず持参しましょう。

注意点

  • 家族のマイナンバーカードも持参
  • 引越し日から14日以内に手続きが必要
  • 継続手続きをしないまま90日経過でマイナンバーカードが失効

ご家族の分のマイナンバーカードがあれば、そちらも手続きが必要ですので一緒に持参するようにしてくださいね。

転入届と同様に引越し日から14日以内に手続きが必要です。

このマイナンバーカードの住所変更の際に、継続手続きも役所の方でしてくれます。

しかし継続手続きをしないまま引越し日から90日が経過すると、マイナンバーカードが失効してしまいます。

このようなことにならないためにもしっかりと14日以内に異動の手続きをしておきましょう。

マイナンバーカードの住所変更の詳細についてはこちらの記事をご覧ください。

▶引越し後マイナンバーカードの住所変更しないと罰金?手続き期限や住所が住民票と違う場合も

国民年金の住所変更

国民年金とは、20歳~60歳までの国民が皆入らなければならない公的な年金制度です。

一定の保険料を支払い、老齢、障害、死亡の際に年金が支払われます。

このような国民年金には加入の仕方が3種類あります。

  • 第1号被保険者(個人事業主・自営業、農業者・漁業者、学生、無職など)
  • 第2号被保険者(会社員、公務員など)
  • 第3号被保険者(第2号の配偶者)

このうち引越しに伴い国民年金の住所変更手続きをが必要な人は、第1号被保険者です

手続きの場所 引越し先の役所
手続きの期限 引越し日から14日以内
必要なもの
  • 国民年金手帳
  • 印鑑

第1号被保険者は個人で年金を支払っている個人事業主、学生、無職などの人です。

このような人は引越し後14日以内に手続きする必要があります。

転入届の提出時に同時に手続き可能ですので、一緒にしてしまいましょう。

また手続きに必要なものは各自治体で異なりますので、事前に役所などで確認しましょう。

第2号被保険者は「被保険者住所変更届」を会社に提出すれば国民年金の住所変更が可能です。

第3号被保険者は会社がしてくれますので、個人で国民年金の住所変更をする必要はありません。

国民健康保険の住所変更

国民健康保険とは、個人事業主やフリーランス、フリーター、学生、無職などの方が加入している健康保険です。

一定の保険料を支払うことにより医療費の一部の負担で病院などでの診療を受けることができます。

このような国民健康保険の加入者が引越しした場合、住所変更の手続きが必要です

この時、引越し先が同一の市区町村なのか、異なる市区町村なのかで手続き内容が次のように異なります。

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同一の市区町村内 引越し先で国民健康保険の住所変更
異なる市区町村
  • 引越し元で国保の資格喪失手続き
  • 引越し先で国保の加入手続き

同一の市区町村内での引越しは、引越し先の役所で国民健康保険の住所変更のみです。

一方異なる市区町村への引越しは、資格喪失手続きと国民健康保険の加入手続きが必要になります。

元々の自治体での登録が一度なくなり、新たな自治体での加入をすることになります。

このように同一市区町村か異なる市区町村かで手続き内容が違いますので、注意しましょう

それではそれぞれの手続きの詳細について見ていきましょう。

同一の市区町村の場合

同一の市区町村の場合は次の表の手続きになります。

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手続きの場所 引越し先の役所
手続きの期限 引越し日から14日以内
必要なもの
  • 国民健康保険証
  • 本人確認書類(運転免許証、パスポートなど)
  • 印鑑

一般的にはこのような手続き内容になりますが、各自治体によって異なる場合があります。

そのため念のため詳細は各自治体へ確認しましょう。

異なる市区町村の場合

異なる市区町村の場合は次の2つの手続きになります。

  • 引越し元で国保の資格喪失手続き
  • 引越し先で国保の加入手続き

引越し元で国民健康保険の資格喪失手続きは次の表の通りです。

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手続きの場所 引越し元の役所
手続きの期限 引越し日から14日以内(引越し日より前でも手続き可能)
必要なもの
  • 国民健康保険証
  • 本人確認書類(運転免許証、パスポートなど)
  • 印鑑

この手続きは、引越し元の役所で転出届を提出するときに同時に行えますので、一緒に行いましょう。

次に引越し先での国民健康保険の加入手続きは次の表の通りです。

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手続きの場所 引越し先の役所
手続きの期限 引越し日から14日以内(引越し日より前でも手続き可能)
必要なもの
  • 国民健康保険証
  • 本人確認書類(運転免許証、パスポートなど)
  • 印鑑

こちらの国民健康保険の加入手続きも転入届と同時に行えますので、一緒に済ませましょう。

印鑑登録証の住所変更

印鑑登録とは、自分の印鑑を役所に登録してその印鑑が本物であると証明するための制度です。

ここで登録された印鑑を実印と言います。

例えば、不動産取引や自動車登録などの契約の際には、実印が必要です。

この印鑑登録を行った時にもらえるカードが印鑑登録証になります。

この印鑑登録証も引越し時に必要です。

不動産取引などの際に必要な印鑑証明 住所変更は印鑑登録証の変更手続きで行います。

印鑑登録証の住所変更ができていないと使用できません。

なぜなら新住所が記載されていないと、無効になるからです。

つまり印鑑の証明ができなかったためになかったことになってしまうということです。

このような不利益を被らないためにも印鑑登録証についても早めに住所変更をしておきましょう。

印鑑登録証の住所変更は、同じ市区町村内の引越しか異なる市区町村への引越しかで手続の内容が異なっています。

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同じ市区町村での引越し 転居届の提出により自動的に印鑑登録証の住所変更もされる
異なる市区町村への引越し
  • 旧住所で登録抹消手続き
  • 新住所で再登録手続き

ただし同じ市でも区が異なる時は手続きが必要なこともありますので注意しましょう。

住所変更に関するQ&A

住所変更に関して次の5点のQ&Aをまとめています。

  • コロナで住所変更が14日過ぎた場合はどうする?
  • 転出届の提出を親に頼むことや本人以外の提出は可能?
  • 転入届提出の14日以内の数え方は?
  • 転入届提出後すぐに住民票発行はできる?
  • 転出届を1ヶ月前に出すことは可能?

住所変更についてよくある疑問をピックアップしましたので、参考にしてみてくださいね。

コロナで住所変更が14日過ぎた場合はどうする?

コロナの感染拡大防止の観点から現状どの自治体でも、住所変更手続きが14日を過ぎても可能です。

本来の規定では引越し日から14日以内に新しい住所の役所に転入届の提出が必要となっています。

しかし各自治体のホームページなどでコロナのため14日を過ぎても手続き可能と明記されています。

ただしこういった届け出期間の延長は、本来の14日以内に戻る可能性があります。

そのため当面の間の処置と考えた方がいいでしょう。

コロナへの感染に気をつけながらも、できうる限り早めの住所変更が必要です。

住所変更が遅れると次のような行政サービスにも影響が出てくる可能性があります。

  • 児童手当
  • 小中学校の転校
  • 保育園関係
  • 各種健康保険
  • 介護保険
  • 年金

コロナウイルス感染症の影響で手続きが遅れてしまう場合は、必ず役所へ問い合わせをして確認しましょう。

役所が混雑するのはいつ?

コロナウイルス感染症に感染しないためにもできるだけ混雑していない時に、役所へ行って手続きをしたいですよね。

それぞれの役所や天候によっても異なりますが、一般的によく混むのは次のような時です。

  • 休日明け
  • 月初・月末
  • 年度末・年度初め

休日明けの中でも特にゴールデンウイークなど連休明けは、混雑します。

できるだけコロナウイルス感染症を防ぐためにも混雑を避けながら安全に手続きをしていきましょう。

転出届の提出を親に頼むことや本人以外の提出は可能?

引越しに際し役所に転出届を提出する場合、本人ではなく親や世帯を別にしている人でも提出可能です。

つまり転出届の提出は、代理人手続きが認められています。

ただし別世帯の人が本人の代わりに手続きする際は委任状が必要です

同一世帯の人 委任状不要
別世帯の人 委任状必要

このため親であっても本人と別の住居に住んでいるなど世帯が別の場合は委任状が必要になります。

一般的にはほとんどの自治体でこのようになっていますが、一部の自治体では例外もあります。

そのため必ず事前に役所へ委任状が必要かどうか確認をとりましょう。

代理人手続きで必要なものは次の通りです。

  • 転出届
  • 委任状
  • 代理人の本人確認書類(運転免許証、パスポートなど)
  • 代理人の印鑑

転出届は役所に設置されている用紙を使用してください。

委任状は本人が記入します。

委任状への記入事項は次の通りです。

  • 代理人の情報
  • 委任する手続き
  • 記入日
  • 本人の情報

代理人の情報では、代理人の氏名、住所、生年月日を記入します。

委任する手続きには「転出届に関する事」と記載。

記入日は委任状を記入した日にちです。

本人の情報は、住所、氏名を記入し押印しましょう。

転入届提出の14日以内の数え方は?

転入届は引越し後14日以内の提出となっていますが、日にちはどうカウントするのでしょうか。

まずカウントの初めは引越し日の翌日からカウントします

引越し日は含めないでカウントしましょう。

転入届、転出届の提出期限は次の表の通りです。

転入届 引越し日を含めずに数え14日目まで
転出届 基本的に引越し日の前日まで

例えば3月20日が引越し日だった場合、その翌日の3月21日を1日目として数えます。

3月21日からカウントして14日目は4月3日。

このため4月3日までに引越し先の役所へ行って転入届を提出する必要があります。

もし4月3日がその役所の閉庁日にあたっていた場合は、翌開庁日が提出期限。

例えば4月3日が日曜日で閉庁日だった場合、開庁している4月4日の月曜日が期限日です。

一方、転出届は基本的には引越し日の前日までに提出が必要となります。

そのため上記の例では引越し日の3月20日の前日の3月19日までです。

このように実際の最終日がいつなのかカウントしてみましょう。

そしてそのようなカウントを通して手続きの漏れがないようにチェックしていきましょう。

転入届提出後すぐに住民票発行はできる?

引越し後、新住所の管轄する役所で転入届を提出後、すぐに住民票の写しの発行はできます

引越し後は住民票の異動だけでなく、様々な登録先での住所変更手続きが発生してきます。

その際、提出先によっては住民票の写しを求められる場合もあるでしょう。

そのような場合転入届を提出したその場で住民票の写しも受け取れたら時間の短縮になりますよね。

転入届の提出後、役所では次の作業を行います。

  • 届出書の審査
  • 記載内容の入力

このため多少の時間は通常よりかかる可能性がありますが、その場で住民票の発行が可能です。

スムーズに行うために転入届と同時に住民票の交付請求書も提出しましょう

また提出先にはどのような住民票の写しを提出しなければならないかを確認しておきましょう。

例えば次のような点の確認が必要です。

  • 本人分のみでいいか家族分も必要か
  • 本籍や個人番号等の記載も必要か

このような点は提出先によって異なります。

後から記載事項が不足していたということがないように提出先へ確認しておきましょう。

住民票の交付手数料がいくらかもチェックしておきましょう

転出届を1ヶ月前に出すことは可能?

引越し予定日の1か月前の転出届の提出は、自治体によっては受け付け可能です

転出届の受付

  • 原則的には引越し日の14日前
  • 例外的に自治体によっては1か月前からでも可能

原則的には引越し日の14日前からの受付になっています。

例えば3月15日が引越し予定日の場合、3月1日から転出届の提出が可能です。

これについてはどの自治体も引越し予定日の14日前からの受付で共通です。

しかし事情によってはもっと前から転出届を提出したいということもあるでしょう。

例えば仕事の関係で1か月前から提出したい場合もあります。

このような場合は役所によっては事情を説明すれば受け付けてもらえます。

そのためまずは役所の担当課へ相談をしてみましょう

なお中にはホームページ上で1か月前から受付できる可能性がある旨明記している自治体もあります。

例えば兵庫県の西宮市は公式ホームページ上で、仕事などで難しい場合は1か月前からの受付が可能と明記しています。

▶西宮市の引越しに関する手続きのページ

まとめ

今回は住所変更手続きを引越し後14日以内にしないとどうなるかを中心に解説をしました。

ポイントは次の4点です。

  1. 住所変更しないと罰金が発生するなどのリスクがある
  2. 住所変更の基本的な流れは転出届→引越し→転入届
  3. 住所変更しなくてもいいケースはあるができればした方がいい
  4. 住民票以外の住所変更もまとめてした方がいい

代理人手続きも含め住所変更について把握し、賢くスマートに手続きを行っていきたいですよね。

また最悪、罰金というケースもありえますので引越しに伴う住所変更を確実に行っていきましょう。

引越しはある程度の出費が伴いますし、こうした手続きや荷造りなどもかなり労力を使います。

しかしそんな引越しをできるだけスムーズに、そして楽にしてくれるのが引越し業者です。

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