転勤引越し費用の自己負担はどれくらい？会社経費で出ないものについても

転勤が決まったとき、このような悩みを抱える方も多いでしょう。

高額になりやすい引越し費用、できるなら会社で負担してほしいと考える方も少なくありません。

そこで、今回は、転勤引越し費用をどこまで会社が負担してくれるのか紹介していきます。

会社負担してもらうときの注意点や、費用相場も合わせて紹介するので、転勤が決まった方はぜひ参考にしてください。

少しでも引越し費用を抑えるには、引越し見積もりサイトの利用がおすすめです。

中でも提携業者数の多い引越し侍は、最大10社から比較検討できますよ。

転勤引越し費用は会社がどこまで負担してくれる？

会社都合の転勤の場合、会社が費用は全額負担すると考えている方も多いでしょう。

しかし、転勤に伴う費用負担は法律で明確に定められているわけではありません。

多くの会社は「就業規則」もしくは「転勤取扱規定」などに規定しており、転勤に伴う引越し費用は会社によって負担してくれる範囲が異なります。

事前に会社がどこまで負担してくれるのか確認しておくと良いでしょう。

では、どのようなものが会社負担になりやすいのでしょうか。

転勤に伴う費用のうち、会社負担になりやすいものは、

• 引越し費用
• 物件初期費用
• 転勤先までの交通費

以上3つが挙げられます。

ここからは、賃貸物件への転勤引越しを例に会社負担となりやすい費用を詳しく紹介します。

　

引越し費用

一般的に、転勤引越し費用は会社が負担してくれる場合が多いようです。

「引越し費用」とは、引越し業者に支払う実費のことを指します。

引越し業者に支払う実費とは、

• 業者の人件費
• 荷物運搬料金
• トラックチャーター料金

つまり、荷造りや荷ほどきや不用品処分などのオプションサービスにかかる費用は自己負担となります。

自己負担を抑えるには、余分なオプションは付けずに「荷造りや荷ほどき」「不用品処分」などは自分で行うと良いでしょう。

また、会社によっては利用する引越し業者が決まっていたり、事前に相見積もりをとり安い業者を探しておくなど条件があります。

転勤が決まったときは、必ず就業規則などを確認しておきましょう。

　

物件初期費用

物件を借りるときの初期費用も大部分は会社が負担してくれる場合が多いようです。

主な初期費用の内訳は以下の通りとなります。

敷金	家賃1ヶ月分
礼金	家賃1ヶ月分
仲介手数料	家賃1ヶ月分＋消費税
火災保険料	15,000円程度
保証料	家賃1ヶ月分
鍵交換費用	10,000~20,000円程度

物件初期費用は総額で家賃5〜6ヶ月分の費用がかかります。

自己負担となると非常に痛い出費ですが、物件初期費用の大部分は会社が負担してくれます。

その他にも、

• エアコンの移設費用
• 入居前のハウスクリーニング費用

上記費用は会社が負担してくれる場合が多いようです。

　

転勤先までの交通費

転勤先が遠方の場合、新居までの交通費や宿泊が必要な場合があります。

これらの交通費や宿泊費は会社が負担してくれる場合が多いようです。

理由としては、転勤が会社都合によるものであり、それにかかる交通費や宿泊費も経費として扱われるからとされています。

ただし、

• 利用できる交通機関や手段に条件がある
• 利用できる宿泊施設は会社が指定する
• 会社が負担する交通費や宿泊費には上限がある

会社によって上記のような条件があるため、事前に確認しておくと良いでしょう。

転勤引越し費用の自己負担はどれくらい？

転勤引越し費用はほとんど会社が負担してくれますが、自己負担となりやすいものもあります。

あらかじめ自己負担となる費用を把握しておけば、引越し費用を安く抑えることができるでしょう。

転勤に伴う費用のうち、自己負担になりやすいものは、

• 転勤先で購入した家具家電
• 自家用車やバイク・ピアノなどの特殊荷物の運送費用
• 規定以上の引越し費用

以上3つが挙げられます。

ただし、会社によっては一部負担してくれる場合もあるため、事前に確認しておきましょう。

　

転勤先で購入した家具家電

転勤に伴い、今まで使用してきた家具家電を買い替える方も少なくないでしょう。

新居の間取りなどによっては、家具家電の買い替えが必要となる場合もあります。

しかし、転勤先で購入した家具家電の購入費用は、基本的に自己負担となる場合がほとんどです。

そのため、家具家電が使えるのであれば転居先でもそのまま使用した方が全体の引越し費用を安く抑えられます。

転勤で初めて一人暮らしをする場合は、最低限必要な家具家電を揃えるだけでも20万円以上必要です。

どうしても新たに家具家電を購入する必要がある場合は、

• リサイクルショップやアウトレットモールで購入する
• 知人・友人に譲ってもらう
• フリマや不用品交換サービスで手に入れる

上記のような方法がおすすめです。

　

自家用車やバイク・ピアノなどの特殊荷物の運送費用

転勤引越しの場合、特殊荷物の運送費用は自己負担となります。

特殊荷物とは専門の業者でないと運搬できない荷物のことです。

主に以下のものが該当します。

• 自家用車やバイク
• ピアノ
• 美術品や骨とう品
• ペット
• 観葉植物

自家用車やバイクを転勤先でも使用する場合は、自分で運転して運ぶのが最も費用を抑えられるでしょう。

ピアノの引越し料金はピアノの種類によっても大きく変わりますので、専門業者に個別に依頼しなければいけません。

また、美術品やペットなどの運搬についても有料のオプションサービスを利用しなければいけないので、費用は自己負担となります。

　

規定以上の引越し費用

引越し費用は会社が負担してくれると紹介しましたが、負担額には上限があります。

そのため、会社規定を超過した引越し費用は自己負担となる場合がほとんどです。

例えば、引越し費用の総額が60万円で会社負担の上限額は50万円までの場合、差額の10万円は自己負担となります。

このような自己負担を減らすには、一括見積もりサイトを利用して相見積もりをとる方法がおすすめです。

会社指定の引越し業者がない場合に限りますが、業者を自由に選べるのであれば一括見積もりサイトを積極的に活用しましょう。

転勤引越し費用の負担額は会社によって異なるので、事前に就業規則などで確認しておくことが重要になります。

転勤引越し費用を会社負担してもらう際の注意点

転勤に伴う費用を会社に負担してもらう場合、負担額以外にも以下のような注意点があります。

• あらかじめ引越し業者を指定されていることもある
• 引越し費用が会社負担の場合に領収証や見積書の提出を求められる
• 引越し費用の振り込みに時間差がある
• 引越しまで時間がない場合がある

それぞれ詳しく紹介していきます。

　

あらかじめ引越し業者を指定されていることもある

転勤引越しの場合、会社から引越し業者を指定されることがあります。

とくに転勤が多い会社は、1件当たりの引越し費用を安く抑えるために特定の業者と契約を結んでいるのです。

そのため、サービスの質が良い業者や料金が安い業者に依頼したくても、会社規定で選べないことがあるのです。

また、引越し業者を自由に選べる会社であっても、利用する業者によっては費用を負担してくれない場合もあるので注意しましょう。

事前に就業規則などを確認しておくことが重要となります。

　

引越し費用が会社負担の場合に領収書や見積書の提出を求められる

会社によっては、以下のような書類の提出が必要となる場合があります。

• 見積書
• 領収書
• カード明細書

引越し業者が会社へ請求する場合は別ですが、一時的に自分で費用を立て替えた場合は必ず領収書などを保管しておきましょう。

領収書は経費精算をするときに必ず必要になります。

万が一紛失してしまった場合は全額自己負担となる可能性もあるため、必ず保管しておくようにしましょう。

また、会社によっては引越し業者が指定されていない場合があります。

このような場合、事前に自分で引越し業者から相見積もりをとって提出しなければいけません。

見積書の提出を怠ると引越し費用を会社が負担してくれない可能性もあるため、見積もりをとったときは必ず見積書を提出しましょう。

　

引越し費用の振り込みに時間差がある

転勤の引越し費用は高額になる場合がほとんどです。

会社が費用を負担してくれる場合でも、実際に振り込まれるまでは自己負担となります。

一時的な立て替えとはいえ、あまりに高額だと新生活に影響が出てしまいますよね。

そのため、事前にいつ振り込まれるのか確認しておく必要があります。

振込日も就業規則や賃金規定などに記載されているので、転勤が決まったらあらかじめ確認しておくと良いでしょう。

また、引越し業者によっては会社に請求書を送ってくれる場合もあります。

一時的とはいえ、立て替えするのが難しい場合は会社や引越し業者に確認しておきましょう。

　

引越しまで時間がない場合がある

業種によって異なりますが、転勤が決まってから引越しまで時間がない場合があります。

理由としては、転勤の辞令が出るタイミングが引越しの2週間から1カ月前が多いからです。

引越し準備はやるべき手続きも多く、およそ引越しの1か月前から準備を始めておくのが理想とされています。

しかし、転勤の辞令が出てから引越し準備となると、実際に引越し準備にかけられる時間は予想以上に少ないでしょう。

即日に引越しする必要があるときは、やるべきことを把握して効率的に進めていくことが大切です。

引越しまで時間がない場合は、

1. 引越し先を探す
2. 賃貸の退去連絡・ライフラインの解約
3. 引越し業者の選定・見積もり依頼

上記の手順に沿って順序良く進めていきましょう。

転勤引越し費用の相場について！初期費用の平均はどれくらい？

ここからは、転勤の引越し費用相場と初期費用の平均額を紹介していきます。

• 転勤引越しの費用相場
• 賃貸初期費用の相場
• 家具家電購入費用の相場

転勤引越し費用、賃貸初期費用は会社負担となる場合がほとんどですが、会社規定の上限を超えてしまうと自己負担となります。

また、家具家電の購入費用は自己負担となるので、相場を把握しておくと余分な出費を抑えることができますよ。

転勤の予定がある方はぜひ参考にしてください。

　

転勤引越しの費用相場

単身及び家族別の転勤引越し費用相場を紹介します。

■通常期の単身引越し費用相場

	荷物少なめ	荷物多め
～15km未満 (同市区町村内)	33,376円	44,460円
~50km未満 (同都道府県内)	37,049円	46,379円
～200km未満 (同一地方内)	52,068円	70,758円
~500km未満 (近隣地方内)	56,887円	87,128円
500km超え (遠距離地方内)	71,483円	97,052円

■通常期の家族引越し費用相場

	3人家族	4人家族	5人家族
～15km未満 (同市区町村内)	85,300円	87,800円	94,000円
~50km未満 (同都道府県内)	106,600円	127,300円	–
～200km未満 (同一地方内)	157,000円	155,000円	–
~500km未満 (近隣地方内)	200,750円	240,000円	260,000円
500km超え (遠距離地方内)	270,000円	340,000円	310,000円

これらは5月〜2月の通常期の費用相場になりますが、移動距離だけでなく荷物量によっても大きく異なることが分かりますね。

つまり、荷物量を減らすと必然的に費用も安く抑えられるということです。

引越し前に不用品を処分しておくと、荷物量を減らすことができます。

引越し業者の不用品回収を利用することで、見積もりや回収の手間なく不用品を処分できますよ。

また、転勤の多い3月〜4月は繁忙期といわれており、引越し費用も割高になる傾向にあります。

繁忙期の引越し費用は、通常期のおよそ1.5〜2倍。

転勤に伴う引越しは、通常の引越しよりも高額になることを覚えておきましょう。

　

賃貸初期費用の相場

賃貸初期費用に含まれるものは以下の通りです。

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賃貸初期費用の総額は、およそ家賃5〜6ヶ月分程度です。

あくまでも目安ですが、家賃6万円の物件だと28万1,000円、家賃10万円の物件だと44万5,000円になります。

ただし、敷金のような退去時に返却される可能性のある費用は自己負担となるので、事前に会社に確認しておきましょう。

家具家電購入費用の相場

最低限必要な家具家電の費用相場は以下の通りです。

ベッド	15,000~30,000円
洗濯機	30,000~35,000円
冷蔵庫	25,000~30,000円
電子レンジ	10,000円
炊飯器	10,000円
掃除機	5,000~10,000円
エアコン	40,000~50,000円
照明	4,000~5000円
カーテン	3,000~5,000円
ローテーブル	3,000~5,000円

これらは一人暮らしで最低限必要になる家具家電となります。

あくまでも目安ですが、総額で15万円程度かかることが分かりますね。

転勤引越しを機に家具家電を買い替えた場合、費用は自己負担となります。

自己負担と少なく済ませたい場合は、

• 今使用しているものを新居でもそのまま利用する
• リサイクルショップやアウトレットで購入する
• 友人・知人に譲ってもらう

買い替える必要がない場合や新品にこだわらない場合は、これらの方法で出費を抑えることができます。

転勤引越し費用の自己負担を抑えるには一括見積もりサイトがおすすめ

転勤引越しに伴い、引越し業者を自分で選べるのであれば「一括見積もりサイト」の活用は必須です。

一括見積もりサイトを活用することで、転勤引越し費用の自己負担額や一時的な立て替え金額が少なく済みます。

以下は一括見積もりサイトの比較表になりますので、ぜひ参考にしてください。

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※2024年1月現在の情報です。

ここからは、特におすすめの以下3つのサイトを紹介していきます。

• 引越し侍
• 引越しラクっとNAVI
• ズバット引越し比較

それぞれ詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてください。

　

引越し侍

運営会社	株式会社エイチーム
提携業者数	340社ほど
業者の選択	可能
電話番号登録	必須

引越し侍は、株式会社営チームが運営する一括見積もりサイトです。

大手引越し業者から地域密着型の業者まで幅広く取り扱っており、2024年1月現在最大10社まで比較ができます。

業者の比較検討に必要な口コミ件数は8万件以上あるので、より比較がしやすい便利なサイトですよ。

最大50%安くなった実績があるので、気になる方はぜひ公式サイトをチェックしてください。

　

引越しラクっとNAVI

運営会社	株式会社リベロ
提携業者数	60社ほど
業者の選択	可能
電話番号登録	必須

引越しラクっとNAVIは、業者とのやりとりを全てコンシェルジュが代行してくれるサイトです。

業者選びから価格交渉まで全てコンシェルジュが代行してくれるため、他の見積もりサイトと比較すると手間なく相見積もりがとれます。

そのため、交渉が苦手な方や自分で業者を選ぶのが難しい方におすすめです。

　

ズバット引越し比較

運営会社	株式会社ウェブクルー
提携業者数	225社ほど
業者の選択	可能
電話番号登録	必須

ズバット引越し比較は、業者を最大12社まで選択できるのが特徴です。

引越し業者と直接交渉できるため、より安い料金で引越しができるでしょう。

サイト担当者を通す時間や手間を省けるため、やるべきことが多い引越しにはありがたいサイトです。

ズバット引越し比較は、直接交渉したい方やより安い料金で依頼したい方におすすめのサイトとなります。

転勤引越し費用についてよくある質問

続いて、転勤引越し費用についてよくある以下の質問を紹介します。

• 転勤引越し費用の会社負担は法律で規定がないって本当？
• 転勤の引越し費用は経費で落とせるの？
• 会社都合の引越し費用、新卒の場合でも負担してくれるの？

転勤の予定がある方はぜひ疑問解決にお役立てください。

　

転勤引越し費用の会社負担は法律で規定がないって本当？

結論として、転勤引越し費用の会社負担は法律で明確な規定はありません。

そのため、転勤に伴う費用は必ずしも会社で全額負担しなければいけないわけではなく、自己負担となる可能性もあるのです。

負担額や負担する条件などは会社によって異なるため、注意しましょう。

また、会社によっては転勤者を対象とした手当を用意している場合があります。

転勤に伴い単身赴任となる場合は

• 単身赴任手当
• 住宅手当(家賃補助)
• 帰省手当

これらの手当は会社によって異なるため、費用負担額と合わせて確認しておくと良いでしょう。

　

転勤の引越し費用は経費で落とせるの？

転勤に伴う引越し費用は、経費で落とすことができます。

理由としては、転勤は会社都合によるものなのでかかる費用は会社が負担してくれるからです。

ただし、会社によっては自己負担となる費用もあるので、事前に会社負担となる範囲を確認しておきましょう。

転勤引越し費用を経費で落としてもらうには、見積書や領収書、カード明細書などが必須です。

万が一紛失した場合は、経費で落とせなくなるので注意しましょう。

また、転勤引越し費用を会社が負担してくれなかった場合「特定支出控除」として確定申告で控除を受けることができます。

どれくらい控除を受けられるかは年収などによって異なるため、必ず控除を受けられるというわけではないようです。

詳しくは、税務署や市町村役場などにご相談ください。

　

会社都合の引越し費用、新卒の場合でも負担してくれるの？

新卒の場合でも、会社都合による引越し費用は会社負担となります。

例えば、

• 研修で短期間だけ本社や研修センターなどに通う場合
• 引越しが必要な場所に配属された場合

上記のような場合は、新卒であっても引越し費用などは会社が負担してくれる場合が多いです。

ただし、負担してくれる範囲は会社によって異なるため、事前に確認しておくと良いでしょう。

まとめ

今回は、転勤引越し費用をどこまで会社が負担してくれるのかについて紹介しました。

会社負担となりやすい転勤引越し費用は以下の通りです。

• 引越し費用
• 物件初期費用
• 転勤先までの交通費

ただし、会社によって負担してくれる範囲や条件が異なるので、事前に確認しておきましょう。

転勤を機に家具家電を買い替えた場合は、購入費用は自己負担となるためご注意ください。

また、通常の引越しでは運搬できない自家用車やピアノなどの特殊荷物の運送費用も自己負担となります。

自己負担をなるべく少なく済ますには、引越し見積もりサイトを利用がおすすめです。

中でも提携業者数が多い引越し侍は、無料で最大10社まで見積もりがとれますよ。