生活保護の方でも引越しできる理由や条件は?初期費用の上限についても

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・生活保護を受けているけど引越しってできるの?
・引越す場合は費用を負担してもらえる?

生活保護を受けているけれど、引越したい。

そんなとき、このような疑問が浮かんでくるのではないでしょうか?

そこでこの記事では、こちらの点について解説していきます。

  • 生活保護受給中でも引越しが認められる条件
  • 引越し費用はいくら支給されるのか
  • 生活保護中に引越す場合の手順

条件や手順を学んで、生活保護受給中でも引越しを成功させましょう!

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目次

生活保護受給中でも引越しが認められる理由や条件

「生活保護を受けていても引越ししてよいの?」と疑問を持つ人もいるかもしれません。

結論から言うと、生活保護受給者でも転居は自由です。

これは、憲法第22条で「何人も居住移転の自由を有する」と保証されています。

ただし生活保護受給中の引越しには条件があるため、ケースワーカーからの許可が必要です。

それではどのような条件があるのかについて、ここから解説していきます。

引越し費用が支給される【18の条件】

生活保護を受けている方が引越すには、条件を満たして、ケースワーカーから許可をもらうことが必要だと説明しました。

その条件は、18項目あります。

この中の1つでも満たすとケースワーカーが判断すれば、引越し費用を援助してもらえるのです。

  1. 入院していたが、退院後に帰れる住居がない場合
  2. ケースワーカーの指導に基づき、現在の家賃や間代よりも低額な住居に転居する場合
  3. 土地収用法、都市計画法等により立退きを強要された場合
  4. 退職により社宅から引越す場合
  5. 社会福祉施設からの退所後に帰れる住居がない場合
  6. 宿所提供施設、無料低額宿泊所等の利用者が居宅生活に移る場合
  7. 現在の住居で、大家さんや管理会社から高額な共益費の請求などの不当な行為が行われている場合
  8. 現在の住居が職場から遠く、通勤が困難であり、職場近くに引越すことで収入向上や健康維持に役立つと認められた場合
  9. 火災等の災害により現住居が消滅又は、住めない状態になったと認められた場合
  10. 現住居が老朽又は破損により住める状態でないと認められた場合
  11. 現住所が居住にたえないほど狭すぎるや劣悪であると認められた場合
  12. 病気療養上、住居環境が悪いと認められた場合や高齢者や障害者にとって住居の設備構造が適さないと認められた場合
  13. 住居が確保できず、親戚や知人宅等に一時的に泊っている人が転居する場合
  14. 家主が賃貸契約の更新拒否や解約を要求し、立ち退かなけばならない場合
  15. 離婚(事実婚の解消含む)により新たに住居が必要となった場合
  16. 高齢者、身体障害者が日常的介護を受けるため、扶養義務者の近くに引越す場合
  17. グループホームや有料老人ホーム等に入居が必要だと認められた場合
  18. 犯罪被害を受ける又は、同一世帯の者から暴力を受けており、安全を確保するため引越しが必要だと認められた場合

参照:厚生労働省『生活保護法による保護の実施要領の取扱いについて』

たくさんあるため難しそうに見えるかもしれませんが、1つでも満たせばOKです。

一般的に、特に認められやすいのは、こちらの3種類です。

②ケースワーカーの指導に基づき、今より安い家賃の住居に引越す場合
⑫病気療養上や高齢者や障害者にとって住居環境が悪いと認められた場合
⑭家主から立ち退きを要求された場合

しかし、この3種類以外でも当てはまる場合はもちろんあるので、まずはケースワーカーに相談してくださいね!

病気が理由の引越しなら診断書が必要な場合あり

先ほどご紹介した18項目の中でも、特に認められることが多い項目の1つがこちらです。

⑫病気療養上、住居の環境が悪いと認められた場合又は、高齢者や障害者にとって住居の設備構造が適さないと認められた場合

しかし、これでは基準が曖昧ですよね。

ですので、この条件を満たしていると明確に証明するためには、主治医の診断書が必要な場合が多いです。

例えば、よくある例は「近所の騒音や近隣住民とのトラブル」が原因で精神疾患にかかってしまった場合です。

この場合、医師が「現住居に住み続ければ健康状態が悪化する」という診断書を書けば、福祉事務所からも引越しの承諾を得やすくなります。

しかし、診断書は必須ではありません。

ケースワーカーが、「病気療養のために引越しが必要だ」と事実確認をすれば、診断書がなくても引越しの正当性が認められます。

生活保護中の転居指導は無視していけない

生活保護中の引越しは、自分の希望により可能な場合があると説明しました。

しかし一方で、ケースワーカーから引越すよう指導されることもあります。

主に、現在住んでいる賃貸の家賃が、住宅扶助の上限額を大幅に上回る場合に指導されます。

これを、「転居指導」といいますが、無視してはいけません。

転居指導は、生活保護法第二十七条を根拠に行われるためです。

生活保護法第二十七条

保護の実施機関は、被保護者に対して、生活の維持向上に必要な指導・指示をできる。
2 前項の指導・指示は、被保護者の自由を尊重し、必要最少限度でなければならない。
3 第一項の規定は、被保護者の意に反して、指導・指示を強制し得るものではない

このように、法律で指導の正当性が認められているのです。

しかし、第二項・第三項の記載の通り、自由を脅かされるような指導や意志に反する指導を強要されることはありません。

実際に、何らかの事情により引越しが難しい場合は、相談したら保留にしてもらえたという事例もあるのでご安心ください。

転居指導により引越す場合も、引越しの費用は支援してもらえます。

生活保護受給中の引越し費用は上限いくらまで支給される?

生活保護受給中に引越す場合に、支給してもらえる引越し費用を以下にまとめました。

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項目 支給の有無 支給額
引越し業者代 全額支給
前家賃 他費用と合算し「扶助上限額×3.9」まで
敷金 他費用と合算し「扶助上限額×3.9」まで
礼金 自治体による 他費用と合算し「扶助上限額×3.9」まで
不動産への仲介手数料 自治体による 他費用と合算し「扶助上限額×3.9」まで
火災保険料 他費用と合算し「扶助上限額×3.9」まで
新居の鍵交換代 自治体による 他費用と合算し「扶助上限額×3.9」まで
管理費・共益費 ×
家具や家電の購入費 炊事用具:29,100円まで
暖房器具:20,000円まで
冷房器具:50,000円まで

このように、引越し業者代は全額支給されますが、他費用については上限があります。

ここからは、それぞれの費用について詳しく解説していきます。

初期費用は支給あり

引越しにはお金がかかるイメージがありますが、引越し費用はだいたいかかるのか心配な方も多いでしょう。

先ほど表で説明した通り、引越しでかかる初期費用のうち扶助があるのは以下の料金です。

  • 引越し業者代
  • 前賃金
  • 敷金
  • 火災保険料

これらは、「住宅扶助」として自治体から支給されます。

一方で、以下が住宅扶助の対象として支給されるかどうかは、自治体によって異なるので注意しましょう。

  • 礼金
  • 不動産への仲介手数料
  • 新居の鍵交換代

気になる支給額ですが、以下の計算で割り出される額が支援額です。

「住宅扶助上限額×3.9」

この「住宅扶助上限額」は、自治体によって金額が異なります。

例として、3つの市の額をまとめました。

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地域 1人世帯 2人世帯 3人~5人世帯
さいたま市 45,000円 54,000円 59,000円
名古屋市 37,000円 44,000円 48,000円
大阪市 40,000円 48,000円 52,000円

例えば、さいたま市の3人世帯が引越す場合は、

    59,000円×3.9=230,100円

までが支給されるということです。

各都道府県の住宅扶助上限額については、以下の一覧表からご確認ください。

住宅扶助基準額一覧

家電の購入費も支給あり

家具家電については、前使っていたものをそのまま使うのが理想的です。

しかし、新居が旧住居より狭い場合は、家具が大きすぎて入らないなんてこともありますよね。

このように、引越しに伴い新たに家具・家電が必要となった場合は、「家具什器費」という一時扶助金を受給できます。

ただし、生活保護の「家具什器費」では、購入できる家具家電が決められています。

憲法で定められる「健康で文化的な最低限度の生活」のために必要だと認められる家具家電を購入できるのです。

具体的には、以下のようなものが家具什器費で購入できます。

  • 冷蔵庫
  • 電子レンジ
  • 洗濯機
  • 炊飯器
  • 調理器具
  • 食卓台
  • 食器
  • 掃除機
  • 収納用具
  • エアコン

支給額は、器具により上限額が決まっています。

炊事用具:29,100円まで
暖房器具:20,000円まで
冷房器具:50,000円まで

 

退去費用・クリーニング代は自費

退去費用については、補助金が支給されません。

ですので自分の貯金や、普段支給されている生活扶助のなかから自分で支払うことになります。

また、旧住居退去時のハウスクリーニング代や修繕費といった原状回復費用も、基本的に支給はありません。

ただし、100%支給されないわけではありません。

契約時に敷金を払っておらず、引越し時に原状回復費用を請求された場合は、次の条件を満たせば補助してもらえます。

  1. 原状回復につき特約があること
  2. 原状回復の範囲が、真にやむを得ないと認められる範囲であること
  3. 故意・重過失により毀損した部分の修繕ではないこと

ただし、この条件の「全て」に満たしていないといけないため注意しましょう。

自己都合の引越しでは補助が出ない

自己都合で引越す場合は、支援金がでません。

自己都合とは、「もっと広い家に住みたい」「ペットを飼える家に引越したい」といった理由での引越しです。

生活保護は、必要最低限の生活を保証する制度ですので、必要ないと判断された引越しについては支援してもらえないのです。

やはり、先ほどご紹介した18の条件のいずれかを満たさなければばりません。

ですので、「もっと広い家に住みたい」という自分の希望は通らないのです。

しかし、「今の住居があまりにも狭すぎて居住に支障があるから広い家に引越したい」という理由ならば、条件に満たすかもしれません。

ケースワーカーに相談してみましょう。

生活保護受給中の引越しまでの流れ

ここからは、生活保護中に引越す際の流れを解説していきます。

  1. ケースワーカーに相談し引越しの許可をもらう
  2. 引越し物件を探す
  3. ケースワーカーに必要費用を報告してから契約
  4. 引越し業者に依頼

それぞれの具体的な手順やポイントを説明していきます。

 

手順①ケースワーカーに相談し引越しの許可をもらう

「引越したい」と思ったら、まずはケースワーカーに相談します。

引越し費用を支給してもらいたい場合は、事前に自分で18の条件に当てはまりそうか確認しておくのもおすすめです。

その上で、福祉事務所のケースワーカーからも「条件を満たすため引越しが可能」と判断される必要があります。

ここで許可がおりてから、本格的に引越しの準備を始めましょう。

もしも自己都合で引越す場合でも、自分で勝手に手続きを進めてはいけません。

まずはケースワーカーに相談しましょう。

 

手順②引越し物件を探す

引越しの許可がおりたら、物件を探します。

選ぶ物件の家賃は、住宅扶助で支給される範囲内に収めなければなりません。

具体的な住宅扶助の支給額は、自治体や世帯人数によって異なります。

例として、以下にいくつかの自治体の支給額をまとめました。

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都市 1人世帯 2人世帯 3人~5人世帯
東京23区 53,700円 64,000円 69,800円
札幌市 36,000円 43,000円 46,000円
横浜市 52,000円 62,000円 68,000円
京都市 40,000円 48,000円 52,000円
福岡市 36,000円 43,000円 47,000円
那覇市 32,000円 38,000円 41,800円

その他の地域の住宅扶助上限額については、以下の一覧表からご確認ください。

住宅扶助基準額一覧

物件選びは、いきなり不動産屋に行くのではなく、まずはインターネットで調べ、電話で問い合わせるのがおすすめです。

なぜなら不動産屋によっては、生活保護受給者だと対応してもらえない場合があるからです。

問い合わせる段階で、生活保護を受けている旨を説明しておくとトラブルを防げます。

また、生活保護専門の不動産屋を利用するのもおすすめです。

例えば、株式会社エンという不動産屋は、生活保護受給者のお部屋探しを専門的に行っているため相談しやすいです。

手順③ケースワーカーに必要費用を報告してから契約

不動産屋で物件が見つかったら、改めてケースワーカーに物件情報と見積額を報告します。

不動産屋に正式に申し込むのは、そこで許可がおりてからにしましょう。

許可がおりて申込んだら、物件の大家さんや管理会社からの入居審査があります。

これに通れば、正式に契約できます。

契約をしたら初期費用の支払い期日を決めなければなりません。

この初期費用は、役所に補助してもらうため、支払い期日についてはケースワーカーに相談してから決定するようにしましょう。

また、契約する際にもらえる住宅契約書や領収書は、後ほどケースワーカーに提出しなければならないため大切に保管してください。

 

手順④引越し業者に依頼

引越し侍で見積り
画像引用元/引越し侍

引越し先・引越し日が決まったら、引越し業者を手配します。

役所に費用を支給してもらうためには、2,3社から見積りをとらなければなりません。

見積額を比較し、一番安い業者を選んでください。

このとき、1社1社それぞれに見積りをとってもらうのは手間がかかって大変です。

ですので、「引越し侍」を使って一括で見積り比較をしましょう。

引越し侍ならば、一括で複数社から見積りをとれるだけでなく、最大50%以上も値引きがされてとてもお得です。

以下の公式サイトからぜひ見積もってみてください。

また、費用が支給されるとはいえ、上限があるため、できるだけ安い費用で引越しを済ませたいですよね。

引っ越し費用を安くするためには、このような工夫をするのがおすすめです。

  • 不用品を捨てできるだけ荷物を減らす
  • 繁忙期(3月~4月、9月~10月)を避ける

引越し業者を決めたら、見積書をケースワーカーに提出しましょう。

あとは、当日引越し作業を行うだけです。

生活保護受給中に市外・県外へ引越すときの申請手続き

生活保護受給中の引越しは、市外・県外への転居も条件を満たせば可能です。

ただし、元住んでいた市とは別の市区町村へ引越す場合は、必要な手続きが増えます。

具体的には、以下の手続きが必要となります。

  • 生活保護の再申請
  • 公共料金減免の申請

それでは具体的に解説していきます。

市外・県外への引越しはすぐに生活保護再申請が必要

生活保護受給中の引越し手続きは、同じ市区町村内の引越しならば住所変更のみです。

引越しに伴う住所変更では、手続きが必要なものが複数あるため、一覧表で確認するのがおすすめです。

一方、別の市区町村へ引越した場合は、転居先の役所で新たに生活保護の申請が必要となります。

これは、元住んでいた市から受給していた生活保護が無効になるからです。

生活保護に関して必要な書類は、引越し元の役所が転居先の役所に送ってくれます。

あとは、役所の指示通りに手続きを進めればよいだけなので安心してください。

ただし、1点注意が必要です。

転居先での生活保護の申請は、引越し前の市の生活保護が廃止される当日に必ず行うようにしましょう。

なぜかというと、1日でも空白の期間ができると、国民健康保険に加入しなければならなくなるからです。

こうなると、保険料の支払いが発生してしまうため、できれば避けたいですよね。

ですので、転居先での生活保護申請は、急いで行いましょう。

転居先で新たに生活保護に申込むと、審査が行われます。

審査には2週間以上かかりますが、通ったら審査期間の分の費用も支給してもらえます。

 

転居先で公共料金減免の申請をする

公共料金には、生活保護世帯に対して料金の一部を免除してくれる制度があります。

これは、引越し前に住んでいた地域で申し込んでいたとしても、引越したら転居先の住所で新たに申請しなければなりません。

免除される公共料金の例を以下にまとめました。

  • 国民年金
  • NHK 受信料
  • 水道・下水道料金

自治体にもよりますが、これらは免除される可能性があるので、引越したら申請をしましょう。

申込窓口は、最寄りの水道局営業所や各区厚生部生活課です。

申込方法は、申込用紙に必要事項を記入するだけであることが多いです。

ですが、一般的には審査があるため、費用を免除してもらうには審査に通らなければなりません。

生活保護受給中の引越しに関するよくある質問

ここからは、生活保護受給中の引越しに関してよくある筆問に回答していきます。

今回取り上げる疑問点は、以下の4点です。

  • 生活保護受給中に2回目の引越しはできる?
  • 生活保護受給中に自費で勝手に引越しするのはNG?
  • 生活保護受給中に足りない引越し費用を借りるのはOK?
  • 東京に引越して生活保護を受ける場合の上限支給額はいくら?

それでは1つずつ解説していきます。

 

生活保護受給中に2回目の引越しはできる?

「生活保護受給中に一度引越したことがあるけれど、訳あってもう一度引越しが必要」という場合もありますよね。

結論、生活保護中に一度引越したことがあっても、18の条件を1つでも満たせば2回目、3回目も引越しができます。

そして福祉事務所から正式に認められれば、2回目でも引越し費用を支給してもらえます。

支給内容や費用上限などは、1回目と同じです。

ただし、2回目となると、1回目よりも許可をもらうのが難しくなります。

ですので、福祉事務所に引越しの必要性を納得させられる証拠や事実が必要です。

例えば、病気が理由の場合は、医者の診断書が必要です。

  • 1回目の引越しからどのように症状が変化したのか
  • 引越さないとどう悪化する可能性があるのか

などを、詳細に記載してもらうと納得してもらいやすいです。

もちろん、状況によってはケースワーカーに相談するだけで許可が降りる可能性もあります。

まずは相談してみましょう。

生活保護受給中に自費で勝手に引越しするのはNG?

生活保護受給中の引越しは、条件や制約があり自由にできません。

でもだからといって、自費で引越し費用を出せば勝手に引越しができるというわけではありません。

もちろん、自費での引越しも可能ですが、必ず事前にケースワーカーに相談する必要があります。

引越しを検討しているならば、まずは引越したい旨と理由を相談しましょう。

しかし、自腹で引越しができるほど貯金があるとなると、生活保護を切られてしまう可能性もあります。

生活保護は、必要最低限の生活を送れるよう支援するものです。

ですので、手元に引越し費用を全額出せるだけのお金があるならば、生活保護は必要ないと判断されてしまう可能性があるのです。

このリスクを考慮した上で、自費での引越しを検討してください。

逆に言えば、今後は生活保護は不要ということであれば、自由に引越しをしてOKです。

 

生活保護受給中に足りない引越し費用を借りるのはOK?

結論からいうと、支給金の他にお金を借りるのがおすすめできません。

生活保護中に引越す場合は、費用を補助してもらえますが、支給額には上限があります。

ですので、選ぶ物件は家賃の安いものを選び、家具家電も安い物にしなければなりませんよね。

そんなとき、「足りないお金を他から借りればいいのでは?」という疑問を持つ人もいると思います。

ですが、知人や消費者金融から借りたお金は、「収入」とみなされます。

収入があるとなると、生活保護を打ち切られてしまうリスクがあるのです。

または、打ち切られなくても、借りた分の金額が生活保護費から引かれる可能性もあります。

生活保護を今後も受けて行くのであれば、支給される補助金の中から引越しをするようにしましょう。

 

東京に引越して生活保護を受ける場合の上限支給額はいくら?

東京で生活保護を受ける場合の住宅扶助上限額を以下にまとめました。

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地区 1人世帯 2人世帯 3人~5人世帯
東京23区/八王子市/立川市/
武蔵野市/三鷹市/府中市/
昭和島市/調布市/町田市/
小金井市/小平市/日野市/
東村山市/国分寺市/国立市/
福生市/狛江市/東大和市/
清瀬市/東久留米市/多摩市/
稲城市/西東京市
53,700円 64,000円 69,800円
羽村市/あきる野市/
西多摩郡/瑞穂町
45,000円 54,000円 59,000円
日の出町/檜原村/奥多摩町/
大島町/利島村/新島村/
神津島村/三宅村/御蔵島村/
八丈町/青ヶ島村/小笠原村
40,900円 49,000円 53,200円

このように、東京都内でも地域によって支給額は大幅に変わります。

引越し先の物件を決めるならば、家賃がこの金額を下回っていることが必須です。

東京で安価な賃貸を探すのは難しいですが、

東京23区内ならば、

  • 葛飾区
  • 練馬区
  • 江戸川区
  • 板橋区
  • 足立区
  • 杉並区

の地区内ならば家賃相場が安いため狙い目です。

23区以外であれば、

  • 福生市
  • 東村山市
  • 日野市
  • 町田市

がおすすめです。

これらの地域は、もらえる扶助金の額が東京都の中で最も高い上に、家賃が安い傾向にあります。

まとめ

今回の記事では、生活保護受給中に引越しが認められる理由や条件を解説してきました。

18ある条件のなかで1つでも該当するものがあれば、引越し費用も支援してもらえます。

引越しを検討し始めたら、まずはケースワーカーに相談してみましょう。

引越し費用を扶助してもらえるとはいえ、支援金には上限額があります。

ですので、できるだけ安く引越しを済ませることが重要です。

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