こんな思いをしていませんか?
実はエアコンの暖房が効かない症状は、単なるリモコンの設定ミスから本体の故障まで様々な要因が考えられます。
そこで今回は、エアコンの暖房が効かない症状を早く解決するために、誰でもカンタンに確認できる場所から順番にご紹介しています。
こちらの記事は、以下のような方におすすめです。
- 今すぐ暖房が効くようにしたい
- 今後の対策を知りたい
- どこに相談したらよいか教えて欲しい
記事の後半では、最終的にどこに相談したらよいのかについてもまとめています。
ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。
【リモコン】エアコンの暖房が効かない原因と対処法
暖房が効かない原因はエアコンの故障ではなく、単純なリモコンの設定ミスをしているケースがあります。
まずはリモコン側の設定に問題がないか、以下の4つについて確認していきます。
- 冷房・ドライ・送風など設定ミスの確認
- 設定温度の確認
- 風向・風量の確認
- 省エネモードの確認
それぞれの詳細を見ていきましょう。
冷房・ドライ・送風など設定ミスの確認
まずはリモコンの運転モードの確認をしてみましょう。
え、リモコンなんて触っていないけど、と思うかもしれませんが知らず知らずのうちに誤って変更されている場合があります。
暖房ではなく、他の運転モードになっていないか確認してみてください。
設定温度の確認
リモコンを見たときに、運転モードが暖房になってはいるけど効かないという場合は、設定温度の確認をしましょう。
設定温度に関しても、誤って温度が低く設定が変更されている可能性があります。
リモコンは踏んだりしたときに設定が変わってしまうことが多いため注意が必要です。
風向の確認
画像引用元/三菱電機公式ページ
温かい空気は部屋の天井側に溜まる傾向があるため、風向の調整をすることで改善することが可能です。
リモコンで風向を下向き60°に設定すると、足元に温風がいくことで効率良く温めることができるようになります。
このとき直接肌に風が当たると乾燥してしまうため、自分自身は風が当たらない場所にいるように注意しましょう。
自動運転モードの確認
最近のエアコンには自動運転のボタンが付いている機種があります。
自動運転とは、部屋の室温をエアコンが感知して設定温度を自動調整してくれる機能です。
電気代の節約にも繋がる自動運転モードですが、部屋を暖めて欲しいときに冷たい風を出していることがあります。
暖房の機器が悪いときに自動運転モードになっている場合は、暖房に運転モードを切り替えて温度や風量などを自分で調整してみてください。
【本体】エアコンの暖房が効かない原因と対処法
リモコン側に原因が見つからなかった場合、次はエアコン本体側の原因を確認していきます。
暖房が効かない原因は、以下の症状が関係している可能性があります。
- ルーバー(吹出口)は開いているか
- フィルターに汚れが溜まっていないか
- 一時的に霜取り運転になっていないか
- 熱交換器に汚れが溜まっていないか
まずは吹出し口となっているルーバーというパーツから見ていきましょう。
ルーバー(吹出口)は開いているか
本体の電源は付いているのに、ルーバーが開いていないという症状が稀に起こることがあります。
もしそのような症状になっている場合は、本体の電源の入れ直しをするかコンセントの抜き差しをしてみてください。
改善しない場合は一度メーカーに相談してみることをおすすめします。
フィルターに汚れが溜まっていないか
フィルターの清掃を長期間していない場合、エアコンの熱交換の機能が正常に働かないことがあります。
それが原因で温かい空気が出ないことにより、暖房の効きが悪くなってしまうということですね。
心当たりがある方は、一度エアコンのフィルターが汚れていないか確認してみましょう。
一時的に霜取り運転になっていないか
運転モードが暖房のとき、室外機では冷たい風が排出されており、このときに霜が付いてしまうことがあります。
その際、霜を取るために自動で霜取り運転に切り替わるため、一時的に暖房が効かない状態になります。
霜取り運転の確認方法
霜取り運転になっているかどうかは、運転ランプが緑色に点滅しているかどうかで判断できます。
霜取り運転の点滅は5分〜15分程度で終わり、自動で暖房に切り替わるようになっています。
もし何度も繰り返しているなど、挙動が明らかにおかしい場合は一度メーカーに相談してみてくださいね。
※機種によって点滅の色は異なる可能性があります。
参照:ダイキン公式ページ霜取り運転について
参照:パナソニック公式ページ霜取り運転について
熱交換器に汚れが溜まっていないか
エアコンの内部と室外機の内部には熱交換器というパーツがあり、このパーツのおかげで冷暖房の機能が使える仕組みになっています。
もし熱交換器にホコリや汚れが溜まっている場合、熱交換の機能が働かないことで暖房の効きが悪くなることも。
ただし熱交換器はエアコンの分解作業が必要になるため、プロの業者に依頼するしか掃除をする方法はありません。
こちらの記事で紹介している対処法で改善できず、エアコンも故障でない場合はエアコンクリーニング業者に依頼することも検討してみてくださいね。
【室外機】エアコンの暖房が効かない原因と対処法
リモコン、エアコン本体を確認して問題がない場合、次に室外機をチェックしていきましょう。
室外機のチェックポイントは以下の4つになります。
- 動作に問題がないか
- 周辺に物を置いていないか
- フィンにゴミが溜まっていないか
- 室外機が凍っていないか?霜がついていないか?
主にベランダに設置されていることが多いため、外に出て一緒に確認していきましょう。
動作に問題がないか
エアコンの本体は動作していても、室外機が動作していない場合は熱交換器が正常に動いていないことになります。
故障の可能性が高いため、一度メーカーに確認してみるようにしましょう。
※賃貸物件の場合は管理会社もしくは大家さんに相談してください
周辺に物を置いていないか
室外機の周辺に物を置いている場合、暖房の機能が上手く動作しません。
室外機は主に物件のベランダなどに設置されているため、意外と荷物に埋もれているケースがあります。
ちなみに、室外機が物件の壁など高い場所に設置されている場合は、荷物以外の要因になるため確認は不要です。
フィンにゴミが溜まっていないか
室外機の背面や側面に設置されているフィン(網目状のパーツ)は、ホコリや汚れが溜まりやすくなっています。
この汚れの詰まりが原因で熱交換器が正常に働かず、暖房が効かない状態になることがあります。
室外機は個人でパーツの分解ができないため、汚れが溜まっている場合は使い古した歯ブラシなどで掃除をしてみましょう。
室外機に霜がついていないか?凍っていないか?
室外機に霜がついていたり凍っていたりする場合、以下の症状になることがあります。
- 霜取り運転になっている可能性がある
- 凍っている場合は一時停止している可能性がある
霜取り運転については【本体】の目次でもご紹介した通り、本体のエラーランプが点灯していないか確認してみてください。
なお室外機が凍るのは主に東北や北海道などの寒冷地に多い症状ですが、寒波などが来た場合は九州などの地域でも凍る可能性があります。
もし室外機が凍っている場合は次の手順をお試しください。
室外機が凍ったときの対処法
- 室外機の周りに積もった雪をどかす
- 電源を入れて少しの間待ってみる
- 改善しない場合は少しずつぬるま湯をかける
※手順③で熱湯をかけるのは絶対NG(破裂する危険があります)
なお少量のぬるま湯をかけるとき、水の量の目安は自然の雨が室外機にあたる程度の量になります。
このとき水の量が多いと、パーツ内部に侵入した水が凍って体積が膨張してしまいます。
膨張した水がパーツの故障に繋がる可能性があるので、注意しながら実施してください。
【その他】エアコンの暖房が効かない原因と対処法
リモコン、エアコン本体、室外機を見て解決できないときは、以下の3つが要因となっている可能性があります。
- 外気温が0℃以下になっていないか
- 暖房能力と部屋の畳数があっているか
- 室内の隙間から冷気が入っていないか
それぞれ対処法について確認していきましょう。
外気温が0℃以下になっていないか
寒い時期になると、朝晩の冷え込む時間帯に暖房の効きが悪くなることがあります。
外気温が0℃以下になると暖房能力が低下するため、九州など南方の地域でも雪が降る天候のときは要注意です。
なお、東北などの寒い地域では、外気温が低くても対応できる寒冷地用のエアコンも販売されています。
暖房能力と部屋の畳数があっているか
家電量販店でエアコンを見てみると、「6畳用」「15畳用」などの畳数の表記があり、これはエアコンの冷暖房能力の指標になっています。
引っ越しなどで前の物件からエアコンを持ってきた際に、10畳以上の部屋なのに6畳用のエアコンを設置すると暖房は効きにくくなります。
心当たりがある方は、エアコンの型番をネットで検索して対応できる畳数を確認してみてください。
室内の隙間から冷気が入っていないか
エアコンは正常に稼働していても、窓の隙間やドアの隙間から冷気が入ってきているときは暖房の効きが悪くなります。
窓にはエアブレスという密閉空間を作らないために、空気の逃げ道を作る小さな窓が設置されていることがあります。
こういった場所から冷たい冷気が入ってきている可能性があるため、一度確認してみてください。
エアブレスの注意点
エアブレスを閉めて部屋が密閉になった状態で換気扇を動かすと、エアコンからゴポゴポと異音がすることがあります。
これは空気の逃げ道が無くなったことで、水を排出をするための室外機のドレンホースから空気が逆流することで起こる症状です。
築年数が新しい物件は気密性が高くこの症状が起こりやすいため、エアブレスを閉める場合はこういったケースがあることを覚えておきましょう。
【故障】エアコンの暖房が効かない原因と対処法
設定や清掃不足が原因ではない場合、エアコンが故障している可能性があります。
故障しているかどうかの判断をするには、まず以下の3つの症状を確認していきます。
- エラーランプの点灯
- ガス漏れの可能性
- 本体・室外機から異音はしていないか
それでは、エアコン本体のランプ点灯から見ていきましょう。
エラーランプの点灯
エアコン本体の運転ランプが点滅している場合は、エアコンがエラーを起こしている可能性があります。
なお「緑色」の点滅の場合は霜取り運転の可能性が高いですが、赤やオレンジなど他の色の場合は何かしらのエラーを示す点滅の可能性があります。
もし該当している場合は説明書を確認するか、メーカーに相談してみてください。
※機種によって点滅の色は異なる可能性があります
ガス漏れの可能性
エアコンには冷暖房の機能を働かせるための冷媒というガスが入っており、設置業者が取り付けミスをすることが要因でガス漏れするケースがあります。
暖房が効かないときに、以下の場合はガス漏れを疑ってみても良いかもしれません。
- 引っ越しでエアコンを設置してもらったばかり
- 賃貸物件に引っ越してきたばかり
該当する方は、設置業者もしくは、賃貸の場合は管理会社に一度相談してみてくださいね。
本体・室外機から異音はしていないか
エアコンの本体、室外機などから明らかに異音がしている場合は故障している可能性があります。
故障のサインはエアコン本体の運転ランプの点滅でも確認できますので、異音と緑色以外のエラー点滅が確認できた場合は故障を疑ってみてもいいでしょう。
ちなみに霜取り運転の場合は、室外機から冷媒が流れる「プシュー」「シャー」「ポコポコ」など音がすることがあるので、もし自分で判断が難しい場合はメーカーに確認してみてくださいね。
※機種によって点滅の色は異なる可能性があります
エアコンから温風が出るのに効きが悪いときの対処法
エアコンから温かい風が出ているのに全然暖房が効いていないというケースがあります。
その場合は、以下7つの項目が要因となっている可能性が考えられます。
- エアコン内部を掃除する
- 室内の空気を循環させる
- 他の暖房機器と併用する
- 厚手のカーテンにする
- 断熱シートを貼る
- 部屋の湿度を上げる
- 本体の買い替えを検討する
単純なことで解決できるかもしれないため、1つずつ見ていきましょう。
エアコン内部を掃除する
エアコンのフィルターを清掃しても暖房が効かない場合は、エアコン内部のパーツに汚れが溜まっていることが原因になっている可能性があります。
この場合は個人で対応が難しいため、エアコンクリーニング業者に分解洗浄をしてもらうことで改善できる可能性があります。
実際に施工後は風量などのエアコンの性能がアップするという結果も出ているため、しばらく掃除をしていないという方はぜひ検討してみてください。
エアコンクリーニング業者のおすすめからぜひあなたに合った業者を見つけて下さいね。
もしも、検討するのが面倒という方はおそうじ本舗のエアコンクリーニングがおすすめです。
エアコンクリーニング業者の中で唯一、完全分解洗浄が可能で、エアコンを徹底的にきれいにすることが可能です。
気になる方はぜひ公式サイトをチェックしてみて下さい。
室内の空気を循環させる
エアコンの風向は下向きにしているけど部屋が温かくならない場合、空気が上手く循環していない可能性があります。
この場合はサーキュレーターなどを活用して、空気を部屋全体に循環させるように設置するといいでしょう。
サーキュレーターは夏場や梅雨の時期など、季節を選ばずに活躍するため1台持っておくと便利で使いやすいですよ。
他の暖房機器と併用する
エアコンの暖房機能が弱い場合、石油ストーブや電気ヒーターなど他の暖房器具と併用することも検討してみてください。
ちなみに石油ストーブは部屋の温めをしながら加湿もできるため、乾燥する冬場にはピッタリの暖房器具です。
なおエアコンと電気ヒーターを同時併用する場合は、ブレーカーが落ちないようにアンペア数など事前に確認しておくことをおすすめします。
冷気遮断カーテンにする
勉強机や作業机が窓の近くにある方は、窓から侵入してくる冷気で寒くなりますよね。
もしカーテンが薄手の場合、冷気遮断の機能があるカーテンに変更すると改善できるかもしれません。
ネットで検索すると商品がたくさん出てくるので、気になる方は調べてみてくださいね。
断熱シートを貼る
窓の冷気対策は、カーテンの他に断熱シートという商品もあります。
断熱シートは冬場だけでなく、夏場の熱も遮断する効果があり、光の入りやすさやシートの貼り易さなど種類が非常に豊富です。
カーテンはかさ張るから嫌だという方は、スッキリ見える断熱シートを検討してみてはいかがでしょうか。
部屋の湿度を上げる
春と秋の気温はさほど変わらないのに、なぜか春の方が温かく感じますよね。
これは、湿度が秋に比べて春の方が高いことが関係しています。
つまり、部屋の湿度を高く保つことがでれば、体感温度としては温かく感じることができるのです。
画像引用元/ダイキン公式ページ
エアコンの暖房には加湿機能が無いため、使用し続けると湿度がどんどん下がってしまい体感温度も寒く感じてしまいます。
そこで有効的なのは湿度を上げるための加湿器です。
体感温度が高く感じるようになる上に、乾燥対策にもなるのでぜひ導入を検討してみてくださいね。
本体の買い替えを検討する
今まで紹介してきた症状を調べてみたけど原因が見つからないという場合は、本体側の経年劣化が関係しているかもしれません。
エアコン本体の寿命は購入してから約10年と言われており、経年劣化が進むと暖房の機能も低下する傾向があります。
また、本体が故障した場合のパーツは、製造年月日から10年間がメーカーの保管期間になっていることが多く、それ以降は故障しても修理ができないことも。
修繕に費用をかけるよりも、買い替えた方が性能や節電機能もアップして結果的にコスパがいいというケースもあるため、該当する方は買い替えも検討してみてください。
エアコンの故障・トラブルはどこに相談する?
エアコンが故障したり、トラブルになった場合はどこに相談したらいいのか迷いますよね。
相談先の窓口は、以下の2パターンのいずれかによって変わります。
- 自分が所有者の場合
- 賃貸の備付エアコンの場合
それぞれ、どこに相談したら良いのか確認していきましょう。
自分が所有者の場合
故障の場合:メーカーに問い合わせ
清掃の場合:エアコンクリーニング業者に問い合わせ
エアコンの所有者が自分の場合、故障・修繕はメーカーへ、エアコン内部の清掃はエアコンクリーニング業者が問い合わせ先になります。
ただし賃貸物件の場合でも、自分で持ち込みして設置をしたエアコンは、自分自身で対応する必要があります。
どちらの症状なのか判断がつかない場合は、まずはメーカーに問い合わせをしてみてください。
賃貸の備付エアコンの場合
故障の場合:管理会社・大家さんに問い合わせ
清掃の場合:管理会社・大家さんに問い合わせ(費用負担してくれるかも)
賃貸物件にお住まいの方で、エアコンも最初から備付されている場合は、エアコンの所有者が大家さんになります。
そのため、まずは管理会社もしくは大家さんに問い合わせをして対応してもらうようにしましょう。
ちなみにエアコンのクリーニング費用は個人で負担する必要がありますが、入居時から汚れていたなどの理由があれば大家さんが負担してくれる可能性があります。
入居して間もないのにエアコンが汚れている場合は、ぜひエアコンクリーニングを打診してみてくださいね。
まとめ
今回はエアコンの暖房が効かないときの解決方法について詳しく解説していきました。
最初は何が原因となっているのか難しいと感じますが、案外カンタンなことで解決できることがほとんどです。
エアコンは今後も長く付き合っていく家電製品になるため、今回まとめた内容は今後にも活かせる情報を中心にご紹介しています。
ぜひこちらの記事内容を参考にしていただき、快適に過ごせるお手伝いができれば幸いです。
「暖房をつけているのに部屋が暖かくならない。」
「もしかして故障?どこを確認したらいいの?」
「温かい風は出ているのになぜ暖かくならないの?」