天井埋め込み型エアコンはオフィスや飲食店などの店舗で使用されることが多いのですが、最近では自宅に取り付ける人も増えてきています。
壁掛けエアコンとは違い圧迫感がなくさまざまなデザインがあるため、オシャレな空間演出ができるメリットがあり人気となっています。
しかし、一般的な壁掛けタイプと構造が大きく異なるため、普段のお手入れで悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
天井埋め込み型エアコンはクリーニング業者に依頼するのが一番おすすめですが、自分でも日頃のちょっとしたお手入れや掃除は可能です。
今回は自分でできる埋め込み式エアコンの掃除方法や、おすすめのエアコンクリーニング業者を中心に解説していきます。
- 業務用埋め込み式エアコンを自分で掃除する方法
- 家庭用埋め込み式エアコンを自分で掃除する方法
- メーカー別埋め込み式エアコンのフィルターの外し方
- エアコンクリーニング業者に依頼するメリットとおすすめの業者3選
天井埋め込み式エアコンのクリーニングの必要性と放置するリスクについて
天井埋め込み式エアコンは壁掛けタイプのものと構造は大きく異なりますが、仕組みはほぼ同じです。
そのため、定期的なフィルター掃除や冬や夏を前にしたクリーニングが必要となります。
ここでは埋め込み式エアコンの必要性や頻度、掃除しないまま利用し続けるリスクについて解説していきます。
天井埋め込み式エアコンのクリーニング頻度
前述した通り、埋め込み式エアコンは定期的なフィルター掃除が必要です。
エアコンのフィルター掃除は使用頻度にもよりますが、毎日使用する夏や冬は2週間に1回ほどが理想とされています。
また、空気を冷やすアルミフィンやドレンパンにも汚れが溜まるため、年に1回はエアコンクリーニング業者の洗浄作業が必要です。
天井埋め込み式エアコンクリーニングをしないまま放置するリスク
埋め込み式エアコンをクリーニングしないまま、利用を続けると以下のようなリスクがあります。
- 電気代が上がる
- 故障しやすくなる
- 健康被害を引き起こす恐れがある
エアコン内部のフィルターや熱交換器、外にある室外機が汚れていると効率よく空気を運び出せません。
設定温度にするまでに時間がかかるため、使用時間が長くなったり設定温度を必要以上に低くしすぎたりすることから、いつも以上に電気代が高くなります。
運転効率が悪くなるとモーターや各部品にかかる負担も増加してしまい、故障の原因にもなるため注意が必要です。
エアコン内部は空気を冷やす上で水分が発生しやすく、カビが繁殖しやすい環境であるため、そのまま利用し続けるとカビ胞子が部屋全体に飛散してしまいます。
カビが大量に繁殖した状態でエアコン使用を続けると、喘息や肌荒れの原因になる可能性もあります。
カビはエアコンの空気が臭くなる原因の一つでもあります。
業務用埋め込み式エアコンを自分でクリーニングする方法
業務用埋め込み式エアコンの内部は、ある程度自分できれいにできます。
自分でできるエアコンクリーニング掃除の主な工程は以下の通りです。
- エアコン中央にある吸込グリルを取り外す
- 汚れたフィルターを取り外し、掃除機やブラシを使ってホコリを吸い取る
- ホコリを取り除いたフィルターを水洗いする
- 吸引グリルをキレイに拭いて、乾燥させたフィルターを取り付け元に戻す
各工程の具体的な作業方法について解説していきます。
エアコン中央にある吸込グリルを取り外す
画像引用元/YOUTUBE|idcmovie
まずはエアコン表面の吸引グリルを取り外していきます。
取り外し方はメーカーによって異なりますが、数ヵ所つまみのような部分があるため、横にスライドさせるなどして簡単に取り外すことが可能です。
グリル表面に大量のほこりがある場合は、事前に掃除機で吸いとることで取り外しの際に落ちてくるのを防げます。
強く引っ張ると壊れてしまう恐れがあるため、ゆっくり作業を行いましょう。
汚れたフィルターを取り外し、掃除機やブラシを使ってホコリを吸い取る
画像引用元/YOUTUBE|ひでぼうチャンネル
エアコンフィルターは使い捨てタイプと、掃除をして繰り返し使用するタイプのものがあります。
繰り返し使用するタイプのものは吸引グリルから取り外し、表面に溜まったホコリを掃除機やブラシを使って取り除いていきます。
後ほど水洗いするため、徹底的に取り除く必要はなく強くこすり過ぎて破かないように注意しましょう。
使い捨てタイプの場合は、古いものを取り除きます。
ホコリを取り除いたフィルターを水洗いする
画像引用元/YOUTUBE|ひでぼうチャンネル
ある程度汚れを取り除いたら、水洗いでフィルターに染みついた汚れを落としていきます。
汚れが酷い場合には、専用のクリーナーとブラシでこすって洗うようにしましょう。
強くこすり過ぎて破いてしまわないように注意しながら洗い流します。
使い捨てフィルターの場合は、新しいフィルターを吸引グリルに取り付けていきます。
吸引グリルをキレイに拭いて、乾燥させたフィルターを取り付け元に戻す
水洗いしたフィルターを乾燥させている間、吸引グリルのホコリを掃除機で取り除き、水拭きしてきれいにしていきます。
フィルターが乾いたら、取り外した手順を逆にする流れで元に戻せば掃除完了です。
家庭用の埋め込み式エアコンを自分でクリーニングする方法
次に、家庭用の埋め込み式エアコン掃除を自分でする方法について解説していきます。
メーカーによって掃除方法は異なるのですが、業務用よりも比較的簡単に掃除できるようになっているものがほとんどです。
- リモコンを操作してエアコンのパネルを下げる
- 昇降パネル周りのほこりを拭き取りダストボックスを外す
- ダストボックス内のほこりを取り除く
今回はダイキンの埋め込み式エアコンを例に、各作業手順の解説をしていきます。
リモコンを操作してエアコンのパネルを下げる
画像引用元/YOUTUBE|a.ulenty home's
まずはリモコンの「パネル昇降」のロック解除ボタンを2秒間長押しした後に「下がる」のボタンを押してパネルを天井から降ろしていきます。
作業しやすい位置まで降ろせるため、脚立などは要りません。
作業しやすい高さまで下りてきたら、ストップさせて作業を進めていきます。
事前にリモコン操作でフィルター掃除をしておけば、効率よくエアコン内の汚れを掃除できますよ!
昇降パネル周りのほこりを拭き取りダストボックスを外す
画像引用元/YOUTUBE|a.ulenty home's
まずは下りてきた昇降パネル周りのホコリを拭いてキレイにしていきます。
フィルターを掃除するブラシも、掃除機を使用してホコリを取り除いていきましょう。
次にブラシに付着したホコリを溜め込むダストボックスを取り外し、隙間などの掃除を行います。
ダストボックス内のほこりを取り除く
画像引用元/YOUTUBE|a.ulenty home's
最後にダストボックスのフタを開いて、自動掃除機能で溜まったホコリを掃除機で吸い取りキレイにします。
ダストボックスの外し方などは全て取扱書に記載してあるので、確認しながら作業を進めていきましょう。
掃除が終わったら、元に戻した後に昇降パネルを上げて掃除終了です。
メーカー別・埋め込み式エアコンのフィルターの外し方と掃除方法
ダイキンの埋め込み式エアコンを例にフィルター掃除方法を解説してきましたが、フィルターの取り外し方はメーカーによって異なります。
ここでは三菱と東芝でフィルターの外し方を解説していきます。
全ての機種に当てはまるわけでないため、掃除の際には必ず取扱説明書を確認するようにしましょう。
三菱・埋め込み式エアコンのフィルターの外し方と掃除方法
清掃時にはエアコンの運転を止めて、他の人が誤って操作しないように注意しましょう。
- フィルターを取り外す
- フィルターのホコリを掃除機で吸い取り水洗いする
- フィルターを乾燥させて元に戻す
まずは吸引グリルにつまみが2ヵ所あるため、矢印の方向に動かしてグリルを開きます。
吸引グリル内部の中央につまみがあるため、倒してフィルターをのみを手前に引いて取り外します。
フィルターが取れたら「業務用埋め込み式エアコンを自分でクリーニングする方法」の手順で汚れを取り除きキレイにしてから元通りに組み立てていきます。
東芝・埋め込み式エアコンのフィルターの外し方
東芝の埋め込み式エアコンは汚れてくるとリモコンに「フィルター」と表示されます。
表示されたら運転を止めて、以下の順序で掃除を進めていきます。
- 吸い込み口を開けてフィルターを取り出す
- ホコリを掃除機で吸い取り水洗いする
- フィルターを乾燥させて元に戻す
東芝の埋め込み式エアコンも基本的に東芝と同じ流れです。
まずは吸引グリルの両端にあるフックを内側にスライドさせて、吸引グリルをゆっくり下に下げます。
次にフィルターの両端についている突起部を内側に押して、フィルターを取り外します。
後は三菱で解説した通り、フィルタの汚れを掃除機で吸い取り水洗い後、乾燥させてから元の状態に戻していく流れです。
埋め込み式エアコンのクリーニングは業者に依頼するのがおすすめ
埋め込み式エアコンはフィルターや吸引グリルの掃除は自分でもできますが、内部のアルミフィンや送付ファンまでは掃除できません。
掃除するにはエアコン構造に関する知識はもちろん、細部まで洗浄するための掃除技術や専用の機械が必要だからです。
そのため毎日使用する夏や冬を前に、1年に1回はクリーニング業者にエアコンクリーニングの依頼を検討しましょう。
ここではフィルター掃除だけではなく、業者のエアコンクリーニングを利用した方が良い3つの理由を紹介していきます。
埋め込み式エアコンはフィルター以外の箇所が自分で掃除できない
画像引用元/おそうじ本舗
上の画像は埋め込み式エアコンのアルミフィンのビフォーアフター写真です。
アルミフィンは空気の温度を変える役割があり、暖かい空気を冷やす際には大量の水が発生します。
そのため画像のように、長年放置すると大量のカビが繁殖してしまい効率よく空気の温度調整ができなくなります。
このような細部の汚れもエアコンクリーニング業者であれば徹底してきれいにしてもらえるため安心です。
オプションとはなりますが、掃除後に防カビチタンコーティングの依頼も可能な業者もあります。
しっかりと養生するため周りを汚さない
エアコンクリーニング業者は高圧洗浄機を使用しながら細部の汚れを取り除くため、大量の水を使用します。
作業の前には近くの机やソファなどが汚れないように、しっかり養生をするため安心です。
自分で掃除しようとして洗剤が飛び散ったり、周辺の壁を傷つけてしまったりするような失敗もありません。
2~3時間ほどでエアコンクリーニングが終了し、いつも通りオフィスや自宅でエアコンが使えるようになります。
埋め込み式エアコンが故障してしまうと修理代が高い
埋め込み式エアコンは天井を伝って外の室外機と繋がっており、壁掛けタイプのエアコンと比べて修理費用や交換費用が高額になります。
故障による交換を防ぐには細部の洗浄が欠かせません。
エアコンクリーニング費用が高いと感じる人もいるかもしれませんが、長期的なコスパで考えれば定期的にメンテナンスした方が安く済むと言えるでしょう。
エアコンクリーニングをすることで、部品の劣化もチェックできるため、故障による費用も最小限に抑えられます。
埋め込み式エアコンでも安心!おすすめのエアコンクリーニング業者
埋め込み式エアコンのクリーニングを初めて依頼する場合、どの業者にお願いすべきか分からない方もいるのではないでしょうか。
エアコンクリーニング業者は数多く、会社ごとに料金や作業範囲、利用可能なオプションはバラバラです。
ここでは掃除技術が高く、利用者からの評判も高い3つの業者について詳しく解説していきます。
埋め込み式エアコンはもちろん、壁掛けタイプも同時に依頼可能ですのでぜひ検討してみてください。
おそうじ本舗
画像引用元/おそうじ本舗
エアコンクリーニング料金 | 埋め込みタイプ:27,500円(税込) ※お掃除機能付きの場合は別途8,800円(税込) |
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掃除時間 | 約3時間 |
掃除範囲 | エアコン本体/アルミフィン/ファン/外装パネル/フィルター/ドレンパン |
土日祝の対応 | 〇 |
早朝、夜間の対応 | 〇 ※要相談 |
損害補償・品質保証の有無 | 〇 |
利用可能なオプション | ・防カビチタンコーティング:5,500円(税込) ・室外機掃除:8,800円(税込) ・エコ洗浄:3,300円(税込) |
対応エリア | 全国 |
おそうじ本舗はハウスクリーニングの中でも特にエアコン掃除に力を入れている、大手ハウスクリーニング企業です。
エアコン内部を分解した上で、独自開発したオリジナル洗剤と高圧洗浄機で徹底洗浄を行います。
最後には防カビ剤で仕上げるため、長期間清潔な状態を保つことも可能です。
利用可能なオプションも多く、要望に応じた施工を依頼できます。
これまでに197万台のエアコンクリーニングを行っており、実績も業界トップレベルと言えます!
197万台と豊富な実績あり!全国どこでも依頼可能!
ダスキン
画像引用元/ダスキン
エアコンクリーニング料金 | 天井埋込型エアコン:38,500円(税込) |
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掃除時間 | 機種によるため要確認 |
掃除範囲 | カバー/ファン/熱交換器/フィルターなど |
土日祝の対応 | △※店舗による |
早朝、夜間の対応 | × |
損害補償・品質保証の有無 | 〇 |
利用可能なオプション | 抗菌コート4,620円(税込) |
対応エリア | 全国 |
ダスキンも全国に事業所があるハウスクリーニングの大手企業であり、エアコンクリーニングの実績は30年以上です。
研修専用の大規模な施設もあり、埋め込み式エアコンの掃除技術はもちろん各メーカーの最新機種でも依頼可能です。
ダスキンは依頼台数が増えるごとに割引が適用され、埋め込み式エアコンの場合は以下の料金となります。
2台セット | 73,700円(1台あたり36,850円) |
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3台目以降 | 1台:31,900円 |
自宅やオフィスに複数台のエアコンが設置してある場合は、お得に利用できるためおすすめです。
ダスキンでは普段の掃除で役立つ商品のレンタルや販売も行っていますよ!
2台以上依頼すれば割引適用でお得に依頼可能!
クリーンクルー
画像引用元/クリーンクルー
エアコンクリーニング料金 | ・天井埋込型エアコン(家庭用):24,200円(税込) ・天井埋込型エアコン(業務用):35,200円(税込) |
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掃除時間 | 約3時間 |
掃除範囲 | カバー/ファン/熱交換器/フィルターなど |
土日祝の対応 | 要確認 |
早朝、夜間の対応 | 要確認 |
損害補償・品質保証の有無 | 〇 |
利用可能なオプション | ・防カビ、抗菌コート:4,400円(税込) ・エコ洗浄:5,500円(税込) ・室外機:4,400円(税込) |
対応エリア | 九州・近畿・東海・関東 ※一部の県を除く |
クリーンクルーはエアコンクリーニングだけでなく、キッチンや浴室などさまざまな箇所の掃除も行っています。
クリーニングパックが豊富な特徴があり、エアコンクリーニングと一緒に依頼することでよりお得に利用可能です。
複数台割引も行っており、家庭用埋め込み式エアコンの場合は2台以上で1台あたり22,550円(税込)で依頼できます。
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埋め込み式エアコンのクリーニングに関するよくある質問
最後は埋め込み式エアコンのクリーニングに関する、3つのよくある質問について解説していきます。
- 埋め込み式エアコンにエアコン洗浄スプレーは使用できる?
- 埋め込み式エアコンの臭いの原因は何?
- 埋め込み式エアコンのクリーニング費用の相場は?
普段の掃除やハウスクリーニング業者に依頼する際に役立つ内容ですので、ぜひ参考にしてみてください。
埋め込み式エアコンにエアコン洗浄スプレーは使用できる?
埋め込み式エアコンに市販のエアコン洗浄スプレーはおすすめしません。
掃除対象となる壁掛けタイプのエアコンとは構造が異なり、誤った箇所に吹き掛けてしまうと電送部分が故障してしまう可能性があります。
また、アルミフィンなどにこびりついたカビは高圧洗浄でなければ除去が難しく、洗浄スプレーを使用したことで汚れが固まってしまう恐れもあります。
埋め込み式エアコンの臭いの原因は何?
埋め込み式エアコンの臭いは使用環境にもよりますが、カビが原因であることがほとんどです。
エアコン内部に空気を吸い込んだ際にホコリがアルミフィンなどに付着してしまい、内部で発生した水により湿気が高くなるためカビが発生します。
エアコンにカビが増殖すると臭いだけでなく、カビ胞子が部屋全体に飛散するため健康被害を引き起こす可能性があるため、なるべく早くクリーニング業者へ掃除を依頼しましょう。
エアコン内部にカビが発生している状態で部屋干しすると、カビ胞子が服に付着してしまい、臭いが移ってしまう恐れもあります。
埋め込み式エアコンのクリーニング費用の相場は?
埋め込み式のエアコンクリーニング 相場は25,000~38,500円(税込)となります。
風の吹き出し口の数やサイズ、お掃除機能の有無によって料金は異なるため一概には言えませんが、上の料金を参考にしましょう。
最近では全国のエアコンクリーニング業者の中から自分で比較して依頼できる「マッチング型サービス」のサイトも増えてきています。
「くらしのマーケット」や「ユアマイスター」であれば大手企業よりも費用を抑えて依頼することが可能です。
まとめ
今回は埋め込み式エアコンを自分で掃除する方法について解説してきました。
埋め込み式エアコンは吸引グリルを取り外し、フィルターの掃除なら自分でもできるようになっています。
毎日使用する夏や冬には2週間に1回を目処にお手入れを行うようにしましょう。
ファンやアルミファンは自分で掃除できないため、1年に1回はエアコンクリーニング業者に内部の掃除を依頼する必要があります。
定期的にクリーニングすれば電気代を抑えるのはもちろん、エアコンの寿命も伸ばせます。
埋め込み式エアコンの掃除頻度は、壁掛けタイプのエアコンとほとんど同じです。