30坪の間取りは狭い？広く見せるアイデアや間取り作りのポイントを紹介！

家を建てる際には延床面積を決めておくことが重要です。

なぜなら、延床面積が大きくなるにつれ建築コストが高くなり、小さくすることでコストダウンできるからです。

しかし、コンパクトな家を建ててしまうと窮屈な生活になることもあり、注意が必要です。

そこで、標準的な間取りである延べ床面積「30坪」の広さやメリット・デメリットについて解説します。

注文住宅の広さに悩んでいる人は、参考にしてください。

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30坪の間取りは狭い？

延床面積30坪の家は人によっては狭く感じることもありますが、実際の生活をする上で不便かどうかが重要なポイントです。

この章では30坪の間取りが狭いのかどうかについて解説します。

30坪の広さとは

30坪は約60畳となり、畳が60枚という広さです。

そして、フラット35を運営している住宅金融支援機構によると、建売住宅の平均は約30坪、注文住宅は約34坪となっています。

このように、一般的な住宅である建売が30坪であるため「狭い」という印象を受ける人は少ないといえます。

その一方で注文住宅を建てる人は約34坪となっていることから、建物へのこだわりが強い人にとっては狭いと感じるケースもあるということが分かります。

つまり、30坪の広さが狭いかどうかは間取りにどこまでこだわるのかで決まるといえます。

30坪の家を建てるのに必要な土地

「30坪の家を建てられる土地の最低面積は30坪」というわけではなく、建築プランや建築するエリアの建ぺい率によって変わります。

たとえば総2階の家を建てる場合は建築面積が15坪となり、さらに建ぺい率が60%のエリアであれば15÷60%＝25坪が最低敷地面積ということになります。

ただし、平屋にするのであれば建築面積が30坪となるため50坪が必要となり、ガレージや日当たりの確保によってはそれ以上の敷地が必須となります。

このように、希望する間取りと建築エリアが最低敷地面積に大きく影響することが分かります。

30坪の間取りは3～4人家族にちょうどいい広さ

注文住宅を建てる場合の平均坪数は約34坪となっていますが、国土交通省が公開している居住面積水準によると、30坪の家では都市居住型で4人、一般型で3人が快適に住めると定義されています。

つまり、どのエリアで建築したとしても3人〜4人で暮らすのにピッタリのサイズであることが分かります。

このことからも、30坪の家は決して狭くないことが分かります。

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30坪の間取り：平屋の場合

30坪の間取りを検討する場合は建物のタイプが重要なポイントとなり、平屋と2階建てでは特徴が大きく異なることになります。

この章では30坪の平屋を検討した場合のメリットとデメリット、おおまかな建築費用について解説します。

コンパクトな平屋をイメージしている人とって知っておくべき情報となりますので、参考にしてください。30坪の家を検討する場合は建物タイプの選択が重要ですが、その中でも平屋と2階建てのどちらかを選ぶのかで建築プランは大きく変わります。

そこで、この章では30坪の平屋を建てるためのメリットとデメリットについて、建築費用も踏まえて解説します。

コンパクトな平屋を建てたい人は参考にしてください。

30坪の平屋のメリット

平屋のメリットといえば生活動線と家事動線が良いという点があり、ワンフロアならではと言えます。

そのため、老後の生活を踏まえた家を建てたい人にも人気です。

また、家族全員の動線がリビングを介するためコミュニケーションが生まれやすく、自室にいても家族の気配を感じやすいという特徴もあります。

このことからも、平屋は家族団欒を重視したい人に向いているといえます。

平屋のメリットとして、生活動線と家事動線が良くなるという点があります。

ワンフロアで生活する平屋は階段や踊り場がないため、家族がぶつかる動線になりにくいです。

また、必ずリビングを通る動線になることからコミュニケーションが取りやすく、キッチンと洗面室を回遊できる動線も設計しやすいです。

こうした平屋のメリットは建築面積が30坪であっても活かすことができるため、建築コストを抑えた上で効率の良い生活をしたい人におすすめです。

30坪の平屋のデメリット

生活がしやすいという特徴がある平屋ですが、2階部分をワンフロアで設計することになるため、建築面積は2階建ての倍近くになります。

つまり、平屋は2階建てよりも広い敷地面積が必要になるという点がデメリットといえます。

さらに、建物は基礎部分のコストが高いことから敷地に加えて建築コストも高くなってしまいます。

これ以外も建築面積が広くなることで建ぺい率の影響を受けやすいなど、平屋を建てる際にはコストと建築エリアの選定が2階建て以上に重要となります。

平屋は2階建て住宅よりも建築面積が倍近くになることから、広い土地が必要となります。

さらに建築コストが高い基礎部分が広くなるため建物のコストも高くなり、家づくりの総額が高くなってしまうという点がデメリットといえます。

また、30坪の平屋は部屋同士が近いことからプライバシーの確保が難しいという点も注意すべきポイントです。

30坪の平屋にかかる建築費用

一般的に

30坪の平屋を建てるために必要な建築費用は、建築会社のグレードによって変わります。

たとえば坪単価が30万円前後のローコスト住宅であれば、1,000万円前後で建築可能です。

また、中堅会社と呼ばれる建築会社であれば2,500万円前後が多く、坪単価は80万円程度であることが多いです。

そして、大手ハウスメーカーになると坪単価は100万円を超えることから、建築費用は3,000万円となるケースが多いです。

このように、検討している建築会社によって建築費用が大きく変動することを知っておく必要があります。

30坪の間取り：2階建ての場合

2階建ては平屋よりも数が多く、日本のスタンダード住宅といえます。

そのため2階建てと平屋の両方を検討する人も多いですが、平屋と同様にメリットとデメリットがあります。

この章で詳しく解説しますので、参考にしてください。

30坪の2階建てのメリット

平屋に比べて2階建ては建築面積が少なく、さらに大量生産した建材を使用できることから建築コストを下げやすいというメリットがあります。

そのため、30坪の2階建て住宅は比較的安い総額となります。

また、庭や駐車場を広く確保できることから、開放的な屋外を実現することができるという点もメリットといえます。

30坪の2階建てのデメリット

30坪で2階建てを建てる際には、間取りの優先順位をつけておくことが重要です。

なぜなら必要面積が広い設備や間取りは30坪の家ではスペースが足りなくなることが多く、希望の間取りを厳選する必要があるからです。

たとえばシューズクロークやファミリークロス、マダムスペースなどを全て取り入れた場合、30坪では居住スペースが極端に狭くなってしまいます。

このことからも、30坪の2階建てを検討する際には「必ず導入したい間取り」だけを選ぶ必要があるといえます。

30坪の2階建てにかかる建築費用

フラット35を運営する住宅金融支援機構によると、注文住宅の平均坪単価は約95万円となるそうですが、この坪単価は大手ハウスメーカーの坪単価に近いといえます。

一般的にローコスト住宅と呼ばれる建築会社であれば坪単価20万円前後であることから、600万円〜1,000万円くらいになることが多いです。

また、中堅の建築会社では70万円〜95万円くらいの坪単価であるため建築費用は2,100万円〜2,850万円が平均となり、大手ハウスメーカーになると3,000万円を超えます。

つまり、平屋と同様に2階建てを検討する上でも建築会社の選定が総額に大きく影響するといえます。

30坪の間取り成功例3選

平屋であっても2階建てであっても、30坪の家を検討する際には無駄のない間取りを実現することが重要です。

その上で希望の設備などを盛り込むことで失敗のない家づくりとなります。

この章では30坪の間取りで成功した事例を3つ紹介しますので、参考にしてください。

30坪3LDKのコンパクトな平屋

夫婦と子供1人の3人家族で暮らしているこの建築事例は、平屋でありながら勾配天井を活かした開放的なリビングを実現しています。

さらに南側にウッドデッキを設置し囲むようにリビングを配置することで、南側の日当たりを最大限取り入れる間取りとなっています。

また、廊下に収納を置くことで居住スペースを広くする工夫がされており、30坪でも快適に生活できる間取りといえます。

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30坪LDK中庭のあるおしゃれな平屋

この建築事例は平屋で家族4人暮らしとなっていますが、中庭とそれを囲うように22畳のリビングが配置されている点に特徴があります。

さらに玄関から入ると土間収納で靴やコートを収納することでホコリや花粉が入りにくい動線となっており、家族全員が快適に暮らすことができる工夫がされています。

中庭は家族だけのプライベート空間となっており、隣人からの目を気にすることなく家族だけの時間を過ごすことが可能です。

このように、コンパクトな平屋であっても中庭を有効活用することでプライベート空間を確保することができ、家族全員がストレスを感じることがない家を建てることができます。

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30坪家事も子育てもしやすい2階建ての家

玄関収納や間仕切りが少ないリビングとユーティリティーコーナー、吹き抜けや小屋裏収納などコンパクトな家屋内を最大限活用する工夫がされているのが、この建築事例です。

クローゼットとパントリーを多く設置することで収納力を確保し、その分居住スペースに物が溢れないようになっています。

この家は夫婦と子供1人という家族構成になっていますが、子供が成長しても十分に快適な生活ができる間取りといえます。

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30坪の間取りを広く見せるコツ・ポイント5つ

30坪の家は3人家族や4人家族が暮らすのであれば十分な広さですが、広く見せるためのコツやポイントを知っておくことでより快適な空間となります。

このような工夫をすることで来客時も狭く感じることがなく、家族とともにリラックスしてもらうことができます。

そこで、この章では30坪の間取りを広く見せるためのコツやポイントについて解説します。

家族で過ごす部屋を広くする

家の中を広く感じさせるためには、全員が最も長くいるリビングを開放的にすることがポイントです。

そのためには個人の部屋を必要最低限にしたり、窓のリビングを大きくする間取りがおすすめです。

このように、リビングを中心とした間取り設計が広く見せるために必要といえます。

ただし、子供が大きくなった時期に部屋が狭く感じたり大きな窓は気密性を低下させるというデメリットもあることから、ライフステージや機能面とのバランスも検討すべきです。

吹き抜けやスキップフロアを採用して空間を広げる

空間を広く見せるための工夫として、吹き抜けやスキップフロアといった縦方向の空間を活用する方法があります。

この方法は視覚的に空間を広げるだけでなく、日当たりや収納スペースを確保するという効果も見込めます。

その分、費用や活用方法を決めておくなどの注意点はありますが検討すべき方法といえます。

造り付け家具を設置する

壁に隠れる収納や廊下に設置したクローゼット、踊り場のマダムスペースといった造り付けの家具は、後から家具を追加することなく活用できることから居住スペースに物が溢れるのを防止してくれます。

このように、ある程度収納する場所と物を決めておく工夫も広く見せるコツです。

ただし、造り付け家具が増えすぎると費用が高くなるため注意が必要です。

水回りなど家事動線を考える

水回りを1箇所に固めたり回遊できる配置にすることで家事動線を良くすることができ、家族の動線が重ならないことから広くストレスのない空間にすることができます。

また、水回りを固めることで配管の長さが短くなり、結果的にコストダウンに繋がります。

こうした工夫は30坪の家に限らず家づくりの基本的な間取り設計となっていることから、最初に検討すべきポイントといえます。

壁紙を明るい配色にする

白や白に近い色は「膨張色」と呼ばれており、太陽光や照明を反射させることで部屋を明るく広く見せることができます。

一般的な建売住宅は壁紙が白いのもこういった理由となっており、白を基本として壁紙を選ぶことが重要です。

その一方で、テレビの裏やカウンターキッチンの下など、1箇所だけダーク調や木目調の壁紙を採用することで部屋全体が引き締まり、デザインがぼやけないという効果を生み出せます。

このことからも、壁紙の選択は部屋を広く見せるために重要視すべきポイントであることから、インテリアコーディネーターの意見を聞きながら選ぶことをおすすめします。

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30坪の間取りが相談できるおすすめサイト

予算の関係や立地の問題によって、結果的に30坪の家を建てる人は多いです。

ただし、理想の間取りは家庭によって異なることから、プロの意見を参考にすべきといえます。

そこで、この章では30坪の間取りについて相談できるおすすめのサイトについて、解説します。

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タウンライフ家づくり

情報専門誌で有名なタウンライフが運営しているタウンライフ家づくりは、家の希望条件を入力するだけで家づくりに必要な情報をまとめた「家づくり計画書」を入手することができ、入力時間もわずか3分となっています。

そのため、家を建てたいけれど何から始めたらいいか分からない人や、時間がなくて調べられない人に支持されているサイトです。

さらに、全国1,140社のハウスメーカーと提携しており、希望条件に応じておすすめのハウスメーカーを即紹介してくれるというサービスもあります。

このことからも、30坪で理想の間取りを実現してくれるハウスメーカーを効率良く探したい人に向いているといえます。

へーベルハウスプランニングサービス

旭化成ホームズのブランドであるヘーベルハウスが提供しているヘーベルハウスプランニングサービスは、希望条件やイメージする豊かな住まいを選択肢からチョイスするだけでおすすめの間取りを紹介してくれるサービスとなっており、プロが厳選した間取りの中から選ばれるため失敗しないための工夫が詰め込まれています。

このサービスと違ってへーベルハウスだけの間取りになってしまうという注意点がありますが、理想の住宅イメージが沸かない人やへーベルハウスに相談する前にある程度間取りのイメージを持っておきたい人におすすめといえます。

マドリ―

マドリーは間取りを選ぶだけでなく、自分で間取りを作ってアップロードできるというサービスです。

そのため、様々な間取りを見ながら自分でも作成することで知識を増やすことができ、実現可能なこだわりの間取りをイメージすることが可能となります。

ただし、間取りを利用できるためには提携している建築会社のみとなり、有料となるため注意が必要です。

30坪の間取りでよくある質問

この章では、30坪の間取りでよくある質問について、解説します。

30坪の間取りは狭いですか？

30坪は平均的な延床面積といえ、3人もしくは4人家族であれば十分に暮らすことができる広さといえます。

ただし、来客が多かったり物が多い環境の場合は狭く感じることもあるため、その場合は広く見せるための工夫が必要となる。

30坪の間取りを広く見せるには？

30坪の間取りを広く見せるためには、家族が最も長くいるリビングを広くすることがポイント。

たとえば大きな窓を設置したり畳数を増やすなどの工夫がおすすめです。

また、吹き抜けやスキップフロアといった縦の空間を意識した間取りにすることでも広く見せることができます。

30坪の間取りでランドリールームは作れますか？

30坪の家でもランドリールームの設置は可能です。

実際にインターネットでは30坪の家にランドリールームを採用している事例をいくつも確認することができます。

ただし、ランドリールームの大きさによっては部屋数や部屋の大きさを調整する必要があるため、注意すべきです。

30坪の間取りまとめ

30坪の家は一般的な広さであり、決して狭くはありません。

ただし、ライフスタイルの内容次第では窮屈な生活になることもあるため、生活に合わせた間取りの工夫が必要といえます。

そのため、建築する注文住宅の延べ床面積が30坪と決まった際には建築会社やインテリアコーディネーターに相談し、広く見せる工夫を盛り込んだ設計をすることがポイントです。

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