家を建てるのにかかる費用は?土地あり・土地なしに分けて詳しく解説
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家を建てるためには資金計画を立てる必要がありますが、どのくらいの費用が必要になるのかを知っておくことが重要です。
なぜなら、希望の間取りやエリアで家を建てようとしても、全く予算が足りないのであれば計画倒れになってしまうからです。
そのような失敗をしないためにも、家を建てるために必要な費用はある程度知っておくべきです。
そこで、この記事では家を建てるのにかかる費用について、土地ありと土地なしに分けて解説します。
目次
家を建てる流れ
家を建てる流れは、既に土地がある場合と土地探しから始める場合で異なります。
この章ではそれぞれの詳しい流れについて解説しますので、参考にしてください。
土地ありの場合の家を建てる流れ
土地を所有している「土地あり」の場合は、ハウスメーカー選びと間取りの検討に集中することができます。
そのため、次のような流れで家づくりが進むことを知っておきましょう。
〈0~2ヶ月目〉
- ハウスメーカーに問い合わせし、特徴を把握する
- 土地を調査してもらい、間取りプランの作成を依頼する
- ハウスメーカーから間取りプランと資金計画の提案を貰う
- ハウスメーカーを決定し、請負契約を締結する
〈2~5ヶ月目〉
- 間取りの詳細設計について、打ち合わせを数度行う
- 地盤調査を行い、資金計画の精度を上げる
- インテリアコーディネーターを交え、内装と外装を決める
- 全ての項目を確認し、問題なければ発注合意書に署名押印
〈5ヶ月~12ヶ月目〉
- 地鎮祭を実施し、着工を開始する
- 上棟式を実施し、問題や不備がないかを確認する
- 完成後、キズや汚れ、設備の不具合をチェックする
- 全て問題なければ引き渡し合意書に署名押印し、引き渡しを受ける
土地なしの場合の家を建てる流れ
前述した流れに対し、土地がない場合はハウスメーカーが決まるまでの流れが少し異なり、土地とハウスメーカーの選定を同時に進めなければなりません。
つまり、土地を既に所有しているケースよりも、家を建てるための時間がかかることを知っておきましょう。
〈0~2ヶ月目〉
- ハウスメーカーに問い合わせし、特徴を把握する
- 上記と同時に、不動産会社に問い合わせし、
希望のエリアについて相場や建築方法のアドバイスを受ける - 資金計画と建物予算がおおまかに判明した時点で、
土地探しを不動産会社に依頼する
- 候補の土地が見つかるとハウスメーカーにプランを依頼し、
資金計画も含めて成立するかどうかを確認する - 問題なければ土地を契約し、ハウスメーカーが決まっていれば
同タイミングで請負契約も締結する - 土地の引き渡しを受ける
〈2~5ヶ月目については「土地ありの場合の家を建てる流れ」と同様の流れのため割愛します。〉
建築条件付きの土地に家を建てる流れ
建築条件付きの土地とは、建築するハウスメーカーが限定されている土地のことです。
ハウスメーカーを自由に選べない代わりに立地が良く、相場よりも安い土地価格になっていることが多いため、ハウスメーカーにこだわりがないオーナーにはおすすめです。
この土地で家を建てる場合、「土地なし」とほとんど同じ流れとなります。
ただし、建築条件付きの土地は土地契約から3ヶ月以内に定められたハウスメーカーと請負契約を締結する必要があるため、注意が必要です。
家を建てるのにかかる費用
家を建てるのにかかる総額については地域によって異なりますが、総額の平均を知っておくことは資金計画の目安となります。
そこで、この章では住宅金融支援機構の調査結果に基づいた、家を建てる際にかかる費用について、解説します。
土地ありで家を建てるのにかかる費用は3,717万円
土地を所有している人が家を建てる場合、全国平均で3,717万円となりました。
この結果は2012年から2022年にかけて10年連続で増加しており、建材や鋼材の高騰による影響が住宅価格にも及んでいると思われます。
土地なしで家を建てるのにかかる費用は4,694万円
土地から購入する場合、総額の全国平均は4,694万円となりました。
こちらについては「土地あり」よりも顕著に増加しており、建材や鋼材の高騰に加え地価も上昇していることが影響していると考えられます。
ただし、「土地あり」と「土地なし」の価格差が約900万円と乖離が少ないことから、土地を購入し家を建てたオーナーはある程度建物の予算を縮小し、コストダウンの意識が高い傾向にあることが読み取れます。
家を建てる費用シミュレーションにおすすめサービス
家を建てる際の予算決めには、HOME4Uが運営する「HOME4U家づくりのとびら」がおすすめです。
このサイトはハウスメーカーの探し方から土地の見つけ方まで、家づくり全体の流れについて情報公開しています。
その中でも、注文住宅予算シミュレーションというサービスは、毎月の支払額や借入額から総額を調べることができ、さらに希望エリアと坪数を選択するだけで土地予算を表示させることが可能です。
このように、「家づくりのとびら」を利用することで簡単に予算決めをすることができるため、家づくりを始めたばかりの人にはおすすめのサイトとなります。
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家を建てるのにかかる費用の内訳
家を建てる費用を大きく分けると、「土地」と「建物」、そして「税金」となります。
また、土地と建物については本体価格に加え、諸費用や外構費、調査費などが含まれるため、どのような項目があるのかをこの章でしっかりチェックしましょう。
土地を購入する費用
土地を購入する場合、土地自体の価格以外にも税金以外に次のような諸費用がかかります。
また、土地の形状や現況によってはかかる諸費用が変わることもあるため、不動産会社に土地購入の総額を提示してもらうことがポイントです。
項目 | 内容 |
---|---|
手付金 | 売買契約時に売主に代金の一部として支払う。 |
解体費 | 建物が残っている場合にかかる費用。不動産決済時に支払う。 |
測量費 | 未測量渡しの場合にかかる費用。不動産決済時に支払う。 |
なお、解体費と測量費については売主負担となることも多いため、交渉の余地がないのかを確認しましょう。
家の建築にかかる費用
家の建築については、本体価格以外にも付帯設備と呼ばれる費用がかかり、次のような項目があります。
項目 | 内容 |
---|---|
上下水工事費 | 上下水を敷地内に引き込むための費用。約70~100万円。 |
ガス管工事費 | ガス管を敷地内に引き込むための費用。約20万円。 |
地盤調査費 | 地盤を調査し、改良が必要かどうかを判断するための費用。約20万円 |
地盤改良費 | 地盤を改良する費用。土地によって大きく変わるが、200万円で予算取りするケースが多い。 |
外構費 | 庭やフェンスなど、家の外観にかかる費用。200万円で予算取りするケースが多い。 |
地鎮祭費用 | 地鎮祭にかかる費用。約5~10万円。 |
特別運搬費 | 敷地内に高低差があったり、道路が狭い時にかかる費用。土地によって大きく変わり、数十万~数百万と費用に幅がある。 |
造成費 | 擁壁工事が必要な場合にかかる費用。数百万~数千万と費用に幅がある。 |
太陽光発電費 | 太陽光の設置費用。100万円~200万円で予算取りすることが多い。 |
上記のように、家を建てるためには本体価格以外にも多くの費用が発生することを知っておきましょう。
特に、地盤調査費や特別運搬費、造成費については購入する土地に大きく影響するため、候補の土地が見つかれば必ずハウスメーカーに相談することをおすすめします。
家を建てた後にかかる税金
土地と建物のどちらを購入する場合でも、様々な税金がかかります。
これらの税金には一度の納税が完了するものもあれば、不動産を所有している限り納税義務が発生するものもあります。
そのため、これから家を建てる人にとっては、次に挙げる税金がおおよそどのくらいになるのかを、ハウスメーカーや不動産会社に質問しチェックしておくことが重要です。
項目 | 内容 |
---|---|
印紙税 | 契約書に貼付する印紙の税金。売買契約によって税額が変わり、国税庁によって定められています。 |
登録免許税 | 土地の所有権移転と建物の保存登記についてかかる税金。固定資産税評価額に対し、税率は建物0.15%、土地1.5%となります。 |
不動産取得税 | 不動産を取得した際に支払う税金で、固定資産税評価額に対して土地も建物も3%となります。 |
固定資産税
及び都市計画税 |
1月1日時点での不動産所有者に対し、5月ごろに1年分の納付書が郵送され、納付書をもって納税する。この税金は不動産を所有している限り毎年納税することになり、固定資産税は評価額×1.4%、都市計画税は評価額×0.3%で税額を算出することができます。
なお、都市計画税は市街化区域の土地のみに発生し、それ以外の土地については免除されます。 |
なお、都市計画税は市街化区域の土地のみに発生し、それ以外の土地については免除されます。
その他の費用
上記以外にも、金融機関に支払う事務手数料や保証会社に支払う保証料などがあります。
これらについては住宅ローンの借り方で費用が異なるため、融資を依頼する金融機関に確認しましょう。
費用ごとに建てられる家の建築事例
この章では、1,000万円~3,000万円の建築事例を紹介します。
家は費用をかければ設備や仕様をグレードアップさせることができますが、おしゃれな間取りや外構については低コストであっても工夫次第で実現可能です。
つまり、建築事例を多く参照することで理想の家を最適な費用で建てられるようになるため、なるべく多くの事例をチェックしましょう。
なお、建築事例はハウスメーカーランキングから参照するのがおすすめです。
1,000万円で建てられる家の建築事例(土地あり)
画像提供元/SUUMO公式サイト
このオーナーは自宅にレストランを開業させたそうですが、本体価格は1,186万円となったそうです。
1LDK+店舗ダイニングとなっており、2階に生活スペースを設置することで、しっかりプライベート空間を確保することができています。
このように、1,000万円台の家であっても、工夫次第で夢と希望を詰め込んだ家づくりが可能になるといえます。
3,000万円で建てられる家の建築事例(土地あり)
画像提供元/SUUMO公式サイト
このオーナーは本体価格が3,000万円で建物面積が約49坪の家を建てたようですが、黒いスケルトン階段と吹き抜けを組み合わせることで、開放感のあるリビングを実現したとのことです。
また、家事動線を活かしたアイランドキッチンを採用し、さらにパントリーと大型収納を設置することで、スッキリしたダイニングとリビングになっています。
この他にも、パウダールームや各居室の収納などを大きめにすることで、生活動線が非常に良い家を建てることができました。
2,000万円で建てられる家の建築実例(土地あり)
画像提供元/SUUMO公式サイト
このオーナーが建てた家は、本体価格が1,950万円で建物面積が約29坪となっており、コンパクトな家にすることで土間収納やフリースペースといったこだわりを実現することができたそうです。
特に、窓を少なくし道路から目立たないようにする外観は、色々な会社のプランを確認することで実現できた工夫だそうです。
「理想の家をそのまま体現してもらえた」と、オーナーによって大満足の家になったとのことです。
家を建てる費用に関するよくある質問
この章では、家を建てる費用に関するよくある質問について、解説します。
お金がないのに家を建てることはできる?
自己資金がゼロでも家を建てることは可能ですが、手付金と印紙代は最低でも必要になります。
ただし、これらの費用を捻出するための消費者金融から借入した場合、住宅ローン審査が不利になってしまいます。
そこで、手付金と印紙代を支払っても問題ないよう、100万円以上の自己資金は最低でも確保しておきましょう。
家を建てるための初期費用はどのくらい必要?
たとえば土地2,000万円、建物3,000万円で計画した場合、5%~10%にあたる250万円~500万円が諸費用としてかかります。
つまり、家を建てるための初期費用をイメージする際には、土地+建物価格に5%~10%上乗せした金額で検討することが、おすすめです。
親の土地に家を建てるのにかかる費用は?
親の土地に家を建てる場合は「土地あり」となるため、基本的に土地に関する費用はかかりません。
ただし、土地の利用方法によっては贈与税が発生してしまうため、その際には親と賃貸借契約を締結するか住宅資金援助の特例を利用するなどの工夫が必要となるでしょう。
家を建てる費用まとめ
家を建てるためには、土地を所有しているかどうかによって流れが異なります。
そのため、どちらに該当するのかを確認した上で、流れを確認しましょう。
また、土地と建物を購入する際には、本体価格以外にも諸費用と税金がかかるため、資金計画が成り立つよう正しく予算取りすることが重要です。
そのためにも、家づくりの初期段階では色々なハウスメーカーから提案を受け、相場や費用のイメージをつけることがおすすめです。