積水ハウスとセキスイハイムの違いを徹底調査！両社の関係性や向いている人の特徴は？

積水ハウスとセキスイハイムどちらも大手ハウスメーカーながら、名前の響きが似ていることから混同される方が多いようです。

両社は積水化学という同じ母体の会社ながら、成り立ちが全く違うため、住宅建築に関する考え方も異なります。

そこで今回は、積水ハウスとセキスイハイムの違いを詳しく解説していきます。

歴史や関係性はもちろん、両社の特徴やメリット・デメリットについてもまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。

積水ハウスとセキスイハイムの歴史や関係性

ここでは、積水ハウスとセキスイハイムの歴史や関係性について詳しく解説します。

知っているようで知らなかった関係性やそれぞれの歴史を紐解くことで、愛着が生まれるかもしれません。

元々は同じ会社(積水化学工業)だった

両社のネーミングには、「積水」という単語が使用されています。

なぜなら、2つの会社は元々「積水化学工業株式会社」の事業部だったからです。

積水ハウスは1960年に分離独立していますが、セキスイハイムは2024年現在でも積水化学工業株式会社の子会社です。

ハウス事業部だった『積水ハウス』が独立

「セキスイハウスA型」という試作品が完成するとともに、積水化学工業内で1960年3月ハウス事業部が誕生しました。

このときの試作品が日本初のプレハブ住宅で、セキスイハウスA型で建てられた家及び別荘が、登録有形文化財（建造物）に指定されています。

1960年8月に積水ハウス産業株式会社として独立し、屋号を積水ハウス株式会社と変え、2024年現在も国内外の住宅事業を牽引しています。

その約10年後に新ブランド『セキスイハイム』が誕生

東京オリンピックなどの高度経済成長期の住宅需要も一段落し、住宅供給も転換期を迎えます。

住宅へ求めるものが「クオリティ」へ変化し始めると、現代民家システムの開発に成功し、2024年現在工場生産率80％を超えるユニット工法が確立されます。

1970年8月に積水化学工業株式会社内で、セキスイハイムの事業化がスタートし、日本初のユニット住宅「セキスイハイムM1」が誕生します。

このセキスイハイムM1は、1971年の発売からわずか3年という短い期間で、累積受注1万棟を突破。

2024年現在、セキスイハイムは日本で最も売れる鉄骨住宅会社に成長しました。

両社の仲は悪いのか？

両社とも同じ住宅事業を展開していることから、一部の営業マンがライバル視している可能性はあります。

とはいっても、会社全体でお互いを敵対視し仲が悪いということは考えにくいです。

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積水ハウスとセキスイハイムの違い

積水化学という母体は同じですが、成り立ちが全く違うため、「住宅建築」に関する考え方が全く異なります。

ここでは、間違えられやすい積水ハウスとセキスイハイムの違いを3つピックアップしています。

いまいち、違いが分からないという方は、ぜひチェックしてみてください。

事業内容の違い

積水ハウスとセキスイハイムでは、事業内容が大きく異なり、積水ハウスは住宅に関して幅広い事業展開を行っているのに対し、セキスイハイムは戸建て住宅関連の事業に特化しています。

具体的には積水ハウスは戸建て住宅関連の事業以外に、不動産業からリフォーム事業までさまざまな業種の子会社を経営し、1つの会社に相談することで住宅に関する悩みが一気に解決できるのが魅力です。

積水化学工業内の住宅部門であるセキスイハイムの名称は会社名ではなく、ブランド名となります。

そのため、セキスイハイムでは、住宅事業とリフォーム事業に重点を置いています。

建てられる家の違い

軸組構法で比較的自由な現場施工で家を建てる積水ハウスに対し、セキスイハイムは工場で家の約80％を作ります。

また、ベタ基礎を採用しているセキスイハイムは、HEMSや太陽光発電＋蓄電池などのスマートハウスでの効率化やなるべく電池を使用しない暮らしを提案。

一方、積水ハウスは布基礎を採用し、素材の質感やデザインを追求します。

家を建てる費用の違い（坪単価）

積水ハウスとセキスイハイムの坪単価は以下の通りです。

積水ハウス	セキスイハイム
100～150万円	70～90万円

大手ハウスメーカーの坪単価は、70万円〜となっているケースがほとんどです。

そのため、大手ハウスメーカーの中でも積水ハウスは高価格帯で、セキスイハイムは平均的な坪単価といえるでしょう。

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積水ハウスの特徴やメリット・デメリット

積水ハウスならではの特徴に併せて、メリットやデメリットもピックアップしました。

これから家づくりをスタートさせる予定の方は、参考にしてみてください。

実績が豊富でランキング上位

国内でも大手ハウスメーカーのひとつに数えられる積水ハウス。

2024年現在のおすすめハウスメーカーランキングでも、2位にランクインしています。

施工数も圧倒的に多く、経験豊富でノウハウや信頼できる技術を持った職人が在籍しているため、安心して注文住宅の建築を任せられます。

「家」は1年や2年という短いスパンではなく、何十年も先を見据えてプランを立てなければなりません。

子どもが独立して夫婦二人だけになった際の間取りや二世帯住宅を建てた後についても、実績豊富な積水ハウスならさまざまなケースを把握しているため、今現在の家づくりから将来を見据えた相談をできるメリットがあります。

耐震性も高く保証も長い

災害に備え、オリジナルの「ダイナミックフレームシステム」や「フレキシブルβシステム」、「シャーウッド構法」を採用し、震度7の衝撃にも耐えられる精度になっています。

地震はもちろん、台風の耐衝撃性・耐久性に優れているので、日本全国で安心して暮らせる家づくりが可能です。

また、初期保証30年保証制度とユートラスシステムが保証サービスとして用意し、構造躯体と雨水の侵入防止に関しては、30年の標準保証がついているのも積水ハウスならでは。

また、30年を経過した後も有償で点検や工事を請け負ってくれるので、長く安心してくらせます。

坪単価が高め

積水ハウスは、鉄骨住宅や木造住宅など、住宅商品のラインナップが豊富です。

ただし、その商品のほとんどの標準仕様が一般的な注文住宅に比べ、高いランクの設備が備わっています。

必然的に坪単価が高くなってしまうことから、標準仕様だけで予算ギリギリもしくはオーバーしてしまう可能性も。

また、オプションを追加することで坪単価がどんどん上がってしまい、予想以上に購入費用が高くなってしまうのも、大手ハウスメーカーならではのデメリットといえるでしょう。

積水ハウスで家を建てたいと検討している場合は、標準仕様となっている設備が本当に必要なもので欲しいのかも、しっかりチェックすることが家づくりを成功させるポイントです。

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セキスイハイムの特徴やメリット・デメリット

セキスイハイムの特徴やメリット・デメリットをまとめています。

積水ハウスとの違いも分かるので、ぜひチェックしてみましょう。

住宅が高性能

吸気と排気を機械でおこなう第一種換気システムの通年型空気調整システム「快適エアリーT-SAS」を導入しているため、高気密設計で外気が入りにくく、室内の空気を汚さず換気できるのもメリットのひとつ。

また、高性能3層フィルターや抗ウィルス加工フィルターがあらゆる有害物質をブロックすることで、いつでもきれいな空気の中で生活できます。

さらに、ホルムアルデヒドの放散量が少ない内装材を採用しているため、シックハウスの原因となる有害物質対策も万全なので、小さなお子さんのいるご家庭も安心です。

ハイレベルの住宅なのに工期が短い

ユニット工法を取り入れているため、ハイレベルな住宅なのに工期が早くクオリティも安定しているのがセキスイハイムならではのメリット。

工期が短ければ、それだけ人件費などを抑えられます。

ユニット工法に採用されている「ラーメン構造」は、耐震性能に優れているので、費用を抑え地震に強い家を建てたいと考えている方に向いているハウスメーカーといえるでしょう。

デザインと自由度が少し低い

ユニット工法を導入していることから、一般的な注文住宅に比べデザインの自由度が低いという点がデメリット。

工場で約80％を製造し、現場で組み立てるため、着工後の間取りの変更も難しくなっています。

とはいっても、ユニット工法は強度が高く、耐震性に優れているメリットもあるので、間取りのカスタマイズを検討しているなら、事前にしっかり考慮するようにしましょう。

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積水ハウスとセキスイハイムに関するよくある質問

ここでは、積水ハウスとセキスイハイムに関するよくある質問を3つピックアップしています。

気になる項目のある方は、ぜひチェックしてみてください。

積水ハウスとセキスイハイムはどちらが高いですか？

取り扱っている住宅商品により坪単価が異なるため、一概にどちらが高いとは言えません。

ただし、目安となる坪単価の幅が広いのは積水ハウスです。

価格重視でハウスメーカーを選びたい場合は、事前に坪単価のチェックを忘れないようにしましょう。

積水ハウスとセキスイハイムの年収は？

2023年4月に公開された有価証券報告書によると、積水ハウスの平均年収は約834万円。

転職サイトのDODAの「平均年収ランキング最新版（業種別）」をチェックしてみると、ハウスメーカーの平均年収は437万円となっています。

そのため、積水ハウスの平均年収は業界の平均年収よりも約390万円高く、非常に高い水準といえます。

また、2022年1月時点の累積建築戸数が世界一を誇り、国内外で多くの実績があることや住宅を購入するニーズが増えたことが、積水ハウスの平均年収が高い水準をキープできる理由と考えられるでしょう。

その一方で、積水ハウス株式会社の年収データによると、回答者336人（平均年齢32.6歳）、年収の範囲は180万円〜1,550万円で、回答者の平均年収は581万円という数字も公開されています。

職種	平均年収
営業系	603万円（平均年齢31.4歳）
企画・事務・管理系	489万円（平均年齢35.3歳）
建築・土木・エンジニア系	578万円（平均年齢33.6歳）

上記は、積水ハウスの30代の平均年収として一つの目安になると思います。

一方、セキスイハイムの平均年収は非公表となっていて、600〜900万円ともいわれていますが、各世代や職種によっても異なるでしょう。

参考までに、セキスイハイムの年収データによると、回答者43人（平均年齢28.3歳）、年収の範囲は250万円〜1,100万円で、回答者の平均年収は515万円という数字も公開されています。

職種	平均年収
営業系	515万円（平均年齢27.7歳）
企画・事務・管理系	350万円
建築・土木・エンジニア系	504万円（平均年齢31.8歳）

こちらは、20代後半から30代前半の平均年収として参考にしてください。

また、セキスイハイムグループで最も年収の高い世代は55〜59歳で平均年収約834万円となっています。

積水ハウスと積水化学工業の違いは？

積水化学工業株式会社は1947年にプラスチック製品のメーカーとして設立されました。

設立初期はセロハンテープやポリバケツなどが主要な製品でしたが、現在ではグループ企業190社、従業員数26,000人以上を抱える巨大企業に成長しています。

積水ハウスの母体は積水化学工業株式会社ですが、1960年に「積水ハウス産業株式会社」として独立したことから、実態としては全くの別会社です。

2024年現在は、屋号も積水ハウスとなり、国内外の住宅事業をリードしています。

まとめ

積水化学工業株式会社から独立したのが積水ハウスで、セキスイハイムは積水化学工業株式会社の住宅ブランドです。

両社ともに大手ハウスメーカーとして知られていますが、建設工法はもちろん採用する設備や価格などに違いがあり、どちらにもメリット・デメリットが存在します。

それぞれの特徴や違いをしっかり理解し、自分の理想とする家を建てるならどちらが良いのか、しっかり検討してみましょう。