階段の種類は?部位の名称やスケルトン階段の特徴も解説
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2階建て以上のマイホームを考えている場合、階段ももちろん選ぶ必要があります。
ですが、階段にはどんな種類があるか把握している方は少ないことでしょう。
しかも、階段にはそれぞれ名称があるため、ややこしくなっています。
ここからは、階段の種類や部位の名称を解説していきます。
この記事があなたのマイホームの手助けになってくれることでしょう。
最近人気のスケルトン階段の特徴も解説していますので、ぜひご覧ください。
目次
階段の形状の種類と費用
階段にはどのような形状の種類があり、費用がかかるのでしょうか。
それぞれ以下のような特徴があります。
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種類 | 特徴 | 費用 |
---|---|---|
直階段 | ストレートタイプの階段で昇り降りしやすい | 15万円~25万円 |
かね折れ階段 | 段の途中で90度に折れ曲がり、踊り場がある | 25万円~35万円 |
折り返し階段 | 段の途中で180度向きが変わり、途中に踊り場がある | 20万円~30万円 |
らせん階段 | らせん状にるくる回りながら昇り降りする階段
デザイン性が高く、素材のバリエーションも豊富でおしゃれ |
30万円~40万円 |
直階段
画像提供元/SUUMO公式サイト
直階段は、ストレートタイプの上階と下階をまっすぐにつなぐ階段です。
見通しが良く、折り返しがないため昇降しやすいのですが、踏み外すと一番下まで落ちてしまうリスクがあります。
建築基準法令第24条では踊り場の位置が定められており、住宅の場合は高さが4mを超える場合は高さ4m以内ごとに踊り場を設ける必要があります。
階段の踏み外しリスクを緩和する方法として、階段の高さが4m以内でも踊り場を設けましょう。
また、シンプルなデザインであるため費用も安く済みますが、少ないスペースの場合、高さを出すために急勾配になることがあるため、ご注意ください。
費用としては、15万円~25万円が相場ですが、3階建て等施工面積が増える場合は50万円近くになることもあるため、注意が必要です。
かね折れ階段
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かね折れ階段は、段の途中で90度に折れ曲がり、向きが変わる場所に踊り場があります。
踊り場があるため、踏み外しても途中で落下を防ぐことができます。
踊り場が必要だったり、途中で折れ曲がるためスペースが必要だったりするため、直階段よりコストがかかるのがデメリットです。
費用としては、25万円~35万円です。
折り返し階段
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折り返し階段は、段の途中で180度向きが変わる階段で、かね折れ階段より角度が大きく変わるのが特徴です。
かね折れ階段と同様に、向きが変わる場所に踊り場があり、安全性が高くなります。
学校や商業施設で採用されていることが多いことから分かる通り、設置には広い幅を要します。
住宅に採用する場合は、オープン式にして空間を広くみせることが大切です。
また、階段の横幅が必要なため、直階段よりはコストが上がり、20万円~30万円かかります。
らせん階段
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らせん階段は、らせん状になっており、くるくる回りながら昇り降りする階段です。
デザイン性が高く、素材のバリエーションも豊富でおしゃれにみえるため、住宅に取り入れることも多くみられます。
デメリットとしては、らせん階段の面積は空間を広く使用することもあり、らせん階段をベースに周りの空間を設計する必要があります。
このため、住宅面積が広くなければ採用しにくいといえるでしょう。
費用としては30万円~40万円ですが、デザインや素材によっては数百万円を超えることもあり、ご注意ください。
階段の部位の種類と名称
階段は2階以上の建物には必ず設置されていますが、階段の部位の種類と名称を把握している方は少ないのではないでしょうか。
ここからは、階段の部位の種類と名称を7つ解説します。
- 蹴上げ
- 踏み面
- 段鼻
- 蹴込み
- 側桁
- 踊り場
- 手すり
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蹴上げ(けあげ)
蹴上げとは、1段の高さのことです。
後述する踏面と蹴上げは、上りやすい角度となるよう設定する必要があります。
蹴上げは一般的に23cm以下とされており、蹴上げが高すぎると1段を昇るのが大変で、降りは足が届きにくくなり、危険です。
踏み面(ふみづら)
踏み面とは、段の有効な奥行のことで、足を乗せる段板の上面です。
踏面と蹴上げの寸法は、建築基準法施行令23条で以下のように規定されています。
住宅の階段(共同住宅の共用の階段を除く。)の蹴上げは二十三センチメートル以下、踏面は十五センチメートル以上とすることができる。
引用:建築基準法施行令
つまり、下記の条件を満たすように寸法を確保してくださいね、ということです。
住宅の階段(共同住宅の共用階段は除く)の寸法
蹴上げ:23cm以下
踏面:15cm以上
踏み面と蹴上げは、密接に関係しています。
踏み面は最低でも15cm以上必要で、できる限り大きくするのがおすすめです。
しかし、踏み面を大きくし過ぎて蹴上げを小さくすると段の数が増えてしまい、つまづく原因となりますので、ご注意ください。
段鼻(だんばな)
段鼻とは、滑り止めを取り付ける踏み面の先端のことです。
蹴込み板より前に出すことで、階段の昇り時につま先がぶつからないようにする役割があります。
蹴込み(けこみ)
蹴込みとは、段鼻もしくは踏み面の先端から下の蹴込み板までの部分のことです。
蹴込みの寸法は一般的に20mm以下とされていますが、高齢者が昇り降りする時のためにできるだけ短くしても良いでしょう。
蹴込みは階段昇降時につまづきを防いだり、恐怖心を防いだりする役割があります。
また、物の落下を防いだり、人の重さを支えるため階段の段部の耐力を向上したりしますよ。
側桁(がわげた)
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側桁とは、いわゆる普通の階段です。
横から2点で支持されるため構造的に安定しますが、デザイン性は高くはありません。
デザイン性を高くしたい場合は蹴上をなくすことで対応できますが、構造的に揺れやすくなりますので注意が必要です。
踊り場
踊り場とは、階段の途中に設けられたスペースのことで、階段の折り返し地点です。
踊り場は建築基準法で設置の基準が定められています。
位置 | 高さ4m以内ごと |
---|---|
幅 | 75cm以上 |
踊り場には、以下のような効果があります。
- 方向転換:スペースを利用して、方向転換ができる
- 安全性の向上:足を踏み外してしまった時に、安全を確保する
- 昇降時の負担軽減:昇降時に小休止をとることができ、高齢者等足腰に負担がか かりやすい人の体の負担を軽減できる
手すり
高齢になると移動や立ち上がり等の基本動作がしづらくなりますが、手すりを取り付けることで動作が楽になります。
手すりには以下のような種類があります。
- 階段手すり
- 横手すり
- 縦手すり
- L型手すり
- 据え置き型手すり
階段手すりは階段に取り付ける手すりで、つかまることで階段の昇り降りが楽になり、転倒や転落等の事故を防ぐことが可能です。
高齢者がいる場合は左右両側に設置することがおすすめですが、片側にしか設置できない場合は、階段を降りる際に利き手でつかめる位置を選んでくださいね。
また、手すりを取り付ける高さは段鼻から75~80cmで、太さは32~36mmにすると昇り降りの動作が安定しますよ。
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階段の手すりの種類と名称
階段の手すりには、以下の種類と名称があります。
- 壁付けタイプ
- オープンタイプ
- パネルタイプ
階段手すりは、両側に壁がある場合は「壁付けタイプ」が、両側もしくは片側に壁がない場合は「オープン用手すり」が設置されます。
また、階段の側面に柱と桟で構成され、中にガラスやアクリル等が入ったパネル状になった「パネルタイプ」のものがあり、おしゃれですよ。
壁付けタイプ
画像提供元/LIXIL公式サイト
階段手すりは、この壁付けタイプがもっとも多く採用されており、階段に面している壁に手すりを取り付けるものです。
デザインとしては、シンプルなものを選ぶと失敗しにくいですよ。
費用は、一般的な木製手すりの場合、5,000円~40,000円程です。
オープンタイプ
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オープン手すりは、直接階段に手すりを取り付けるタイプです。
素材は木質・金属があり、あなたの好みや住まいの雰囲気に合ったものがおすすめですよ。
費用は15万円~70万円程です。
パネルタイプ
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パネルタイプの手すりは、手すりとステップの間にパネルが設置されています。
開放感があり、安全性を求めている方にもおすすめです。
「おしゃれな階段手すりにしたいけど、落下が怖い」という方に、おすすめですよ。
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スケルトン階段とは
今、スケルトン階段が人気ですが、スケルトン階段とはどういったものでしょうか。
スケルトン階段とは、階段の骨組みと踏み板のみで作られているものです。
スケルトン階段はデザイン性が高く、踏み板同士をつなぐ蹴込み板がないため光や風を通して空間に広がりをもたらしてくれますよ。
ここからは、スケルトン階段のメリット・デメリット、施工事例をご紹介します。
スケルトン階段のメリット
スケルトン階段のメリットをまとめました。
スケルトン階段の
メリット |
詳細 |
---|---|
デザイン性が
高い |
廊下や壁で区切る必要がないため、空間全体がおしゃれに仕上がる |
採光や風通し
が良い |
蹴込み板がなく階段の向こう側が透けてみえるため、採光や風通しが良くなる |
間取りを
広く取れる |
廊下や壁がなくても設置が可能であるため、さまざまな部屋にスケルトン階段を取りれることができ、他の間取りを広く取れる |
開放感がある | 蹴上げ板や手すり壁がなく、階段の向こうを見渡すことができるため、狭い場所でも圧迫感を感じにくく、開放感がある |
狭いスペースでもデザイン性が高く、開放感があるおしゃれな家を建てることができますね。
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スケルトン階段のデメリット
嬉しいことばかりのスケルトン階段ですが、デメリットもあります。
デメリットもまとめていますので、メリットと合わせてご覧ください。
スケルトン階段の
デメリット |
詳細 |
---|---|
費用が高い | 一般的な階段よりも強度を確保する必要があり工数の手間もかかるため、費用が高くなる
|
音を通しやすい | 蹴込み板がないため光や風を通しやすいが、音も通しやすくなるため、家全体に音が響きやすい |
階段下の空間を
収納スペースに できない |
側面に壁がないため収納スペースとして区切ることができないこと、すき間部分から埃が落ちてくるため、階段下の空間を収納スペースとして活用できない |
子どもや高齢者
がいる場合、 落下防止策が 必要 |
蹴込み板がなく段差のすき間、手すりの支柱の間が広く取られていることから手すりの間から落下する可能性があり、転落防止のネット等対策が必要 |
エアコンの
効率が下がる |
風通しが良いがエアコンの効率が下がる
特に冬場の冷気が伝わりやすいため、寒いと感じる人が多い |
スケルトン階段の種類と施工事例
では、実際にどのようなスケルトン階段があるか気になりますよね。
ここからは、スケルトン階段の種類と施工事例を紹介します。
個性的な外観とスケルトン階段でおしゃれを追求した家
空間に広がりを生み出すオープン階段のある家
開放的な空間と家事ラク動線の家
個性的な外観とスケルトン階段でおしゃれを追求した家
画像提供元/SUUMO公式サイト
画像提供元/SUUMO公式サイト
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京都府相楽郡のTさんは、延床面積32.1坪の家を2,177万円で建てられています。
スケルトンの階段、箱型だけでなくデコボコとした特徴のある形状、ガルバリウムのネイビーの外壁、玄関に庭からの陽光が届く地窓を採用。
ゲストにも驚きのインパクトを持ってもらえる家になっていますよ。
スケルトン階段は毎日の昇り降りも少し背筋を伸ばしたくなるような、おしゃれな雰囲気を醸し出していますね。
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空間に広がりを生み出すオープン階段のある家
画像提供元/SUUMO公式サイト
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広島県安芸郡のKさんは、延床面積31.6坪の家を1,999万円で建てられています。
斜めに張ったオークの無垢床や木目の天井が印象的で、LDKの中心には存在感たっぷりな鉄骨のオープン階段が。
5.5畳もある大きな吹き抜けやオープン階段を通じて1階と2階がつながっており、子育て中のKさんはどこにいても家族の気配を感じられると、大満足。
しかも、階段が家の中心にあっても視線が抜けるため、圧迫感がない仕上がりになっています。
いつでも家族の気配を感じられる家に住みたい方に、おすすめな家です。
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開放的な空間と家事ラク動線の家
画像提供元/SUUMO公式サイト
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愛知県あま市のMさんは、延べ床33.1坪の家を2,999万円で建てられています。
リビングに設けたまっすぐな木の階段、光の入り方や木目調のカラーリングなどは、伝統的な日本家屋の2階建てだった祖母の家がベースになっています。
キッチンの目の前にあるスケルトン階段には、光と視線を優しく通すアクリル製のパネルの手すりが施されて明るい雰囲気に。
蹴込み板のない木製のスケルトン階段は、懐かしさを感じるなだらな角度で2階へ導いてくれます。
また、リビングは19畳もあり、1・2階の大きな窓や吹き抜けから光が差し込んで開放的な仕上がりになっていますよ。
1階にキッチンや水回りを集約しているため、家事もラクになりますね。
懐かしさを感じる明るい家に住みたい方に、おすすめな家ですよ。
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階段の種類に関するよくある質問
階段は多くのパーツでできており、それぞれに名前がつけられています。
知っておくと、家を建てる時に自分好みにカスタマイズしやすくなりますよ。
ここからは、階段の種類に関するよくある質問の中から3つ厳選してお答えします。
あなたの階段の種類に関する疑問が解決できれば幸いです。
階段 一番上に当たる部分の名称は?
画像提供元/SUUMO公式サイト
階段 一番上に当たる部分は「段板」と呼ばれ、足が乗る板のことです。
足が乗る面は「踏み面」で、段板の先端部分は「段鼻」といいます。
ささら桁(ささらげた)階段とは?
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ささら桁階段とは、段板を稲妻状に切ったささら桁の上に乗せた階段です。
階段を横から見ると稲妻状の断面がみえるため、デザイン的にも面白くなります。
デザイン性は高いのですが、側桁階段に比べると耐久性が低下しており、階段の昇降時に振動しやすくなるのがデメリットです。
安定性を求めるのであれば、蹴込み板ありの階段にしましょう。
回り階段と折り返し階段の違いは?
回り階段と折り返し階段の違いは、方向転換する場所に踊り場があるかどうかです。
回り階段
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折り返し階段
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折り返し階段には踊り場があるため小休憩ができたり、転落が予防できる等安全性が高くなりますが、他の階段と比べると畳1枚分ほど余分に面積が必要になります。
限られた面積の場合、折り返し階段の採用は難しくなるでしょう。
階段の種類まとめ
ここまで、階段の種類、部位の名称やスケルトン階段の特徴を紹介してきました。
階段にはさまざまな種類があり、それぞれに名称があることをご理解いただけたと思います。
ここで紹介したことを頭に入れておくと、あなたの理想のマイホームを建てる手助けとなってくれますよ。
ここまでご覧いただき、ありがとうございました。
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