築50年のマンションはいつまで住める?後悔せずに売買するポイントを解説
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築年数が50年のマンションは現行の建築基準法に基づいた耐震基準を満たしていない可能性が高く、住むことに不安を感じる人も多いでしょう。
しかし、実際には築50年のマンションであっても活発に売買されており、需要が高いことが分かります。
そこで、この記事では築50年のマンションに住むことの注意点や売買のポイントについて、解説します。
目次
築50年のマンションはいつまで住める?
国土交通省の公開している「築30・40・50年以上の分譲マンション戸数」のデータによると、2021年時点では21.1万戸だった築50年以上のマンションが、2041年には249.1戸になると推測されています。
つまり、築50年を経過したマンションは解体されることなく利用されており、そのまま増加していることが分かります。
このことからも、築50年のマンションは十分に生活ができるマンションだといえるでしょう。
マンションの平均寿命
国土交通省が公開している「期待耐用年数の導出及び内外装・設備の更新による価値向上について」によると、鉄骨造の建造物は平均寿命は68年、物理的な寿命は117年と推定されています。
つまり、築50年のマンションは最低でも18年間は寿命があることになります。
マンションの建て替え事例
区分所有法では、議決権のある住民の内、8割が合意することでマンションを建て替えすることができるとされています。
こういった建て替えは近年増加しており、マンション再生協議会が公表の「建替え事例」によると、2021年には築50年以上のマンションにおいて、4棟が建て替え決議の可決を受け、計画が実施されることになりました。
そのため、平均寿命がまだ残っている場合であっても、快適な住環境の維持や安全性を高める上でも、築50年のマンションは建て替えを検討すべき時期だといえるでしょう。
築50年のマンションは買っても大丈夫?購入のメリット
通常、築年数が古い不動産はなかなか買い手がつかず、販売が長期化する傾向にあります。
しかし、築50年のマンションは需要が高く、販売開始して1ヶ月以内に成約となるケースも多いです。
このように、人気が高い築50年のマンションですが、その理由として購入することのメリットが多いという点があります。
たとえば次のようなメリットです。
- 安い価格で購入できる
- 物件の価格が安定しやすい
- 立地条件が良い
- 管理状況が確認できる
そこで、この章では築50年のマンションを購入するメリットについて、解説します。
安い価格で購入できる
築年数が古いマンションは資産価値が低下しているため、その分販売価格が安くなります。
つまり、築50年のマンションは購入価格が安くなるため、初期費用を抑えることができるというメリットがあります。
また、初期費用が抑えられることはトータルのコストダウンに繋がるだけでなく、リフォーム費用を増やすことができるというメリットにもなります。
このように、築50年のマンションを購入することは、資金面の不安を解消できるといえるでしょう。
物件の価格が安定しやすい
税務上の減価償却という考え方は、国税庁が設定した耐用年数に近づくにつれ資産価値が減少するという内容ですが、減少幅は築年数が経過するごとに緩やかになります。
そのため、築50年のマンションを購入した後、資産価値が大きく減少する可能性は低い、といえます。
このことからも、資産価値が減少しにくい不動産を購入したい人にとっては、築50年のマンション購入は大きなメリットがあるでしょう。
立地条件が良い
通常、マンションは好立地であることが人気のポイントになるため、駅や商業施設の近くに建築されます。
この傾向は50年前であっても同様となっていますが、50年前は近年ほど土地価格が高騰していなかったため、築50年のマンションは新築マンションよりもより好立地であることが多いです。
また、前述したように築50年のマンションは販売価格が安いことから、立地条件との費用対効果が高く、需要が高い要因の1つとなっています。
このようなメリットは生活のしやすさだけでなく、売却のしやすさにも繋がるため、重要なポイントといえます。
管理状況が確認できる
快適なマンション生活を送るためには、管理会社の管理状況を把握することが重要です。
そして、築50年のマンションには、50年分の管理状況が蓄積されており、それに基づいた将来の工事予定も把握することができます。
こういった情報は築年数が古いほど多くなり、突発的な修繕工事なども少なくなるでしょう。
また、建て替えのタイミングについても住民全員が把握することができ、建て替え時期に向かって早い段階から協議できる、というメリットもあります。
築50年のマンションは買っても大丈夫?購入時の注意点
築50年のマンションは需要が高く投資家も注目している物件のため、公開直後に申込が提出されることもあります。
- 耐震性に注意する
- 長期修繕計画を確認する
- 配管構造をチェックする
しかし、購入する際には注意点もあるため、後悔しないためにもこの章で解説するポイントをチェックしましょう。
耐震性に注意する
日本の建物は建築基準法に基づき建築されていますが、耐震基準については1981年に改正されています。
このタイミングで耐震性能に関わる基準が大きく変更されており、1981年以前の建築物を旧耐震、移行の建物を新耐震基準と呼ぶようになりました。
つまり、築50年のマンションは旧耐震基準となっており、現行法令の耐震基準をクリアしていないことになります。
このことからも、築50年のマンションは耐震性に不安がある、といえるでしょう。
長期修繕計画を確認する
長期修繕計画とは、修繕積立金をベースとした予算を使い、マンション全体の定期的な修繕計画のことです。
この計画は管理組合によって立てられますが、築年数が古いマンションほど大規模修繕工事の頻度が増え、修繕積立金が増額する可能性が高くなります。
また、長期修繕計画を作成しているマンションの割合は全体の9割になりますが、築50年のマンションはそもそも作成されていないケースも多く、管理状況に問題がないかを注視する必要があるでしょう。
このことからも、長期修繕計画の有無と内容は必ず購入前にチェックし、突然ランニングコストが上がるリスクがないかを見極めることが重要です。
配管構造をチェックする
築年数が古いマンションは現在のマンションと建築構法が大きく異なっていますが、特に配管構造においては効率が悪く、劣化しやすい構法になっている可能性が高いといえます。
たとえば平成7年に改正された建築基準法では「バリアフリー」という定義が追加され、床に段差がない間取りが推奨されるようになりました。
今では当たり前の間取りですが、築50年のマンションでは家屋内に段差があり、トイレの横に上層階の生活排水が流れる配管が設置されている間取りが多いです。
このような構造は配管の直線部分が短くなることで劣化しやすくなり、その結果配管の交換頻度が多くなる、というデメリットがあります。
築50年のマンション購入に関する口コミ
築50年のマンションを購入検討する人には不安を抱える人も多く、様々な口コミがあります。
そこで、口コミの一部を挙げると次のようなものです。
- 内装や立地の良いマンションを購入したい
- マンションの建て替えを検討している
この章でご紹介しますので、参考にしてください。
内装や立地の良いマンションを購入したい
六本木にあるマンションを購入検討しており、内装も立地も非常に良いが築年数が50年を経過している。流石にやめておいた方がいいのか・・・。
上記はYahoo!知恵袋に掲載されていた投稿内容をまとめたものですが、内装と立地が非常に良いマンションを見つけたものの、築50年を経過しているマンションのため購入を迷われているようです。
投稿には返信があり、大規模修繕計画を実施しているかどうかと、配管構造を調べた方がいいという内容でした。
マンションの建て替えを検討している
築50年のマンションを買ったとして、建て替えが決まるといくらほどかかるのでしょうか。
固定資産税も変わるのでしょうか。
あと建て替えに反対して建て替えが行われない場合何年まですめるのでしょうか。
こちらもYahoo!知恵袋で確認できた別の投稿ですが、投稿者は、建て替えや固定資産税の費用、建て替えしない場合の居住可能年数を気にされているようでした。
築50年のマンションを検討する多くの人が、このような疑問や不安を感じていると思われますが、建て替え費用は見積を取得してみなければ正確な額は分からず、固定資産税については市区町村から納付書が届いて初めて分かります。
また、投稿の返信に「長くて20年、早ければ10年で住めなくなる」という回答がありました。
投稿者は購入を諦めたようですが、築50年のマンションは管理状況などをしっかり調べた上で、購入を判断することが重要だといえるでしょう。
築50年のマンションを売却する流れ
築50年のマンションを購入することには様々な注意点やリスクがあるため、売却を視野に入れた上で検討すべきです。
ただ、「そもそも売れるのか?」といった疑問もあると思いますので、この章ではそうした疑問や売却の際のポイントなどについて解説します。
- 築50年のマンションは売れない?
- リフォームや建て替えで価値を上げる
- 売却前に一括査定をする
それぞれ解説します。
築50年のマンションは売れない?
結論からいうと、築50年のマンションであっても売却は可能です。
前述したように、築年数が古いマンションは価格が安く、好立地であることが多いです。
また、日本がアフターコロナになったことで外国投資家が日本の不動産を購入するようになり、駅近で安いマンションの取引が活性化しています。
このような背景から、築50年のマンションは適正な方法を選択することで、問題なく売却できるでしょう。
リフォームや建て替えで価値を上げる
築50年のマンションを購入することに躊躇する買い手は、リフォームの必要性や耐震性に不安を感じていることが多いです。
そこで、リフォーム済物件として販売することで買い手がすぐに住める環境を整え、購入意欲をあげる販売プランを検討しましょう。
また、失敗しないリフォーム工事をするためには会社選定が重要ですが、ハウジングバザールを利用することで効率良く選定でき、価格交渉や断り連絡も代行してくれます。
そのため、まずはハウジングバザールへ連絡し、見積取得からはじめてみましょう。
一方、マンションの建て替えが決定している場合には、建て替え後に売却するのがおすすめです。
なぜなら、建て替えは新築マンションと同様に築年数が1年目になるため、買い手が抱える耐震性の不安などを払拭できるからです。
このことからも、建て替えが決定されている場合は売却を中止し、完成後に再度売却をスタートしましょう。
売却前に一括査定をする
マンションの売却を検討するオーナーの多くが、不動産一括査定サイトを利用しています。
このサイトは無料で利用することができ、複数の不動産会社に査定を同時に依頼することができます。
また、おすすめの不動産一括査定にはそれぞれ特徴があるため、詳しく知りたい人は以下の記事を参考にしてください。
築50年のマンションに関するよくある質問
この章では、築50年のマンションに関するよくある質問として次の3つがあるため、それぞれの質問に回答していきます。
- 築50年のマンションを買った人が後悔することはある?
- 築50年のマンションの建て替え費用はどのくらい?
- 築50年の賃貸マンションは住んでも大丈夫?
一つずつ解説しますので、ぜひ参考にしてください。
築50年のマンションを買った人が後悔することはある?
築50年のマンションは管理方法も耐震基準も現行法令に基づいていないため、突発的な故障で費用が発生することがあります。
また、入居者が高齢であるケースが多く修繕積立金の増額が否決される可能性が高くなります。
そのため、大規模修繕計画の予算が足りず、必要な耐震工事ができないこともあるでしょう。
このように、築50年のマンションに住むことは、後から費用面で後悔するケースがあります。
築50年のマンションの建て替え費用はどのくらい?
一般的にマンションの建て替えは1,000万円~2,000万円/戸といわれてますが、土地の形状や立地によって大きく変わります。
また、建て替えしたマンションに付与する共有施設によっては管理修繕費も高くなるため、複数の建築会社から見積を取得し、最適な金額を把握する必要があるでしょう。
築50年の賃貸マンションに住んでも大丈夫?
賃貸マンションは大家の責任負担で管理されているため、築50年経っていても快適な生活ができているのであれば、住んでも問題ありません。
築50年のマンションまとめ
築50年といえば、建築されてから半世紀が経過しているマンション、ということになります。
そのため、ボロボロのマンションをイメージする人も多いですが、しっかりメンテナンスすることで問題なく生活することができます。
ただし、築年数が経過していることに対してのメリットやデメリットもあるため、購入や売却を検討する際にはしっかり調査し、後悔のない選択をしましょう。