土地の相場価格を調べる4つの方法!自分で調べる際の注意点や価格が下がる要素もご紹介
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土地の売却や、新たに土地の購入を行う際、知っておきたいのが土地の相場価格です。
土地の相場価格と聞くと、なんだか小難しいイメージがありますが、実はインターネットで簡単に調べることができるんです!
こちらのページでは、土地の相場を調べる4つの方法を紹介します。
いくつか注意点もありますが、いずれの方法もとても簡単に行えるので、ぜひ活用してみてくださいね。
今回紹介する4つの方法について、簡単にではありますが一覧表にまとめてみました。
▽横にスクロール可能です▽
実際の取引価格 | 公示地価 | 相続税路線価 | 固定資産税評価額 | |
---|---|---|---|---|
利用する情報 | 土地情報総合システム | 国土交通省地価公示 ・都道府県地価調査 |
路線価図・評価倍率表 | 課税明細書など |
定める機関 | 国土交通省 | 国土交通省 | 国税庁 | 市区町村 |
更新時期 | ー | 1月1日時点 | 1月1日時点 | 3年に1度 |
このように、各調査方法に用いる情報は、発信している機関が異なります。
さらに、情報を用いて土地の相場価格を算出する方法も異なるため、その計算方法についても解説していきます。
目次
土地の相場価格の調べ方①|実際の取引価格から調べる
画像提供元/土地総合情報システム
まず一つ目に、実際の取引価格から調べるという方法です。
国土交通省が運営している「土地総合情報システム」を利用すれば、実際の取引価格から土地相場を知ることができます。
土地総合情報システムは、これまで不透明さが課題であった不動産取引の信頼性を高めることを目的として2006年4月に誕生しました。
土地、土地と建物又は区分所有建物(マンション等)の取引を行った購入者へアンケートを実施し、個人が特定できないような形で、取引の詳細をホームページで公表しています。
集めたデータは、地価公示法や国土利用計画法に基づく、全国の標準地における正常な価格の判定にも用いられています。
土地総合情報システムにアクセスすると、
- 不動産取引価格情報検索
- 地価公示・都道府県地価調査
- 不動産取引価格アンケート回答
という3つの機能が利用できます。
このうち、不動産取引価格情報検索を選択すると、対象エリア内でどのような物件をどのくらいの価格で取引していたのかのチェックが行えます。
つまり、あなたが知りたい土地のある場所や大きさなど、似た条件のものを参考にすれば、土地相場を知ることができるのです。
土地総合情報システムを使った、土地の相場価格の調べ方は以下の流れで行います。
- 「土地総合情報システム」から不動産取引価格情報検索を選択する
- 検索条件で価格を知りたい土地エリアを絞り込む
- 表示された取引価格から自身の土地の条件に近いものを探す
それぞれ、詳しく解説していきますね。
「土地総合情報システム」から不動産取引価格情報検索を選択
画像提供元/国土交通省「土地総合情報システム」
まず、国土交通省「土地総合情報システム」へアクセスします。
すると
- 不動産取引価格情報検索
- 地価公示・都道府県地価調査
- 不動産取引価格アンケート回答
の3つの機能が選択できる画面が表示されます。
画面左上にある「不動産取引価格情報検索」を選択します。
検索条件で価格を知りたい土地エリアを絞り込む
画像提供元/国土交通省「土地総合情報システム」
続いて、画面左側にて相場価格を知りたい土地の情報を選択していきます。
- 取引の時期
- 不動産の種類(土地/土地と建物/中古マンション/農地/林地)
- 地域(住所または路線・駅名)
こうした条件から、あなたが探している土地情報を探すことができます。
また、こちらの画面で右側にある地図からも、絞り込みが行えます。
使いやすい方法で、探してみてくださいね。
表示された取引価格から自身の土地の条件に近いものを探す
画像提供元/国土交通省「土地総合情報システム」
検索が完了したら、このような画面が表示されます。
不動産の所在地、最寄り駅、取引総額、坪単価、面積などの情報が、一覧表の形でまとめられています。
各項目に設置されている▲をクリックすれば、並び替えも可能です。
検索結果に基づいて、相場価格を知りたい土地の条件に近いものを探していきましょう。
土地の相場価格の調べ方②|公示地価の調べ方|
第二に、公示地価を活用する方法があります。
毎年3月下旬に、地価公示が行われているのを知っていますか?
地価公示は、国土交通省の土地鑑定委員会が判定した土地評価額を公表するものです。
毎年、1月1日時点での全国23,000カ所の地点の地価が発表されています。
そして、地価公示にて発表された土地の価格が、公示価格です。
公示価格は、建物が建っている地点に関しても更地であった場合を仮定して価格の設定が行われるため、土地相場を知る上でも役立つ情報となるのです。
公示地価は、以下の方法で調べることができます。
- 「国土交通省地価公示・都道府県地価調査」を開く
- 価格を知りたい土地があるエリアを選択する
- 検索条件を設定して公示地価を表示する
どのように調べるのか、具体的に解説していきますね。
「国土交通省地価公示・都道府県地価調査」を開く
まずは、国土交通省「国土交通省地価公示・都道府県地価調査」へアクセスしましょう。
もちろん、上記のサイト名を検索してアクセスする方法でも構いません。
また、先ほど紹介した「土地総合情報システム」のページからも、該当ページにアクセスすることができます。
価格を知りたい土地があるエリアを選択する
続いて、価格を知りたい土地があるエリアを地図上で選択します。
エリアではなく、より具体的な位置を指定したい場合には「検索地域指定(地名入力)」から住所の入力を行うことも可能です。
数字は全角文字で入力しなければならない点に注意してくださいね。
検索条件を設定して公示地価を表示する
土地の相場価格を知りたいエリアの絞り込みが完了したら、
- 対象:地価公示のみ
- 調査年:最新調査年のみ
にチェックを入れて検索を行いましょう。
調べたい場所の近辺に、調査対象となっている地点があるとは限らないのが欠点ですが、公的に公表されている指標なので信頼できる情報が表示されます。
なお、国土交通省が実施している地価公示とは別に、各都道府県が毎年発表する指標「基準地価」というものも存在します。
基準地価は、全国20,000カ所以上の基準地における7月1日時点での価格を、各都道府県単位で調査するものです。
こちらは毎年9月に公表されています。
国土交通省地価公示・都道府県地価調査では、公示地価だけでなく基準地価のデータもチェックすることができます。
併せて確認したい方は、検索条件選択の際に
- 対象:地価公示・都道府県地価調査の両方
- 調査年:最新調査年のみ
にチェックを入れて検索を行ってくださいね。
土地の相場価格の調べ方③|相続税路線価を調べて計算する
続いて、相続税路線価を調べて計算する方法を紹介します。
路線価とは、相続税や贈与税等の税金を計算する際の算定基準になる土地の価格のことです。
相続税や贈与税等の税金の計算を行う際、いちいち鑑定を行う手間を省き、スムーズにやりとりできるよう、その土地が面している道路ごとに、土地の価格を決めているのです。
路線価には、国税庁が発表する「相続税路線価」と市町村が発表する「固定資産税路線価」の2種類が存在します。
一般的に路線価と言う場合、国税庁が発表する”相続税路線価”を指し、土地相場価格の参考になるのも、この相続税路線価です。
相続税路線価は以下の手順で調べることができます。
- 「路線価図・評価倍率表」で調べたいエリアを選択する
- 相場を調べたい土地に面している道路の価格を確認する
- 路線価に一定の倍率を掛ける
「路線価図・評価倍率表」で調べたいエリアを選択する
画像提供元/国税庁「路線価図・評価倍率表」
まずは、国税庁「路線価図・評価倍率表」にアクセスしましょう。
すると都道府県名と地図が表示されるので、知りたいエリアを選択します。
相場を調べたい土地に面している道路の価格を確認する
画像提供元/国税庁「路線価図・評価倍率表」
路線価図をクリックし、知りたい地域名を選択すると、選択したエリアの地図が表示されます。
地図上で、あなたの知りたい場所を探し、相場を調べたい土地に面している道路の価格を確認しましょう。
なお、数字の横に書かれているアルファベットについては、借地権割合を表しており、路線価を知る上では使わない情報なので、無視しておいて構いません。
路線価に一定の倍率を掛ける
路線価では、地図に記されている数字がそのまま土地の相場価格ではない点に注意が必要です。
路線価図には、1平米あたりの単価が1,000円単位で表示されています。
画像提供元/国税庁「路線価図・評価倍率表」
例えば、渋谷消防署前の土地相場を見てみましょう。
渋谷消防署が面している道路には、2,820と書かれています。
路線価は1,000円単位の表記ですので、2,820×1,000円=2,820,000となり、この土地の1平米あたりの価格が282万円であることが分かりました。
路線価が分かったら、次に路線価評価額を計算していきます。
路線評価額=路線価×土地面積(㎡)
で求められます。
もし、この渋谷消防署が面している位置に100㎡の土地を持っているとすると、
路線評価額は2,820,000円×100㎡=2億8,200万円
となります。
さらに、相続税路線価は公示地価の8割程度となっていることや、公示地価の1.1倍程度の金額で取引されることが多いことから、土地の相場を計算したい場合、実勢価格を計算する必要があります。
実勢価格は、以下のような計算式に当てはめて算出します。
実勢価格=路線価評価額÷0.8×1.1
つまり、実勢価格は先ほどの路線評価額の282,000,000円÷0.8×1.1の、3億8,775万円だと推測されます。
このように、路線価を用いて土地の相場価格を調べることができます。
ここまでの計算式をまとめると、路線価を用いて土地相場を調べる計算式は、
(路線価図に記載の数字×1,000円)×土地面積÷0.8×1.1
ということになります。
ただし、土地の面する道路の数や、評価する宅地の奥行価格補正率は個々で異なります。
さらに、不動産売買では取引のタイミングなどによって大きな影響を受けて変動するため、あくまで参考値であるということを理解しておきましょう。
土地の相場価格の調べ方④|固定資産性評価額から算出する
土地の相場価格の調べ方として最後に紹介するのは、固定資産性評価額から算出する方法です。
先ほど、相続税や贈与税等の税金を計算する際の算定基準になる路線価を使って土地相場価格を推測する方法を紹介しました。
同じように、固定資産税の基準となる評価額というものが存在し、固定資産税評価額と呼ばれます。
固定資産税評価額は、各市区町村(東京都23区の場合は都)が個別に算定します。
そして、固定資産税の計算だけでなく、都市計画税、登録免許税、不動産取得税の算出にも使われます。
3年に1度見直され、公示価格の70%の水準になるように調整されているため、土地の相場価格を調べる際にも役立ちます。
固定資産税評価額から、土地の相場価格を調べたい時には以下の手順で行います。
- 固定資産税評価額を調べる
- 固定資産税評価額に一定の倍率を掛ける
固定資産税評価額を調べる
まずは、固定資産税評価額を調べましょう。
固定資産税評価額は、以下3つの方法で調べることができます。
- 課税明細書を確認する
- 固定資産課税台帳を閲覧する
- 固定資産評価証明書をもらう
最も手軽なのが課税明細書を確認する方法です。
市区町村から毎年春頃に届く固定資産税の納税通知書の中に、課税明細書が添付されています。
この課税明細書の「価格」という欄を見れば固定資産税評価額が分かります。
また、市区町村の役所(東京23区の場合は、固定資産がある区の都税事務所)で、固定資産課税台帳を閲覧するという方法もあります。
最も手間がかかるのが、固定資産評価証明書をもらうという方法です。
こちらは、申請書や本人確認書類の他、手数料も発生するため、あまりおすすめしません。
固定資産税評価額に一定の倍率を掛ける
先ほど紹介したいずれかの方法で固定資産税評価額が分かったら、0.7で割り戻します。
固定資産税評価額が、公示価格の70%の水準になるように設定されるためです。
例えば、固定資産税評価額が1,000万円の場合には、1,000万円÷0.7=1,430万円と推測することができます。
自分で土地の相場価格を調べる際の注意点
ここまで土地の相場価格の調べ方について解説してきました。
ただし、こうした方法で調べる場合には以下の2つの注意点があることを理解しておきましょう。
- あくまで目安の金額であることを理解する
- より正確な相場価格は不動産一括査定で調べるのがベスト
あくまで目安の金額であることを理解する
自分で土地の相場価格を調べたいと思った時、4つの方法が利用できます。
しかし、どの方法で調べても、あくまで一般的な相場を知ることしかできません。
不動産売買は、売買を行うタイミングでの需要と供給のバランスはもちろん、取引を行う当事者間の価格交渉などにより値段が変動します。
そのため、相場価格と全く同じ金額で取引ができるとは限らないのです。
不動産売買のプロである不動産会社へ仲介を依頼しても、その会社の得意不得意やスタッフの能力によっても価格は変動します。
そのため、今回紹介した方法で調べた土地の相場価格も、あくまで目安の金額であることを理解しておく必要があります。
ただし、あくまで目安の金額ではあっても、不動産売買において相場価格を知っておくことは十分に意味のあることです。
今後の取引をスムーズかつ適正価格で進められるよう、調べておきましょう。
より正確な相場価格は不動産一括査定で調べるのがベスト
先ほどもお話ししたように、不動産価格の設定方法は、明確に決まっているわけではありません。
売買を行うタイミングでの需要と供給のバランス、利用する不動産会社の能力などによって変動します。
そのため、いくら人気の高い不動産会社といっても、一社に絞って見積もりを依頼し、その場で契約してしまうというのは、リスクが高くおすすめしません。
せっかく大切な不動産を売却するのですから、複数社に査定を依頼し、高く売却できそうなところや納得のいく金額で売却できそうなところを選びましょう。
しかし、複数社に査定を依頼するとなると、何店舗も回って状況を説明する必要があり、非常に大変です。
そこでおすすめは不動産一括査定サービスの活用です。
不動産一括査定サービスは、インターネットで簡単に行えるため、複数の不動産会社に足を運び査定の依頼を行う必要もありません。
いつどこからでも依頼できるので、遠方の土地の相場価格を知りたい場合にも便利です。
不動産一括査定サービスはいくつもあるので、あなたにぴったりな不動産一括査定サービスを見つけたい方はぜひ参考にしてくださいね。
土地の価格が下がる可能性がある4つの要素
先ほど、自分で土地の相場価格を調べる際の注意点として、あくまで目安の金額であることを理解することの重要性についてお話ししました。
特に以下のような要素のある土地は、土地の価格が下がる可能性があります。
- 土地のある場所/状態
- 土地の形状
- 土地の大きさ
- 道路の面している方角
なぜこのような要素のある土地の価格は安くなりやすいのか、以下で詳しくお話ししていきます。
土地のある場所・状態
土地の相場価格は、その土地が欲しいと思う人がいない限り、高くはなりません。
そのため、土地のある場所の利便性や状態が重要視されます。
例えば、駅やスーパー、医療機関が近いといった生活面での利便性の高さはもちろん、ファミリー層に需要のあるエリアならば学校までの距離なども大切です。
日常生活に不便さを感じる場所にある土地は、価格が下がる可能性が高いです。
また、地盤が軟弱であったり、近くに傾斜があるなど、将来的に災害に繋がるリスクを伴う土地も、同様に評価が下がりやすいです。
土地の形状
また、土地の形状も重要です。
土地は、長方形や正方形など「整形地」と呼ばれる形に需要があります。
建物の建設において、このような形の方が使い勝手が良いためです。
そのため、土地の一部が斜めになっているような「不整形地」の場合は、需要が期待できない分、値段も低くなる傾向にあります。
また、整形地であっても間口の狭い土地や、道路に接している出入り口部分が細長くなっていて、その奥にまとまった敷地がある旗竿地でも、建物の建設が困難であるために評価が下がる可能性があります。
土地の大きさ
不動産売買において、土地は大きいほど良いような気がしますが、大きすぎても小さすぎても評価が下がる要素となります。
なぜなら、一般的に私たちの周りにある土地は、その地域で使いやすい大きさに整備されているためです。
そのため、近辺の土地と比べてあまりに大きすぎたり小さすぎたりすると、使い勝手が悪いという理由で、評価が下がる可能性があります。
道路の面している方角
最後に、道路の面している方角も重要なポイントとなります。
日常生活を送るうえで、見落としがちだけれども重要なポイントなのが、日当たりではないでしょうか。
洗濯物の乾きやすさや、家の中の湿気によるトラブルなど、日当たりの良し悪しは様々な場面で影響をもたらします。
そのため、日当たりの悪い北側の路地などに面する土地は、値段が下がりやすいのです。
反対に、土地に面する道路が南側にあれば、日当たりも良く、評価アップが期待できます。
また、道路に対して接面が多い角地も、日照や風の通りが優れていることから人気の高い立地となります。
まとめ
以上、土地の相場価格を調べる方法を紹介しました。
いずれも、あくまで参考値であり、相場価格よりも高く売れることもあれば、安く買えることもあります。
土地の売買を検討している方は、1人で解決しようとするのではなく、土地取引のプロである不動産会社へ仲介依頼するのがおすすめです。
また、おすすめの不動産一括査定を活用して複数の会社の査定結果を比較することも重要でしょう。
今回紹介した方法を使って、土地の相場価格を知っておくことは、今後の土地取引を有利に進める重要な情報となります。
手にした情報を上手に活用して、希望に近い形で取引できると良いですね。