リースバックとは?後悔しないためにからくりやメリット・デメリットを解説!

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リースバックは、マイホームを売却し、まとまった資金を得るとともに、売却後も賃貸契約を結ぶことで家に継続して住める便利なシステムです。

老後資金や住宅ローンの返済、相続対策など、急な出費でまとまった資金を調達したい方を中心に、マイホームを利用した資金調達法の1つとして注目されています。

その一方で、契約内容や収支計画について消費者の理解が不十分なままリースバックの契約を締結し、トラブルが発生した事例もあるようです。

短期間でまとまった資金を得られるうえに、引っ越しの必要がないというメリットもあるリースバックですが、自宅を売却することからトラブルを回避するためにも、慎重に判断しなければなりません。

そこで今回は、「リースバックという言葉は知っているけど、どんな仕組みなのかよく分からない」という方に向けて、リースバックの仕組みとメリットやデメリット、リースバックを利用した後に後悔しないためのからくりなども詳しく解説します。

目次

リースバックとは?

自宅を売却し、賃貸に切り替えて住むことから、「セールアンドリースバック」と呼ばれることもあるリースバック

資金調達を目的として利用され、マイホームを売却し、新たに賃貸契約を結ぶことで同じ家に住み続けられる仕組みです。

短期間でまとまった資金を一括で入手でき、売却後も家を借りて住み続けられるところがリースバックならではのメリットの1つです。

不動産会社やファイナンス会社などが実施し、この事業者を通じて自宅の売却と賃借をおこないます。契約の種類によっては、売却した自宅を買い戻せるケースもあります。

自宅を有効に活用し、資金調達できる便利なシステムですが、マイホームという大きな資産を運用するため、慎重に判断することが重要です。

リースバックとリバースモーゲージとの違い

主に老後の資金確保のために利用される「リースバック」と「リバースモーゲージ」。どちらもマイホームに住み続けながら現金を受け取れるため、仕組みが似ているように思われがちですが、実際はサービスの内容が異なります。

マイホームを売却し、短期間で資金を調達するリースバックは、業者に自宅を売却すると同時に賃貸契約(リース契約)を結び、売却後は所有者から賃借人になります。

家賃を支払うことで、売却前の家に住み続けることが可能なため、周囲の人にマイホームを売却したことを気付かれる心配がありません。

一方、リバースモーゲージとは、マイホームを担保にお金を借りる方法です。マイホームに住み続けられるという点ではリースバックと同じですが、契約者が死亡した場合や契約期間終了後に、マイホームを売却し借入金を一括で返済する必要があります。

『リースバックとリバースモーゲージの違い』

リースバック リバースモーゲージ
対象物件 不動産全般 土地付き建物
対象者 個人・法人 個人
年齢制限 なし 制限あり
住宅ローン 抵当権が設定されていても利用可能 抵当権が設定されていると利用不可
使用用途 自由 制限あり(老後資金)
所有権 売却先の業者 契約者本人
家族の同居 可能 配偶者のみ
契約終了後 買戻可能 売却
ポイント ・売却後、賃貸契約を結ぶことで
元の家に住み続けられる
・賃料を支払わなければならない
・不動産を担保に融資を受ける
・利息と元金の返済が発生する
・利用条件が厳しく活用しにくい
・最終的に売却を前提としている

リースバックがおすすめな人

リースバックには、下記のようなメリットとデメリットがあります。

『リースバックのメリット』

  • 売却前の自宅に住み続けられる
  • ランニングコストを軽減できる
  • 短期間でまとまった資金を調達できる

『リースバックのデメリット』

  • 売却価格が市場価格よりも安くなってしまう
  • 賃貸借期間が短い
  • 家賃が相場よりも高い

上記のメリットとデメリットから、リースバックは、まとまった生活資金は欲しいけど引っ越したくないという方、老後資金が不足している方に大きなメリットがあります。

リースバックがおすすめな人
・まとまった資金を準備したい人
・住宅ローンの支払いが難しい人
・老後資金が不足している人
・相続対策をしておきたい人

また、不動産財産を現金化することで、遺産分割額を明確にし、相続税の準備資金に充てることが可能なため、相続で発生しやすいトラブル対策にも役立ちます。

リースバックの仕組みやからくり

マイホームを売却し、まとまった資金を調達したいと考えている方に向けて、仕組みやからくりなど、必ず留意しておきたいリスクについて詳しく解説します。

売却価格は買取や利回り重視で安くなることがある

通常の不動産の売却と異なり、リースバックを利用しての売却では、売却価格が周辺の相場より安くなるケースがほとんどです。

周辺相場を下回る理由は、投資用の不動産として査定し、利回りを重視するためです。また、将来的な不動産市場の変化に対応するための買い取り価格になっています。

売却価格は、市場価格の60〜90%程度になると考えておきましょう。

同時に賃貸借契約を締結する

住宅の売買契約と賃貸借契約を組み合わせているため、リースバックを利用する際の契約では、売買契約と賃貸借契約の2つを同時に交わさなければなりません。

売買契約とはリースバック業者との家の売買の契約で、賃貸借契約は、業者から家を借りるための契約です。

売買契約書は家の売買を証明するもの、賃貸借契約書は賃貸条件などを証明するもので、2つの契約は異なる役割を果たします。

また、賃貸借契約には、「普通借家契約」と「定期借家契約」があり、契約の内容が全く異なるため注意が必要です。

契約する際は、下記のようなポイントも忘れずにしっかりチェックしておきましょう。

『家賃の支払い方法と期限』

リースバックを利用した場合の家賃の支払い方法は、毎月支払うケースと一括支払いの場合があります。家賃を滞納してしまうと、将来的に家を買い戻したいときに権利を失ってしまうことがあるため注意してください。

権利を失わないためにも、家賃を滞りなく支払える方法や期限であるかをチェックしておきましょう。

契約期間中はもちろん、契約更新時に想定外の家賃増額を求められると資金計画が破綻する可能性があります。トラブルを回避するためにも、家賃の増額などについては、契約する段階で書面に残しておくことをおすすめします。

リースバックで物件を賃貸する場合、家賃は通例「積算法」という方法が用いられます。積算法では、あらかじめ対象となる不動産の価格を決定しますが、リースバックでは買取価格を指します。

買取価格に期待利回り※1(6〜13%)をかけて12か月で割り、不動産を維持するための必要経費を加えた額がその不動産の家賃として算出されます。

月々の家賃(賃料)=買取価格×期待利回り(年率)/12か月+物件の必要経費

※1.期待利回りとは、投資金額における収益を1年当たりの平均となる割合にした数字

『途中解約に関する取り決め』

契約内容によっては、途中契約が可能かどうかも異なります。将来的に途中解約の可能性がある場合は、事前に条件を取り決めておかなければなりません。

一般的な賃貸借契約では、途中解約は1〜2ヵ月前までに申し出ると、認められるケースが多いです。

『退去時の原状回復に関する取り決め』

通常の賃貸住宅の退去時には原状回復の義務があります。リースバックの場合は、更地の状態で新たな取引をおこなうことが多いため、原状回復をしなくても良いケースが多いようです。

そのため、退去時の原状回復についても確認し、原状回復が必要な場合は、修繕すべき範囲や修繕費用の自己負担分などを取り決め、その内容を契約書に明記しておくとトラブルを回避できます。

リースバックで後悔する可能性があるトラブルやデメリット

リースバック契約を活用したものの、その後後悔する可能性のあるトラブルやデメリットを詳しく解説していきます。

『リースバック契約後に後悔しがちなトラブルの種類』

  • 買取価格が安い
  • 契約内容に買い戻しの記載がない
  • 賃貸借契約で契約期間が短い
  • 住宅ローンの返済金額より賃料が高くなる
  • 修繕費用の負担でもめる
  • 賃貸借契約の更新で退去を求められる
  • 困窮や焦りから分の悪い契約になる

買取金額が安い

リースバックを活用すると物件を素早く現金化できるメリットがあるものの、通常の不動産売買に比べ売却価格が下がる傾向があります。

買取額は、周辺の相場、再販時のリフォーム費用、売却想定価格をもとに決めますが、家賃収入が目的の買取会社は、利回りを重視して買取金額を決めるため、市場価格よりも安くなってしまうのです。

買取額が希望した金額との差が大きかった場合は、査定を依頼した買取会社に買い取り額の根拠を確認しましょう。

契約内容に買い戻しの記載がない

将来的に自宅の買い戻しを検討している場合、事前に業者と「買い戻し期間」や「買い戻し価格」などの条件を取り決めたうえで売買契約書に記載する必要があります。

口頭で買い戻しを予約していても、いざ買い戻すとなったときに拒否されたり、想定していた金額よりも高額な価格で買い取ることになりかねません。

リースバックの契約には、さまざまな特約があるため、特約についても確認しておきましょう。買い戻し特約は、将来的に不動産を買い戻す予定がある場合に付けます。

また、買い戻し契約の内容は登記できるため、万が一、リースバック契約で家が転売されてしまった場合も買い戻しの主張が可能です。

ただし、家賃を滞納してしまうと買い戻しの権利を失う原因になるため、契約の段階で滞りなく支払い可能な方法や期限であるかもしっかりチェックすることをおすすめします。

下記の4つの条件をクリアすると買い戻し特約を利用可能です。

  • 法律上、しっかり不動産と認められたものであること
  • 売買契約と同時に買戻特約を結ぶこと
  • 買戻代金はリースバックの代金+契約費用を必ず下回る
  • 買い戻しの期限は最長10年

買い戻し特約の期限は10年と定められています。そのため、10年以内に買い戻さないと物件を手放すことになってしまいます。ただ、無理して買い戻しをおこなうことで、経済的な損失を受ける方もいるので慎重に判断するようにしましょう。

賃貸借契約で契約期間が短い

賃貸借契約には、「普通借家契約」と「定期借家契約」の2種類があります。

普通借家契約では、契約を更新して住み続けることが可能ですが、定期借家契約の場合、原則として契約更新ができないため、あらかじめ決められた契約期間が満了すると退去しなければなりません。

そのため、契約内容をしっかり確認しておかないと、ずっと住み続けられると思っていたのに、2〜3年で退去せざるを得なくなってしまいます。

リースバックを利用して長く住み続けたい場合は、トラブルを回避するためにも、契約内容をしっかりチェックしてくことが重要です。

住宅ローンの返済金額より賃料が高くなる

リースバックを利用して家やマンションを借りて住む場合の家賃は、売却額(買取額)の6〜13%程度の間で設定されることが多いです。

たとえば、買い取り額が3,000万円、賃料が8%で設定された場合は、おおよその月々の家賃は下記のようになります。

3,000万円×0.08=240万円(年間の家賃)
240÷12か月=20万円(月々の家賃)

一般的に、賃貸物件の家賃は立地や地域の影響を受けます。ただし、リースバックの家賃は売却額により決まることが多いのが特徴です。

そのため、リースバックを利用した家やマンションが家賃の安いエリアにある場合、周囲の賃貸物件よりも家賃が高くなってしまうことがあります。

修繕費用の負担でもめる

一般的な賃貸契約では、通常損耗による設備の故障などに必要な修繕費は貸主負担となっていることが多いです。

ただし、リースバック契約の場合は、特約で「設備などの修繕費は借主負担」と定められているケースがあります。

トラブル回避のためにも、賃貸借契約締結の際は、修繕費や退去時の原状回復費の負担区分がどのように定められているのかをしっかりチェックしておきましょう。

賃貸借契約の更新で退去を求められる

マイホームを売却した後も住み慣れた自宅に住み続けられるのが、リースバック最大の魅力です。

ただし、リースバックで賃貸借契約を結ぶ際は、ほとんどのケースで「定期借家契約」が結ばれます。定められた契約期間が満了した後、再契約が保証されているわけではありません。

再契約できなければ、退去を求められるため注意が必要です。「定期借家契約」だけでなく「普通借家契約」も用意されている業者であれば、安心してリースバックを利用できます。

困窮や焦りから分の悪い契約になる

認知症を患っていたり、経済的に困窮していたり、老後の生活資金に不安を持つ方などが、目先のお金欲しさに不動産会社の担当の口車にのせられて、契約内容を把握しないまま自宅を売却してしまうケースがあります。

リースバックを利用すると短期間でまとまった金額が手に入り、賃料を払えばそのまま自宅に住み続けられるというメリットがありますが、売却価格は相場より安く、賃料は相場よりも高いというデメリットがあるのも事実です。

高い賃料だといずれ払えなくなったり、賃貸借できる期間が短い場合などは、損をする可能性があります。

だからといって、契約自体に違法性はなく売主を保護してくれるような法整備も整っていないため、買主よりも売主は保護されにくいのも現実です。自分にとって良い契約にするためにも、契約内容をしっかりチェックするようにしましょう。

リースバックを利用して良かった口コミとメリット

ここでは、リースバックを利用して良かったという口コミとメリットをまとめています。リースバックを活用する前に、チェックしておきましょう。

相続で悩まずに自分で処理できる

所有者が亡くなったときに、相続のトラブルに発展するケースが多いのが、マイホームなどの不動産です。

リースバックを利用すると、不動産の所有権がリースバックで利用した企業のものになり、売却して現金にしておけば、相続する際に不動産と異なり分割が簡単です。

相続資産のほとんどが現金となるため、相続する配偶者や子どもにとって分割しやすいだけでなく、相続税などの納税もしやすいというメリットがあります。

お店の営業継続も可能になる

シニアの生活資金補填などに利用されるケースが多かったリス―バック。実は、2024年現在では、起業家や個人事業主などにもシェアが拡大しています。

個人事業主などが事業資金を準備する際は、ビジネスローン(事業用ローン)を利用するのが一般的です。

ただ、ビジネスローンには審査があり、事業が赤字だったり、すでにローンの借り入れがある場合はローンを利用できる見込みはほとんどありません。

そこで新たなサービスとして注目されているのがリースバックです。物件を売却したお金なので、事業の状況に影響されることがありません。

また、期限が決まっているものの、リースバック後に借りて所有できるため、得た資金を事業拡大のために使用できます。

リースバックはローンとは異なるシステムで「無審査で資金を確保できる」として注目され、起業家や個人事業主の資金調達や事業の整理にも有効です。

買主によっては良好かつ安定した生活が送れる

https://twitter.com/fuzzoka1/status/1597222656256151554

リースバック後は、新たな賃貸契約を結ぶことで、家に住み続けることが可能なうえ、住居関連の固定費を軽減することが可能です。

所有権は買主に移行するため、固定資産税や都市計画税などの支払いがなくなり、マンションの場合は、管理費や修繕積立金などの維持費を準備する必要がなくなります。

良い買主に売却できたら、一括で資金を調達でき、住宅ローンや借金の返済に充てられ、安定した生活を送れるメリットがあります。

リースバックを扱う業者の商品と評判

ここでは、リースバックを取り扱う業者の商品と評判について詳しく解説します。提供する商品により特徴が異なるため、事前にチェックしてみてください。

ハウスドゥ|ハウス・リースバックの評判


画像提供元/ハウスドゥ
ハウスドゥ|ハウス・リースバックの概要
対象の不動産 一戸建て・区分マンション・店舗・土地など
賃貸借契約の種類 普通借家契約
仲介手数料 あり
年齢制限 なし
保証人・連帯保証人 不要
買い戻し 可能
エリア 全国※物件により対象外のエリアがある

株式会社ハウスドゥの「ハウス・リースバック」。商品の特徴は、普通借家契約であることです。普通借家契約は、期間の定めがなく、希望すればリースバックで賃貸している家に住み続けられるというメリットがあります。

また、ハウス・リースバックには、下記のようなさまざまなプランが用意されています。

ハウス・リースバックのプラン

  • 長期リースバック
  • 短期リースバック
  • クイックリースバック
  • シニア住み替えリースバック

上記のプランの中で一般的なのは「長期リースバック」。普通借家契約で、家賃滞納などのトラブルを起こさなければ長期間にわたり住み続けることが可能です。

ただし、このプランを利用する場合は、現金化まで約40日かかり、ほかのリースバックに比べ時間がかかってしまいます。

急ぎでお金が必要な場合は、上記のプランの中の「クイックリースバック」を利用すれば、最短5日で現金化できますが、クイック手数料として一律150,000円(税込)が必要です。

資金繰りが厳しい場合は、このクイック手数料が妥当かどうかを見極める必要があります。

他社の商品で、早く現金化できるケースもありますが、諸経費が高くついたり、普通借家契約でないことが多いので、事前にしっかり比較しておきましょう。

セゾン|セゾンのリースバックの評判

セゾン|セゾンのリースバックの概要
対象の不動産 一戸建て・マンション・店舗・事務所・工場など
賃貸借契約の種類 原則、普通借家契約
仲介手数料 なし
年齢制限 なし
保証人・連帯保証人 不要
買い戻し 可能
エリア 全国 ※物件により対象外のエリアがある

クレジットカード会社のクレディセゾンのグループ企業の株式会社セゾンファンデックスは、リースバック以外にも、不動産に関する融資などもおこなっています。

上場企業ではありませんが、親会社の支援を受けられるため、倒産などのリスクが低いのがポイント。

提供サービスの「セゾンのリースバック」は、原則普通借家契約のうえ、リースバックの利用時に必要な仲介手数料など経費が無料です。

また、セゾンのリースバックには、セコムのホームセキュリティや「くらしのセゾン」のハウスクリーニング、象印のみまもりほっとラインなど、生活に役立つサービスを利用できるメリットがあります。

STARMICA|マンション専門リースバックの評判

STARMICA|マンション専門リースバックの概要
対象の不動産 分譲マンション
ファミリータイプ(35㎡~)
賃貸借契約の種類 普通借家契約・定期借家契約
どちらにも対応可
仲介手数料 なし
年齢制限 なし ※諸条件あり
保証人・連帯保証人 不要
買い戻し 可能
エリア ・関東エリア(東京・神奈川・埼玉・千葉)
・関西エリア((大阪・京都・兵庫)
・札幌・仙台・名古屋・福岡など、地方政令都市

10年以上にわたるリースバックの取引実績のあるスター・マイカは、東証プライム上場の優良企業です。

リースバック対象物件をマンションに特化し、賃貸借期間も柔軟に設定できるのも高評価のポイント。

マンションの買取実績が豊富な会社で、年間の買取戸数も国内トップクラスです。そのため、ほかの会社に比べ、リースバックにおいても高い買取価格に期待できます。

リノベーションマンションの販売とともに、たくさんの賃貸マンションを保有することで安定したバランスの良い収益を得ているため、短期間・長期間のいずれのリースバックのご相談にも、最適な提案ができるのもスター・マイカならではです。

マンションでリースバックを利用するなら、マンション専門のスター・マイカがおすすめです。

リースバックの前に不動産一括査定を利用しよう

リースバックを検討しているのなら、1社だけで判断するのではなく、複数の業者の査定を比較することが重要です。

業者によっては、査定額に数百万円以上の差がでることもあります。売主側に良い条件を提示してくれる業者を効率よく見つけるためにも、リースバックの前に不動産一括査定を利用するのがおすすめです。

通常売却の方が手残りが多い場合もある

通常の不動産売却の場合、市場で買い手を探して売却できるので、売却金額は市場価格となります。そのため、売却価格だけに着目すると、市場で売却した方が手残りが多い場合があり、お得といえます。

その一方、リースバックの場合、買い手である不動産会社が土地や建物を自由に活用できないことから、市場価格よりも買取価格が安くなります。物件やエリアなどの条件にもよりますが、おおよそ市場価格の7〜9割程度に抑えられるケースがほとんどです。

おすすめの不動産一括査定

リースバックを利用する際におすすめの不動産一括査定であるHOME4UすまいValueについて詳しく解説します。

『HOME4U』


画像提供元/HOME4U
HOME4Uの概要
対応エリア 全国
入力時間 約3分
提携不動産会社数 2,100件以上(2023年2月時点)
同時依頼件数 最大6社
利用者数 査定数累計20万件以上
査定可能な不動産の種類 ・土地
・家
・分譲マンション(1室)
・店舗・事務所・倉庫
・マンション1棟
・アパート1棟
・その他
おすすめの人 ・紹介実績のあるサイトを使用したい
・大手と地元の中小を比較したい
・知名度のアル会社が運営しているサイトが良い

NTTデータグループにより運営されている不動産サイト「HOME4U」。査定サービスの精度や掲載業者数などは、ほかのサイトに負けない最大級の不動産一括査定サイトです。

相談用の電話窓口を設置しているため、初心者でも安心して利用できるところがおすすめのポイント。2001年にサービスをスタートした古いサイトで、不動産業界からの信頼が強いのが特徴です。

厳選された業者のみが登録されているため、安心して利用できます。また、プライバシーマーク認定※1を受けている数少ないサイトです。

※1.プライバシーマークとは、プライバシー保護基準を満たした団体に対して、日本情報経済社会推進協会という財団法人が認可する登録商標のこと。

簡単30秒で今すぐ無料査定!

すまいValue

すまいValue画像提供元/すまいValue
すまいValueの概要
使用料 無料
対応エリア 全国 ※地方や田舎では対応していないこともある
入力時間 約60秒
提携不動産者数 6社
同時依頼件数 最大6社
利用者数 年間取引件数11万件以上
査定可能な不動産の種類 ・土地
・家
・分譲マンション(1室)
・店舗・事務所・倉庫
・マンション1棟
・アパート1棟
・その他
おすすめの人 ・大手に依頼したい人
・販売実績のあるところと契約した人
・不動産を早く高く売りたい人
・情報の流出などのトラブルが心配な人

すまいValueは、下記の6社による共同運営サービスです。

  • 三井不動産リアルティ(三井のリハウス)
  • 住友不動産販売
  • 東急リバブル
  • 小田急不動産
  • 三菱地所ハウスネット(三菱地所の住まいリレー)
  • 野村不動産ソリューションズ(野村の仲介+)

すまいValueは一般的な不動産一括査定サイトとは異なり、査定の申し込みをおこなうと、最大6社から査定額を受け取れます。

すまいValueに参加している大手不動産会社は、国内の仲介取引の1/3以上を占める大きな会社ばかりです。

他のおすすめの不動産一括査定サイトは、業界で何十年も仲介実績TOP3を占めている「三井不動産リアルティ」・「住友不動産販売」・「東急リバブル」3社に依頼できません。

ただし、すまいValueなら、査定額を簡単に比較できます。また、全国に約841店舗出店しているため、査定結果で分からないことがあれば、実店舗に相談にいけるのが最大の魅力です。

一般的な不動産一括査定サイトは、申し込み情報の仲介をおこなっているだけなので、実店舗を持っていません。

残念ながら、地方には対応していませんが、対応エリアの方は間違いなく利用すべき不動産一括査定サイトです。

安心と実績の大手6社が査定!

リースバックに関するよくある質問

ここでは、リースバックに関するよくある質問をまとめています。リースバックに対する不安や疑問がある方は、事前にチェックしておきましょう。

リースバックで陥りがちな罠とは?

リースバックを取り扱っている会社のホームページやパンフレットでは、「普通借家契約」と「定期借家契約」の説明を見かけることがほとんどありません。

リースバック契約時には、「契約期間が満了した場合は更新します。安心してください。」と説明しますが、実際には更新時にさまざまな理由を付けて更新を拒否し、強制退去を迫ることがあります。

退去後、リフォームや新築住宅に建て替えて再販売するためです。悪徳業者が安く仕入れるための手段として、リースバックを利用することがあるので注意してください。

「毎月の賃料が安い」、「口頭で更新を約束してくれた」など、普通借家契約をせずに安易にリースバック契約を締結してしまうと、大変危険です。

リースバックは何年住める?

リースバックの後、今の家に住み続けられる期間は、「賃貸借契約の期間」により異なります。リースバックでは、2~3年の契約期間を設けるケースが多いですが、
賃貸借契約の延長を相談することも可能です。

リースバックには「普通借家契約」と「定期借家契約」の2種類の契約方法があります。この2種類の契約の違いは、更新できるか更新できないかです。

「普通借家契約」は更新できる契約で、賃貸借契約の期間が満了しても、借主から更新したい旨を伝えると契約を更新できます。

一方、「定期借家契約」は更新できない契約となっているため、賃貸借契約の期間が満了すると契約は終了となります。借主が更新を望んでも、退去しなければなりません。

ただし、「定期借家契約」は、貸主と借主が合意すれば再契約することが可能です。

更新と再契約では意味が異なります。下記がそれぞれの特徴です。

『更新』

  • 更新前と同じ契約条件で契約を継続できる
  • 主導権が借主にあるため、借主が申し出れば基本的に契約が更新可能
  • 原則として、貸主から更新を拒絶できない

『再契約』

  • 更新前とはまったく異なる新たな契約を結ぶ
  • 再契約の条件として、再契約前の契約よりも賃料が大幅にアップした条件を提示される可能性がある
  • 主導権が貸主にあるため、貸主が再契約したくなければ、借主がいくら希望しても再契約してもらえない

賃貸借契約の種類により、借主と貸主の力関係が大きく変わるため、リースバック契約をする場合は、どちらの契約になっているのかしっかり確認することが重要です。

リースバックで家賃が払えないとどうなる?

家賃が払えなくなったからといって、すぐに退去させられるわけではありません。なぜなら、家賃の不払いが1〜2か月程度では、貸主に賃貸借契約の解除自由が生じないからです。

過去の判例では、滞納3か月を目安に貸主の契約解除事由を認めているものが多く、実務上は3ヵ月の家賃不払いが続いたら、貸主が借主に「契約解除」を告げられます。

契約解除に応じず、居座っていたら「強制退去」となるので注意しましょう。

ただし、一時的な理由で家賃を払えない場合、国や各自治体などの給付金を受けることで家賃の滞納を回避できる可能性があります。また、貸主に相談して「一時的に家賃を下げてもらう」、「支払いを待ってもらう」ことも選択肢の1つです。

家賃を支払えない状況が長く続く場合は、リースバックの契約を解約するしか方法がありませんが、一時的な収入の減少が原因の場合は、国や各自治体の給付金の利用を検討してみてください。

リースバックは生活保護でも使える?

生活保護を受給する際の原則として自宅の所有は認められていません。そのため、生活保護を受給するためには、自宅を売却する必要があります。

リースバックは、一度自宅を売却し、新たに賃貸契約を結んで住み続ける方法なので、自宅が賃貸扱いとなることから、生活保護の受給対象となります。

これまでは、さまざまな事情からどうしても引っ越しができず、自宅を売却できない場合は、生活保護の申請ができませんでした。

しかし、リースバックを活用することで、引っ越しすることなく自宅に住み続けたまま生活保護の申請が可能です。※1

※1:生活保護の基準は市区町村により異なります。まずは、お住まいの市役所などへご相談ください。

リースバックまとめ問

リースバックは、老後資金や教育資金の不足や住宅ローンの返済が厳しい場合などに活用できる便利なシステムです。

ただし、比較的新しいスタイルの取引形態のため、契約トラブルが起きる可能性があります。リースバックを成功させるためには、業者選びが重要です。リースバックを利用する際は、必ず複数の業者を比較検討しましょう。

査定額はもちろん、賃貸条件・買い戻しの可否・手続きに関する諸費用なども重要な比較ポイントです。

どの業者を選べば良いのか分からない場合は、不動産一括査定サイトを利用し、信頼できるリースバック業者を選んでください。

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