建売住宅と注文住宅はどっちがおすすめ?違いから分かるメリット・デメリットも解説!

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建売住宅と注文住宅を並行して検討する人は多いですが、それぞれの特徴やメリット・デメリットを知っておく必要があります。

また、住宅金融支援機構によると、建売住宅と注文住宅割合は次のようになり、注文住宅の方が多いことが分かります。


画像提供元/住宅金融支援機構公式サイト
不動産種別 割合
注文住宅+土地付注文住宅 45.7%
建売住宅 21.8%

このことからも、注文住宅を選ぶ方が多数派のように思えますが、ライフスタイルや資金計画に合う方を選択すべきです。

そこで、この記事ではそれぞれの特徴とメリット・デメリットに加え、次に挙げる「選んだ人の特徴」を踏まえて解説します。

選んだ人の特徴
注文住宅
  • デザインや外構にこだわりが強い
  • オリジナル性の高い家に住みたい
  • 高機能な設備を搭載したい
  • 建物の資産価値を長く維持したい
建売住宅
  • コストを重視する
  • 駅近など、立地へのこだわりが強い
  • なるべく早く入居したい
  • 太陽光やガレージなどの費用を捻出したい
目次

建売住宅と注文住宅の違い

建売住宅と注文住宅を並行して検討するためには、それぞれの違いを知る必要があります。

この章では、「設計」「費用」「性能」「寿命」というポイントでの違いについて、解説します。

比較ポイント 建売住宅と注文住宅の違い
設計の違い
  • 建売住宅:万人受けする内容であることが多い。
  • 注文住宅:オーナーのこだわりを詰め込んだ、オリジナル性の高い設計を目指す。
費用の違い
  • 建売住宅:3,719万円
  • 注文住宅:約4,205万円(土地付注文住宅を含む)

上記の価格差があるため、建売住宅と注文住宅を同時に検討する際には、どちらの資金計画も成立することが重要。

性能の違い
  • 建売住宅:一般的な建築基準法をクリアした仕様となっており、気密性や断熱性は平均的。
  • 注文住宅:高気密高断熱の仕様となるため、築20年を経過した家に住んでいても快適な空間を維持することができる。
寿命の違い 減価償却という点では、建売住宅と注文住宅の寿命に差はない。

ただ、注文住宅の方が高機能かつ保証が手厚い。

一般的には注文住宅の方が実質的な寿命は長いといえる。

建売住宅の場合、一般的には万人受けする間取り設計となっています。

なぜなら、建売住宅は1棟あたりの利益回収スピードにこだわる会社が多いため、建築確認申請が受理されてからなるべく早く売ることを目的とするからです。

このことからも、生活動線や家事動線、設備においても平均的な仕様で設計するのが、建売住宅の特徴といえます。

一方、注文住宅はオーナーのこだわりを詰め込んだ設計となるためオリジナル性が高く、設計の打ち合わせも数度に及ぶことになり、じっくり設計に取り組むことになります。

このように、建売住宅と注文住宅では家づくりにおける重要ポイントが異なるため、設計についても大きな違いがあります。


画像提供元/住宅金融支援機構公式サイト

住宅金融支援機構によると、注文住宅と土地付注文住宅の平均資金は約4,205万円となり、建売住宅の3,719万円よりも500万円近くの差があります。

このことからも、建売住宅と注文住宅を検討する際には資金計画をまずはしっかり組み、どちらも問題なければ比較検討するのが、おすすめです。

建売住宅と注文住宅の価格差は性能の違いが大きく影響しており、特に気密性と断熱性においては注文住宅の方が非常に高いといえます。

建売住宅で使われる仕様は建築基準法を満たす内容であることが多い一方、注文住宅は耐震性や高気密高断熱という点にこだわるハウスメーカーが多いです。

たとえば建売住宅の場合だと、築20年を経過したあたりから結露や家屋内の寒暖差が激しくなりますが、高性能な注文住宅であれば結露もなく、家のどこにいても夏は涼しく、冬は暖かい住環境となります。

つまり、注文住宅に住むことで長期間安全な家に住むことができる、といえます。

国税庁が公開している耐用年数表によると、税務上の寿命は木造で22年となっており、建売住宅と注文住宅に差はありませんが、どちらの住宅も22年以上住むことが可能です。

なぜなら、家はメンテナンスすることで寿命を延ばすことができ、さらに最近建築される住宅は耐久性が高いことから、長寿命となることが多いからです。

ただし、注文住宅の場合はメーカーの保証や高機能建材を導入しており、ハウスメーカーによっては60年以上も安心して暮らすことができる保証もあります。

このことからも、建売住宅と注文住宅の寿命について、一般的な寿命と同じであるものの、注文住宅の方が快適に暮らすことができる期間は長くなる、といえます。

建売住宅のメリット・デメリット

最近の建売住宅は決して品質が悪いわけではなく、注文住宅と同等のスペックで建築されている住宅もあります。

そのため、この章で解説する建売住宅のメリットとデメリットを確認し、正しく特徴を理解することが、重要です。

内容
建売住宅
のメリット
  • 購入費用を抑えられるため、資金計画に余裕ができる。
  • 完成している物件がほとんどのため、見たままで購入判断することができる。
  • すぐに引っ越しすることができるため、引っ越し費用や家賃を削減することができる。
建売住宅
のデメリット
  • 設計変更できる部分が少なく、注文住宅のように自由設計することはできない。
  • 内覧によって不特定多数の人が出入りした物件を購入することになるため、手垢やシミがつくこともある。
  • 工場で一括生産するため、同じデザインとなってしまう。そのため、オリジナル性の高い家に住みたい人には不向き。

前述したように、建売住宅は注文住宅よりも500万円近く資金が安くなるため、余裕を持った資金計画を組むことができます。

また、本体価格が安いことで太陽光や蓄電池、ガレージといったオプションに費用を使うことができるため、ケースによっては注文住宅よりも希望を叶えやすい価格帯といえます。

このことからも、「コストをなるべく抑えたい」もしくは「注文住宅では資金的に要望が叶えられない」というニーズを持つ人に、建売住宅は向いています。

メリット|物件を見て決められる

注文住宅は土地を購入し、その後建物の打ち合わせを行い、着工する流れです。

つまり、イメージした家が建つかどうかは、家が完成してみなければ分からない、ということになります。

そのため、完成後の品質チェックで不備や要望が盛り込まれていないこともあり、トラブルになることも珍しくありません。

その点、建売住宅は既に完成している物件がほとんどのため、完成イメージがずれるというトラブルが起きることはありません。

このことからも、見たままの物件で購入判断できるという点は、建売住宅の大きなメリットといえます。

メリット|入居までの期間が短い

注文住宅は土地を契約してから設計打ち合わせを行い、ようやく着工という流れになります。

そのため、土地契約から引っ越しまで1年以上かかるのが一般的ですが、建売住宅は1ヶ月以内の入居がほとんどとなり、引っ越しの繁忙期を外したり賃料を抑えることができます。

このように、なるべく早く引越ししたい人には、建売住宅がおすすめといえます。

建売住宅のデメリットとして、設計の自由度が低いという点が挙げられます。

建築された状態で販売されていることが多い建売住宅ですが、着工前の段階では一部仕様変更できることがあります。

しかし、その場合であっても壁紙や床材の色を変更する程度であり、注文住宅のように間取りや建材を一から選択することはできません。

つまり、建売住宅を検討する際には、ある程度設計について妥協しなければならない、といえます。

デメリット|内覧で多くの人が出入りしている

建売住宅は新築戸建てですが、完成物件には不特定多数の人が出入りしており、ドアや壁紙に手垢がついていることも珍しくありません。

そのため、入居前にはクリーニングを実施することをおすすめしますが、費用は買主負担です。

このように、建売住宅は内覧で多くの人が触れている物件を購入することになるため、気になる人にとっては大きなデメリットといえます。

デメリット|同じデザインの家がある

多くの建売住宅は工場で一貫生産されており、職人が現地で組み立てるだけとなっています。

つまり、どの建売住宅も同じようなデザインとなってしまい、多棟現場ではどの物件も同じように見えてしまいます。

このことからも、オリジナル性が非常に低いという特徴については、こだわりが強い人にとってデメリットとなります。

注文住宅のメリット・デメリット

注文住宅は多くの人が選ぶ不動産種別であるためメリットも多いですが、デメリットもあります。

そこで、注文住宅のメリットとデメリットを把握し、安心して住み続けることができるかどうかを慎重に判断する必要があります。

内容
注文住宅
のメリット
  • 要望を詰め込んだ家を建てることができ、世界に1つしかないオリジナル性の高い家に住むことができる。
  • 建築可能な土地があればどこでも建築することができるため、理想の住まい方を実現することができる。
注文住宅
のデメリット
  • 建築コストが高くなるため、住んだ後に生活が困窮しないよう、慎重に資金計画を立てる必要がある。
  • 仕上がりがイメージ通りかどうかは完成するまで分からず、要望が伝わっていないというトラブルが起きることもある。
  • 打ち合わせを数度繰り返し着工となるため、入居までの期間が非常に長くなる。また、土地が見つからなければ新居に住む目途すら立たないという点も、デメリットといえる。

注文住宅が持つ最大のメリットは、自分の要望を詰め込んだ住宅を建てられるという点にあります。

特に完全自由設計の家では、壁や床の材質や色の選定は勿論こと、屋根の形状やドアノブ、照明の種類まで全て選ぶことができます。

つまり、妥協する部分が一切ない家を建てることが可能となるのが注文住宅となり、建売住宅にはないメリットといえます。

メリット|建築場所を選べる

注文住宅は土地を探す必要があるため、土地さえあれば自由に建築場所を選ぶことができます。

たとえば建売住宅の場合だと、駅近など立地の良いエリアに物件が集中する傾向にあるため、郊外や海沿いなどで探すことは難しいとされています。

その点、注文住宅は建築可能な土地であれば丘の上や海沿いであっても選択することができ、理想のライフスタイルを実現できる可能性があります。

このように、建物だけでなく土地についてもこだわることができるのが、注文住宅のメリットとなります。

注文住宅のデメリットとしては、建築コストが高くなるという点もあります。

建売住宅と500万円近くの価格差があることを解説しましたが、仮に3,500万円と4,000万円の住宅ローンでは、月額に約13,000円の差があります。
(元利均等、金利0.5%、35年借入の場合)

そのため、住んだ後の生活が困窮しないよう、慎重に資金計画を組む必要があるといえます。

デメリット|仕上がりがイメージしにくい

着工し完成するまで、注文住宅は仕上がりを確認することができません。

つまり、要望が伝わっているかどうかが完成まで分からず、その結果完成後にトラブルとなるケースも多いです。

また、設計打ち合わせは机上で行うことから、オーナーの勘違いで実際の仕上がりとイメージが異なることもあります。

このことからも、注文住宅の打ち合わせをする際には要望のすり合わせを細かくする必要があり、工数がかかってしまうことを知っておくべきです。

デメリット|入居までに時間がかかる

建売住宅は入居まで1ヶ月程度となりますが、注文住宅は1年以上かかることになり、土地が見つからなければいつまで経っても新居に住むことができません。

また、着工がスタートした後にウッドショックなどの世界的トラブルが発生し、利息だけ支払い続けるリスクも抱えることになります。

このように、入居までの時間が長くなることで様々な弊害が発生しやすくなるため、注意が必要です。

建売住宅で後悔しやすいポイント

建売住宅のメリットとデメリットについて解説しましたが、新生活がスタートした後に気づく失敗もあります。

そこで、この章では建売住宅で後悔しやすいポイントを解説しますので、建売住宅を検討する際には参考にしてください。

建売住宅で
後悔しやすい
ポイント
内容
立地条件が悪い 駅以外のライフインフォメーションが整っていなかったり、駅までの道程に高低差があるなど、内覧では気づかないポイントがある。
日当たりが悪い 朝日が入らなかったり反射光が眩しいなど、日当たりに関するトラブルは多い。

そのため、できるだけ多くの時間帯で家屋内の日当たりチェックをすることが重要。

暮らしてみると
間取りや収納が不便
賃貸よりも建売住宅は広い傾向にあり、さらに何もないリビングは広く感じやすい。

そのため、収納や広さが不十分であっても購入してしまう失敗も多い。

後から欠陥や
不具合が見つかる
雨漏りや白蟻などのトラブルは住んだ後に発覚するケースが多く、後から多くの費用がかかることもある。

立地の良し悪しは駅や商業施設だけでなく、学校や通勤場所、公園、病院なども踏まえて判断すべきですが、建売住宅の場合は駅までの距離だけが物件資料に記載されているケースが多いです。

また、駅に近い物件だったとしても、道路の高低差が大きかったりすると不便に感じることもあります。

このような失敗は内覧だけでは気づかないことが多く、住んだ後に発覚します。

そのため、建売住宅を購入する際には、必ず周辺環境を念入りに確認した上で判断する必要があります。

一般的に内覧は日中に実施することが多く、早朝は外観チェックで終わることがほとんどです。

しかし、実際の日当たりは家屋内で確認しなければ正しく把握することができず、住んだ後に朝日が入らないことに気づく失敗も多いです。

つまり、建売住宅で失敗しない為には朝昼晩の日当たりを全てチェックする必要があり、工数がかかることを知っておく必要があります。

これ以外にも、向かい側にあるマンションに朝日が反射し、想定していない方向から光が入るトラブルもあります。

このことからも、日当たりは後悔しやすいポイントとなるため、注意が必要です。

賃貸暮らしをしている状態で建売住宅を内覧した場合、間取りが広く収納が多いように感じます。

なぜなら、内覧時点では家具がなく、何もないリビングにイメージが湧かないことが多いからです。

その結果、住んで数年経過するとリビングが狭く、収納が足りないという失敗をすることも多いです。

このような後悔をしないためにも、賃貸で使用している家具や家電の寸法をあらかじめ測っておき、圧迫感をイメージしながら内覧することを、おすすめします。

建売住宅は入居前に物件のチェックを行いますが、壁紙や床のキズ、ドアの立て付けチェックがほとんどです。

また、結露や雨漏りなどのトラブルは数年後に発生することが多く、購入時点では対処することができません。

こうしたトラブルの内、雨漏りや白蟻被害などは品確法に基づく保証を受けることができますが、その保証も引渡しから10年で失効してしまいます。

一方、注文住宅の場合は高性能な建材を使用していることから、このような重大なトラブルが発生する可能性は、極めて低いといえます。

つまり、重大な欠陥や不具合が後から発生するのは、建売住宅の注意ポイントといえます。

建売住宅と注文住宅に関するよくある質問

この章では、建売住宅と注文住宅に関するよくある質問について、解説します。

建売住宅と注文住宅

に関するよくある質問

回答
建売住宅に住むのは
恥ずかしい?
建売住宅は高品質な住宅もあり、ハウスメーカーが建築主の物件もあることから、購入することが恥ずかしい物件ではない。
建売住宅にすれば
よかったと後悔する?
こだわりを詰め込んだことで生活動線や家電の能力が不足する失敗は多い。

また、資金計画の精査が不十分のまま注文住宅を建て、生活が苦しくなり後悔することもあるため、注意が必要。

こんな建売住宅は買うな!というポイントはある? 長期間売れ残っている建売住宅は問題があることが多く、価格が安くても購入することを検討すべきといえる。
建売住宅と注文住宅
はどちらが多い?
一般的には注文住宅の方が多いが、建売住宅も不動産種別全体では2番目に多いため、並行して検討するのがおすすめ。

近年建築されている建売住宅は高品質な住宅が多く、中にはハウスメーカーが建築した建売住宅もあります。

そのため、建売住宅=安くて低品質というイメージはないため、決して恥ずかしい住宅ではないといえます。

注文住宅で後悔しやすいポイントは、間取りにこだわった場合に起きやすいです。

たとえば、開放的なリビングをイメージして20畳を超えるリビングにした場合、エアコンの効きが悪く、キッチンが暑くなってしまう失敗は多いです。

また、無理をした資金計画で家を建てることで、生活が困窮するという点も、後悔しやすいポイントといえます。

このような後悔をしないためにも、資金計画や間取りの設計は慎重に行うべきです。

建売住宅は注文住宅よりも価格が安く、完成後数ヶ月で売れるのが一般的ですが、長い間売れ残っている物件は要注意です。

このような物件は他の建売住宅よりもさらに価格が安い傾向にあるものの、理由があって売れ残っている可能性が高いといえます。

そして、売れ残ってしまう理由には、「立地の悪さ」や「前面道路の狭さ」、「駐車のしにくさ」、「周辺環境」など、家以外の要因であることが多いです。

つまり、立地や駐車計画、周辺環境に問題がある建売住宅は、買うべきではないといえます。

住宅金融支援機構によると注文住宅の方が選ばれた割合が多く、建売住宅に比べて20%以上高いシェアとなっています。

ただし、建売住宅も不動産種別全体では2番目に多く、注文住宅と同様にメリットとデメリットがあるため、「戸建て」として比較検討すべきといえます。

建売住宅と注文住宅まとめ

建売住宅と注文住宅のどちらかが優秀という評価は難しく、どちらにもメリットとデメリットがあることから、並行して検討するのがおすすめです。

そのためにも、それぞれが持つ特徴とメリット・デメリットを把握し、正しく判断することが、重要といえます。

目次