土地ありで1,000万円の家は建てられる!建築事例や後悔に繋がるポイントも解説

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2024年現在、1,000万円で建つ「ローコスト住宅」を商品として取り扱っているハウスメーカーが増えつつあります。

1,000万円で家を建てられるというのは魅力的ですが、その一方で「安全性」や「住み心地」「機能性」「デザイン性」などの面で、不安な点が多いのも事実。

そこで今回は、土地ありで1,000万円の家は建てられるのかについて詳しく解説しています。

建築実例や後悔につながるポイントなどもまとめているので、ぜひ参考にしてください。

目次

土地ありで1,000万円の家を建てられる?

ここでは、土地ありのケースで、住宅価格1,000万円の家を建てるのに必要な費用や1,000万円で家を建てられる方法を詳しく解説します。

1,000万円の家を建てるのにかかる費用

本体価格

(本体工事費)

⚫︎本体価格とは?

・家本体を建てるための工事費のこと

・総額のうち約7割を占める

⚫︎費用の例

・土台や構造体、外装、内装、

キッチン、トイレなどの設備、

人件費なども含まれる

付帯工事費 ⚫︎付帯工事費とは?

・家本体以外にかかる工事費のこと

・総額のうち約2割

⚫︎費用の例

・堀や門扉、車庫、外構工事の費用

諸費用 ⚫︎諸費用とは?

・申請手続きの手数料や税金

・総額のうち約1割

⚫︎費用の例

・印紙税や住宅ローンの借入費用、

不動産登記費用など

1,000万円で家を建てるのにかかる費用は、本体価格が約70%、付帯工事費約20%、諸費用が約10%です。

本体価格が1,000万円の住宅の総額は、約1,430万円とシミュレーションできます。

そのため、総額1,000万円以内の家を建てたい場合は、本体価格が700万円前後の住宅商品を探すようにしましょう。

ただし、土地なしのケースでは、土地代も含めなければならないため、1,000万円で住宅を建てるのは厳しいです。

1,000万円の家を建てる方法

価格を抑えて1,000万円で建てるには以下の方法があります。

そのため、土地ありのケースでは1,000万円台で家を建てることが可能です。

  • ローコストな規格住宅を選ぶ
  • コンパクトな家を建てる(1LDKや2LDK)
  • シンプルな外観&間取りにする
  • 平屋を選ぶ

ローコストな規格住宅を選ぶ

完全自由設計ではなく、規格住宅や建売住宅を選ぶことで建物費用を大幅に抑えられます。

【住宅価格の目安】

坪単価の目安 30坪の住宅価格
規格住宅 35万~50万円 1,200万円(40万/坪)
注文住宅 60万~100万円 2,400万円(80万/坪)

複数のデザインや間取りから好みのプランを選択できる規格住宅の設計の自由度は、注文住宅より低いものの建売住宅よりは高いので、建売と注文住宅も比較してみると良いでしょう。

比較することで、家族構成やライフスタイルに合わせたマイホームを建築できます。

ローコストな規格住宅ということで、クオリティに問題はないかと不安になる方がいらっしゃるかもしれません。

ただし、規格住宅が安い理由は、下記の企業努力のたまものなので安心です。

一括仕入れで資材費の削減
設計図作成・施工期間を短縮することで人件費を削減

専門家が設計したプランから選べるため、大きな失敗が起こりにくいのも規格住宅ならではのメリットといえます。

住宅価格を抑え、理想のマイホームを手に入れるには規格住宅を検討してみましょう。

コンパクトな家を建てる

床面積の広さで材料費や人件費に大きな差が生じるため、床面積の広い家は住宅価格が高くなる傾向があります。

その点、コンパクトな1LDKや2LDKの家なら大幅なコストカットを実現することが可能です。

【坪単価40万円のケース】

床面積 間取り例 住宅価格
20坪(約66㎡) 1LDK~2LDK 800万円
28坪(約93㎡) 2LDK~3LDK 1,120万円
35坪(約116㎡) 3LDK~4LDK 1,400万円
43坪(約142㎡) 4LDK~5LDK 1,720万円

坪単価が同じでも、床面積により価格に大きな差が生じます。

上記の表からも家の本体価格を1,000万円以内に抑えるとなると、25坪以下のコンパクトな家にする必要がありそうです。

ただし、家の広さが家族構成に合っていないと、せっかくマイホームを建てても居心地の良い空間を実現できません。

国土交通省が向上している誘導居住面積水準をチェックすると、一般型では、2人家族なら75㎡(22.6坪)、3人家族なら100㎡(30坪)、4人家族なら125㎡(37.8坪)が目安の床面積です。

価格ももちろん重要ですが、住んだ時に快適に感じられるかどうかも大切にしたいですね。

シンプルな外観&間取りにする

資材費を削減するためには、シンプルな外観や間取りが効果的です。

2024年現在、さまざまなハウスメーカーの提供する住宅商品に、キュービックスタイルのシンプルな外観のモデルが増えました。

無駄のないシンプルな形状の住宅は見た目のスタイリッシュさに加え、建築コストを抑えられると注目されています。

また、「リビングに大開口の窓」「吹き抜け」「ステップフロア」など、家づくりにこだわりを詰め込みすぎるとコストがかかり、追加費用が発生してしまうケースが多々あります。

間取りにこだわりたい場合は、事前に費用の内訳をチェックすることが重要です。

平屋を選ぶ

郊外に広い土地を所有しているケースでは、シンプルな間取りの平屋を検討してみましょう。

建築コストを削減するためにコンパクトな家を建てるなら、階段のないワンフロアの平屋が建築価格を抑えられる傾向があります。

平屋は家事動線や生活導線が短くできることから、2階建てよりも暮らしやすいと感じる方も多いようです。

ただし、床面積の広い平屋は大きな屋根が必要になるため、建築コストが高くなる可能性があるので注意しなければなりません。

1,000万円台で平屋を建てたい方は、1LDK〜2LDKなどのコンパクトな家がおすすめです。

土地ありで1,000万円台の家を建てた事例

ここでは、1,000万円台の家を建てた建築事例を5つピックアップしています。

これから家を建てる予定の方は、参考にしてみてください。

自然素材を使用したシンプルモダンな平屋


画像提供元/SUUMO公式サイト

・家族構成:夫婦+子ども1人
・本体価格:1,136万円(44.2万円/坪)
・延床面積:85.02㎡(25.7坪)
・間取り:平屋/1LDK


画像提供元/SUUMO公式サイト

高台の見晴らしの良い場所に、赤瓦や大きく張り出した軒下空間が沖縄や南仏の住まいを想像させるマイホームを建てたオーナー様。

中から空間全体を見渡せ、お子さんの様子をいつでも見守れるキッチンが一番のお気に入りとおっしゃるのは奥様。

LDKは柱や梁の屋根組みも見せているので、床面積以上の開放感があります。

断熱工事など、性能面でもしっかり施工しているため、実際に住んでみると冬の温かさも実感。

また、キッチンの上には、趣味のスペースとしてロフトも作られており、リラックスできる空間になっています。

土地あり|1,000万円台のかっこいい平屋


画像提供元/SUUMO公式サイト

・家族構成:夫婦
・本体価格:1,160万円(52.1万円/坪)
・延床面積:73.70㎡(22.2坪)
・間取り:平屋/2LDK


画像提供元/SUUMO公式サイト

ブラックと無垢材のコントラストをテーマにデザインしたお住まい。

外壁や屋根、サッシまで、玄関ドア以外はすべてブラックで統一したスタイリッシュで洗練された印象です。

一歩邸内に入れば、無垢材で包まれた癒しの空間が特徴的。

水回りの設備をまとめて家事動線を効率化し、リビングに窓をたくさん設置して採光と風通しを良くし、快適さも実現しました。

屋根付きのテラスやデッキスペースもあり、かなり自由度の高い美しい住まいが完成しました。

土地あり|自由にゆったり暮らしを楽しむ平屋


画像提供元/SUUMO公式サイト

・家族構成:夫婦
・本体価格:1,290万円(50.9万円/坪)
・延床面積:83.84㎡(25.3坪)
・間取り:平屋/2LDK


画像提供元/SUUMO公式サイト

大きな切妻屋根が印象的。

ブラウンと白のツートンカラーで演出し、2連のスリット窓をペアで配置するなど、デザイン性に優れたフォルムがポイントです。

土間収納を設けた玄関ホールから室内へ入ると、回遊できるアイランドキッチンやキッチン後ろの水回り設備など、効率の良い家事動線が敷かれています。

「収納を充実させたい」というオーナー様の要望に応え、2つの洋室にクローゼットを設置し、充実した収納を実現しました。

本体価格1,290万円で、桧家住宅独自の強みでもある全館空調「Z空調」により、暑さ・寒さの負担も軽減されます。

1,000万円台で子育て家族にうれしいマイホームが完成


画像提供元/SUUMO公式サイト

・家族構成:夫婦+子ども1人
・本体価格:1,150万円(37.4万円/坪)
・延床面積:101.84㎡(30.8坪)
・間取り:2階建て/3LDK+小屋裏収納


画像提供元/SUUMO公式サイト

黒い外壁の外観と無駄のない三角屋根のフォルム、玄関周りを目隠しするように設けたスクエアのフォルムが印象的なお住まい。

玄関周りは、濃いカラーの外壁に木目調の玄関ドアがよく映え、道路からの視線を遮る壁を設けていてプライバシーもしっかり確保しました。

「雨の日も屋根があるので濡れずに便利。」というのは、オーナー談。

レンガのアクセントクロスやアイアンを使ったインテリアなど、オーナー様の好みのテイストに統一されていて、オシャレな雰囲気を演出しています。

住みやすさにもこだわり、パントリーや階段下収納、小屋裏収納などゆとりある収納計画や、集約された水回りなども魅力。

土地あり|北欧風のおしゃれな1,000万円台の家


画像提供元/SUUMO公式サイト

・家族構成:夫婦+子ども2人
・本体価格:1,130万円(33.0万円/坪)
・延床面積:113.45㎡(34.3坪)
・間取り:2階建て/4LDK


画像提供元/SUUMO公式サイト

限られた予算の中でスタイリッシュなマイホームを実現させたオーナー様。

ジブンハウスの「家はスマホで買う時代」というコンセプトが気になり、トライされたとのこと。

北欧デザインとシンプルモダンを組み合わせた外観に、キュービックスタイルのシンプルなフォルムは構造体としても安定感抜群。

オープンスタイルのキッチンは、対面式のキッチン機器を採用しているため、家事をしながら家族との会話を楽しめます。

また、洋室には十分な収納力を備えたクローゼットを配置し、一家だんらんを過ごすリビングには9枚の琉球畳を敷いた和室を取り込んでいるのも特徴的です。

1,000万円台の家を建てて後悔するポイント

ここでは、1,000万円台の家を建てて後悔するポイントをまとめました。

  • 家の中が狭く、収納スペースが足りない
  • 床がボロボロになる
  • 作りが安っぽい
  • メンテナンスに費用がかかる

コスト重視で家を建てたい方は、将来的に後悔しないためにも、ぜひチェックしておきましょう。

家の中が狭く、収納スペースが足りない

1,000万円台で家を建てたものの、元々の床面積が狭いため、ライフスタイルの変化により部屋が狭く、収納スペースが足りないと後悔することがあるようです。

価格重視で予算を抑えるために坪数を減らしたり、無理に部屋数を増やすために各部屋を小さく設計した場合に起こりがちです。

子供の誕生や成長が要因となり、当初の予定よりも部屋が手狭に感じたり、室内のものが増えすぎて収納に困ってしまうケースもあります。

家を建てる前に、ライフスタイルの見直しや各サイトで建築実例などをチェックし、将来的に後悔しないように準備しましょう。

床がボロボロになる

1,000万円台で建てられる家のプランの場合、床のコーティングはオプションが一般的です。

予算の都合で床のコーティングをしなかった場合、年数が経過するにつれ床に傷がついてボロボロになってしまうケースがあり、後悔しているオーナーさんもいらっしゃいます。

床をコーティングせずに使用し続けた場合、床がめくられたり、椅子やテーブルなどで擦れて傷だらけになったり、床に傷ができてしまいます。

床をきれいな状態で使用したいなら、オプション料金となっても床のコーティングを依頼するようにしましょう。

作りが安っぽい

1,000万円台のローコースト住宅で、大手ハウスメーカーの注文住宅のように、複雑なデザインや個性、高級感を施すことは難しいです。

そのため、作りが安っぽいのではと心配になる方もいらっしゃるかもしれません。

ただし、1,000万円台のローコスト住宅で建てられるのは、安っぽい家ではなく良くも悪くもシンプルな普通の家です。

一目見て「この家はローコスト住宅」だと、瞬時に見抜くことは専門家でも難しいでしょう。

メンテナンスに費用がかかる

屋根や外壁などについては20年・30年後に寿命がきたときに交換できます。

ただし、コスト重視で安価な材料を選んでしまうとメンテナンスの頻度が上がり、コストがかかってしまうことがあります。

価格重視で家を建てたいと考えているなら、将来的なメンテナンス費用なども考慮しなければなりません。

1,000万円台の家を建てる方法・コツ

下記では、1,000万円台の家を建てる方法やコツを4つ紹介します。

  • 規格住宅を選ぶ
  • 条件に合ったハウスメーカーを選ぶ
  • 間取りをシンプルにする
  • 内装や設備のグレードを下げる

家を建てる際は、事前にチェックしておきましょう

規格住宅を選ぶ

建築コストを抑えて家を建てたい場合は、間取りプランや設備の仕様などがあらかじめ決められている規格住宅がおすすめです。

規格住宅の最大の魅力は、建築コストを抑えて家を建てられること。

また、自分好みの間取りプランを選べる手軽さも人気のポイントです。

その一方で、窓の配置や間取りの変更など、大幅なレイアウトの変更はできず、規格外の要望はオプション対応になるケースが多いのがデメリット。

予算オーバーのリスクを避けるためにも、家を建てる前に規格住宅のメリットとデメリットをしっかり把握しておきましょう。

条件に合ったハウスメーカーを選ぶ

1,000万円台で家を建てたい場合は、その価格帯の家づくりを得意とし、ノウハウを確立しているハウスメーカー選びが重要。

コストを抑えつつ満足度の高い家を建てるためには、それなりのテクニックが必要です。

1,000万円台という価格帯での家づくりに長け、プランを多く用意しているようなハウスメーカーを選べば、希望に沿った家づくりが実現するでしょう。

間取りをシンプルにする

1,000万円台のローコスト住宅を実現するためには、外観や形状、デザインをシンプルにすることが最も効果的にコストカットできます。

屋根の形状や材料に何を選ぶかにより、コストを抑えられる可能性があるので要チェックです。

反対にコの字間取りなどは凹凸が多くなるうえ、使用材料も増えるためその分の費用が余計にかかってしまいます。

内装や設備のグレードを下げる

内装材の仕上げ材や設備のグレードにより、効果的にコストダウンをおこなえます。

壁紙ひとつとっても、室内の壁全体と考えるとかなりの面積になるため、カラーやデザインをシンプルな量産品を選ぶことでかなりのコストカットに期待できます。

また、キッチンやトイレ、バスなどの設備のグレードに関しても同様です。

室内を彩るさまざまな装飾材や内装材、窓、ライトなど、「そこまでこだわらなくても良い」という箇所を見つけられるかもしれません。

そのため、お金をかけるべき箇所とお金をかけない部分のメリハリをつけ、無理のない範囲でコストカットするようにしましょう。

土地ありで1,000万円の家を建てる方法に関するよくある質問

下記では、土地ありのケースで1,000万円の家を建てる方法に関するよくある質問について解説します。

  • 1,000万円台の家のデメリットは?
  • プレハブ住宅は500万円で建てられる?
  • ローコスト住宅はやばい?

家を建てるにあたり、不安のある方はぜひ参考にしてみてください。

1,000万円台の家のデメリットは?

1,000万円台の家には、下記のようなデメリットがあります。

  • 間取りの自由度が低い
  • ランニングコストが高くなる可能性がある
  • 外装や内装のグレードが低い

そのため、ローコスト住宅でもこだわりを持ちたいという場合は、こだわりたいことの優先順位を決め、快適な家づくりを実現しましょう。

プレハブ住宅は500万円で建てられる?

プレハブ住宅とは、あらかじめ工場で作られた部品を組みたてて建てる住宅のことです。

プレハブ住宅の多くは坪単価をもとに販売されるため、広さにより価格が大きく異なります。

たとえば、坪単価50万円で10坪のプレハブ住宅を建てると、この場合の家の本体価格は500万円。

土地の有無や購入時の状況にもよりますが、プレハブ住宅は500万円で建てることが可能です。

ローコスト住宅はやばい?

下記のようなことが理由で、ローコスト住宅はやばいといわれているようです。

  • 気密性・断熱性が低い
  • 家の寿命が短い
  • 間取りは選択式で自由度が少ない
  • 設備機器のグレードが低い
  • オプションを追加したら一般的な住宅と変わらないくらい費用がかかる

ただし、間取りの選択式や設備機器のグレードが低い、オプション追加で高額になるなどは、家を建てる前の段階でハウスメーカーの担当者としっかり打ち合わせをおこなうことで解消できます。

また、気密性や断熱性の低さなど、住宅の基本性能は各ハウスメーカーのホームページで確認しましょう。

断熱材や窓についてだけでなく、耐震性やアフターサービスの方針も記載されているので、家の寿命が短いという不安も払拭できます。

土地ありで1,000万円の家を建てる方法まとめ

土地があれば、1,000万円台で家を建てることは可能です。

ただし、1,000万円台で家を建てる場合は、ローコストな規格住宅がメインとなり、住宅の間取りや設備、性能は標準仕様になります。

とはいっても、お金をかける部分の優先順位を決め、工夫することでコストカットを実現しながら希望を反映させることは可能です。

今回紹介した土地ありで1,000円台の家を建てる方法や、1,000万円台で建てた家の建築事例などを参考に、1,000万円台で後悔しない家づくりを実現しましょう。

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