坪単価とは?47都道府県の平均坪単価ランキングとハウスメーカーの坪単価も解説!

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マイホームの購入を検討している方にとって、気になるのは家づくりにどの程度の費用が必要なのかということではないでしょうか。

そのため、資金計画を立てるうえで最も重要なポイントが坪単価。

大まかな坪単価を理解していないと、適正価格で家を建てられないケースがあります。

割高なことに気づかずに住宅建築を依頼しないためにも、必ず坪単価を比較してハウスメーカーを選ぶようにしましょう。

そこで今回は、坪単価計算方法や注意点について詳しく解説します。

47都道府県の平均坪単価ランキングも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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目次

坪単価とは

坪単価とは、家を建てる際の1坪(約3.3㎡)当たりの建築費のこと。

マイホームの購入を検討し、ハウスメーカーや工務店のサイトなどで情報収集していると目にする機会の多いワードの1つです。

そこで、「坪単価という言葉は聞いたことがあるけど、よく分からない」という方に向けて、下記では、坪単価について詳しく解説します。

  • 坪単価の計算方法
  • 坪単価に含まれるもの

坪単価の計算方法

坪単価の計算は、下記の式で算出されます。

坪単価=本体工事費÷延床面積

たとえば、本体価格が4,000万円で延床面積が80坪だった場合、坪単価は4,000万円÷80坪で50万円となります。

坪単価をチェックすることで、住宅の建築費用が安いのか、高いのかを判断する際の目安にすることが可能です。

坪単価に含まれるもの

坪単価は1坪当たりの建築費用ですが、本体価格=総費用ではありません。

ハウスメーカーや工務店などのチラシに「本体価格〇〇円」などと記載されているのを見かけますが、この本体価格に何が含まれているのかが重要です。

たとえば、外構工事費や給排水工事費、地盤改良工事費は本体価格に含まれず、「別途工事費」として計上されるケースがあります。

また、照明器具やカーテン工事費なども別途工事になる場合があるので、明示されている本体価格よりも総額がかなり高くなってしまうこともあるので、要注意です。

坪単価の全国各地平均一覧

国土交通省が公表している「2022年度建築着工統計調査」から、地域ごとの坪単価を算出し全国の坪単価ランキングと全国坪単価安いランキングを作成しました。

『都道府県ごとの坪単価』

平米数 坪数 工事費用 坪単価
全国 125.6㎡ 38.0坪 約2,610万円 約68.7万円
北海道 121.1㎡ 36.6坪 約2,492万円 約68.1万円
青森 107.2㎡ 32.4坪 約2,067万円 約63.8万円
岩手 101.3㎡ 30.7坪 約1,940万円 約63.2万円
宮城 132.4㎡ 40.0坪 約2,668万円 約66.7万円
秋田 98.3㎡ 29.7坪 約1,785万円 約60.1万円
山形 97.7㎡ 29.6坪 約1,832万円 約61.9万円
福島 114.9㎡ 34.8坪 約2,286万円 約65.7万円
茨城 119.3㎡ 36.1坪 約2.324万円 約64.4万円
栃木 121.3㎡ 36.7坪 約2,429万円 約66.2万円
群馬 116.8㎡ 35.3坪 約2,290万円 約64.9万円
埼玉 137.4㎡ 41.6坪 約2,954万円 約71.0万円
千葉 132.5㎡ 40.0坪 約2,740万円 約68.5万円
東京 160.0㎡ 48.4坪 約4,031万円 約83.3万円
神奈川 147.0㎡ 44.5坪 約3,373万円 約75.8万円
新潟 90.6㎡ 27.4坪 約1,682万円 約61.4万円
富山 77.4㎡ 23.4坪 約1,315万円 約56.2万円
石川 123.3㎡ 37.3坪 約2,551万円 約68.4万円
福井 120.9㎡ 36.6坪 約2,408万円 約65.8万円
山梨 117.2㎡ 35.5坪 約2,329万円 約66.5万円
長野 110.9㎡ 33.6坪 約2,204万円 約65.6万円
岐阜 121.8㎡ 36.9坪 約2,502万円 約67.8万円
静岡 122.0㎡ 36.9坪 約2,572万円 約69.7万円
愛知 133.2㎡ 40.3坪 約2,849万円 約70.7万円
三重 118.6㎡ 35.9坪 約2,491万円 約69.4万円
滋賀 126.8㎡ 38.4坪 約2,530万円 約65.9万円
京都 133.8㎡ 40.5坪 約3,110万円 約76.8万円
大阪 139.4㎡ 42.2坪 約2,848万円 約67.5万円
兵庫 127.6㎡ 38.6坪 約2,543万円 約65.9万円
奈良 130.6㎡ 39.5坪 約2,564万円 約64.9万円
和歌山 119.9㎡ 36.3坪 約2,356万円 約64.9万円
鳥取 107.8㎡ 32.6坪 約2,030万円 約62.3万円
島根 117.4㎡ 35.5坪 約2,272万円 約64.0万円
岡山 121.0㎡ 36.3坪 約2,504万円 約69.0万円
広島 138.7㎡ 42.0坪 約2,936万円 約69.9万円
山口 113.9㎡ 34.5坪 約2,335万円 約67.7万円
徳島 116.5㎡ 35.2坪 約2,319万円 約65.9万円
香川 120.1㎡ 36.3坪 約2,406万円 約66.3万円
愛媛 115.6㎡ 35.0坪 約2,219万円 約63.4万円
高知 110.5㎡ 33.4坪 約2,191万円 約65.6万円
福岡 137.7㎡ 41.7坪 約2,731万円 約65.5万円
佐賀 127.7㎡ 38.6坪 約2,265万円 約58.7万円
長崎 117.0㎡ 35.4坪 約2,240万円 約63.3万円
熊本 120.0㎡ 36.3坪 約2,384万円 約65.7万円
大分 119.3㎡ 36.1坪 約2,353万円 約65.2万円
宮崎 121.2㎡ 36.7坪 約2,293万円 約62.5万円
鹿児島 109.2㎡ 33.0坪 約2,069万円 約62.7万円
沖縄 159.4㎡ 48.2坪 約3,870万円 約80.3万円

個人が注文住宅を建てる際の坪単価の全国平均は約68.7万円ですが、各都道府県をチェックしてみると、坪単価が一番高いのは東京都の約83.3万円で、最安値は富山県で約56.2万円でした。

坪単価全国トップの東京都と最安値となった富山県の坪単価の差は約27.1万円。

床面積35坪の家を建てたら、東京都で約2,916万円、富山県では約1,967万円と約950万円の差が生じます。

このことから、家を建てるエリアにより坪単価に差があり、建築費も変動することが分かります。

全国の坪単価ランキング

全国47都道府県の坪単価の高いエリアをランキング形式で紹介しています。

ランキング 坪単価
1位:東京 約83.3.万円
2位:沖縄 約80.3万円
3位:京都 約76.8万円
4位:神奈川 約75.8万円
5位:埼玉 約70.7万円
6位:愛知 約69.9万円
7位:広島 約69.7万円
8位:静岡 約69.4万円
9位:岡山 約69.0万円
10位:三重 約68.7万円

坪単価の高い都道府県ランキングには、東京をはじめ神奈川など都市部がランクインしています。

また、沖縄や京都、広島などの人気観光スポットということもあり、観光需要の高さ、供給される土地の少なさなどが坪単価を押し上げている要因と考えられます。

観光の好調が続く限り、坪単価の上昇傾向も続くでしょう。

全国の坪単価が安いランキング

ここでは、全国の坪単価の安いエリアをランキング形式でご紹介します。

ランキング 坪単価
1位:富山 約56.2万円
2位:佐賀 約58.7万円
3位:秋田 約60.1万円
4位:新潟 約61.4万円
5位:山形 約61.9万円
6位:鳥取 約62.3万円
7位:宮崎 約62.5万円
8位:鹿児島 約62.7万円
9位:岩手 約63.2 万円
10位:長崎 約63.3万円

坪単価の安いランキングをチェックしてみると、人口減少が深刻になりつつある都道府県の坪単価が安くなっている傾向があるようです。

47都道府県では富山県が一番安く約56.2万円となり、全国平均の約68.7万円よりも、約12.5万円安いことが分かります。

人口増加や再開発などの大きな動きがない限り、地方での坪単価アップに期待はできませんが、故郷で理想の家づくりをおこないたい方にとってはうれしい結果といえます。

2024年|大手ハウスメーカーの坪単価ランキング

ここでは、大手ハウスメーカーの坪単価をランキング形式でご紹介します。

ランキング ハウスメーカー 坪単価
1位 タマホーム 40~55万円
2位 アイフルホーム 40~75万円
3位 ユニバーサルホーム 50~70万円
4位 クレバリーホーム 50~80万円
5位 ヤマダホームズ 50~90万円
6位 トヨタホーム 50~100万円
7位 アキュラホーム 45~65万円
8位 三井ホーム 60~100万円
9位 住友林業 75~100万円
10位 スウェーデンハウス 75~100万円

下記では、各ハウスメーカーの坪単価はもちろん特徴なども詳しく解説していますが、坪単価はあくまでも目安のため、ランキングは参考程度にお役立てください。

1位:タマホーム


画像提供元/タマホーム公式サイト
会社名 タマホーム株式会社
坪単価 40~55万円
工法 木造軸組工法
アフターサービス・保証 初期保証10年

条件を満たせば最長60年保証

家づくりに必要なコストを徹底的に削減しつつ、クオリティの高い住宅を提供しているタマホーム

低価格が注目されがちですが、各エリアの天候に合わせた家づくりや高い断熱性能が多くのユーザーの支持を得ています。

坪単価は35〜75万円で、建築価格帯のボリュームゾーンは1,800〜2,000万円。

建築費・付帯工事費・諸経費の3つを含めても、総額2,500万円前後の施工事例も数多く盛られます。

20〜30代という若い世代でも、デザイン性・機能性・耐久性に優れた家を建てられるのがタマホームならではの魅力です。

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2位:アイフルホーム


画像提供元/アイフルホーム公式サイト
会社名 株式会社LIXIL住宅研究所

(アイフルホームカンパニー)

坪単価 40~75万円
工法 剛床工法
アフターサービス・保証 初期保証10年

※最大30年まで延長可能

LIXILグループが運営するアイフルホームは、業界初のフランチャイズシステムを導入したハウスメーカーです。

ドアやトイレなどの住宅設備にLIXIL製品を採用しているのが、アイフルホームならではの特徴といえるでしょう。

本部が商品管理をおこなっていることから、全国どこでも同じクオリティの住宅商品を提供できるのもアイフルホームの魅力です。

坪単価は40〜75万円、人気商品の坪単価は50万円前後となっているので、30坪の家を建てる際は1,500〜2,250円以上の費用が必要になります。

規格住宅をメインに取り扱っているので、コスト重視で家づくりをおこないたい方におすすめです。

3位:ユニバーサルホーム


画像提供元/ユニバーサルホーム公式サイト
会社名 株式会社ユニバーサルホーム
坪単価 50~72万円
工法 ハイパーフレーム構法
アフターサービス・保証 初期保証10年

条件を満たせば最長30年

木造軸組工法をベースにした「ハイパーフレーム構法」を採用し、設計の自由度が高いユニバーサルホーム

ローコストながら間取りにこだわった家づくりをおこないたいオーナーに向いているハウスメーカーです。

参考坪単価は50〜72万円となり、ローコーストメーカーと大手ハウスメーカーの中間に位置しています。

ユニバーサルホームで家を建てるなら、本体価格に付帯工事費、諸経費を含めた総額でも、2,250〜3,276万円程度の費用が必要です。

4位:クレバリーホーム


画像提供元/クレバリーホーム公式サイト
会社名 株式会社クレバリーホーム
坪単価 50~80万円
工法 プレミアム・ハイブリッド工法
アフターサービス・保証 初期保証10年

条件を満たせば最長30年

2016年、千葉で設立されたクレバリーホームは、高級感のある外壁タイルが特徴的なハウスメーカーです。

フランチャイズ事業にも力を入れていて、拠点は全国に154店舗展開。

地震にも強く、独自開発の「プレミアム・ハイブリッド構法」が高い耐震性を生み出し、震度6強や震度7の被災地でも、半壊・全壊ゼロという実績を誇っています。

坪単価は50〜80万円で、大手と呼ばれるハウスメーカーに比べ、価格帯が安いのが魅力です。

そのため、本体価格や付帯工事費、諸経費を含めた総費用でも、約2,500万円前後となるため、価格重視でハウスメーカーを選びたい方に向いています。

5位:ヤマダホームズ


画像提供元/ヤマダホームズ公式サイト
会社名 株式会社ヤマダホームズ
坪単価 群馬県高崎市栄町1-1
工法 ティンバーメタル工法
アフターサービス・保証 構造躯体は初期保証20年

雨水10年・シロアリ10年

ヤマダホールディングスのグループ企業のヤマダホームズは、家電・家具・住宅など「暮らしをまるごと」提案できるハウスメーカー。

注文住宅建築メインではあるものの、不動産買取やリフォーム、土地活用、資産運用など幅広く対応しています。

坪単価は50〜90万円程度で、建築価格帯のボリュームゾーンは2,000万円〜2,500万円となっています。

坪数は25〜40坪で、都心よりも郊外の注文住宅建築に適しているハウスメーカーです。

圧倒的なブランド力でユーザーを支えています。

6位:トヨタホーム


画像提供元/トヨタホーム公式サイト
会社名 トヨタホーム株式会社
坪単価 50~100万円
工法 ユニット工法(ラーメン構造)
アフターサービス・保証 初期保証40年

条件を満たせば最長60年

トヨタ自動車のモノづくり文化を受け継ぎ、クオリティの高い住宅を提供しているトヨタホーム

快適かつ人と地球に優しい住まいを実現しているトヨタホームの特徴は、7割以上を工場で作り、現地で組み立てる工程です。

同じ工場で作ることで品質を安定させ、生産効率を高めます。

天候にも左右されないため、工期が伸びることがなく安心して家づくりをおこなえる点も魅力です。

坪単価は50〜100万円、建築費や付帯工事、諸経費を含めた価格のボリュームゾーンは3,400万円前後。

業界トップクラスの60年保証で、アフターサービスが充実しているのもトヨタホームの特徴といえるでしょう。

7位:アキュラホーム


画像提供元/アキュラホーム公式サイト
会社名 株式会社AQ Group
坪単価 45~65万円
工法 メタルウッド工法
アフターサービス・保証 最大35年間

ローコスト住宅を取り扱うハウスメーカーとして知られるアキュラホーム

高いクオリティの注文住宅が、比較的リーズナブルな価格で購入できることから、幅広い世代に支持されているハウスメーカーです。

坪単価は60〜100万円で、注文住宅の平均住宅面積123.8㎡(37.45坪)に当てはめると、2,247万円〜となります。

そのことから、アキュラホームで家を建てるなら、2,000万円前後の費用を準備しておきましょう。

長期優良住宅の基準もクリアし、アキュラホームの評判もコスパ良く家を建てられたと人気で、目的に合わせて作られたシリーズは子育て世代にも好評です。

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8位:三井ホーム


画像提供元/三井ホーム公式サイト
会社名 三井ホーム株式会社
坪単価 60~100万円
工法 プレミアム・モノコック構法
アフターサービス・保証 初期保証10年

条件を満たせば最長60年保証

数あるハウスメーカーの中でもデザイン性に優れ「フルオーダーメイド」の注文住宅を提供している三井ホーム

モダンからクラシックまで、豊富なデザインバリエーションを揃え、平面ではなく立体で考える「m3設計」を採用しています。

自由度の高いプランを実現できることから、こだわりのある家づくりをおこないたいオーナーに向いています。

坪単価は60〜100万円、建築費のボリュームゾーンは付帯設備や諸経費などを含めると3,500万円前後です。

9位:住友林業


画像提供元/住友林業公式サイト
会社名 住友林業株式会社
坪単価 75~100万円
工法 ビッグフレーム構造
アフターサービス・保証 60年保証

1961年創業の住友林業は「木と生きる幸福」をコンセプトに、大手ハウスメーカーの木造住宅販売数でトップの実績を誇るハウスメーカーです。

坪単価は75〜100万円、建築費のボリュームゾーンは40坪で3,000万円後半から4,000万円以上。

8種類の住宅商品を展開し、なかでも「Forest Slection BF」「PROUDIO」「GRAND LIFE」が人気シリーズです。

シリーズごとに特徴があるものの、各オーナーの要望に応えられるような設計が魅力となっています。

10位:スウェーデンハウス


画像提供元/スウェーデンハウス公式サイト
会社名 株式会社スウェーデンハウス
坪単価 75~100万円
工法 モノボックス構造
アフターサービス・保証 初期保証10年

条件を満たせば最長20年保証

北欧テイストの高いデザイン性と高気密・高断熱の快適な家づくりに定評のあるスウェーデンハウス

坪単価は75〜100万円と大手ハウスメーカーのなかでも、高めの設定になっています。

建築費のボリュームゾーンは総額3,000万円前後と、他のハウスメーカーに比べ高めなのも、資材の輸入費が関連しているといわれています。

とはいえ、業界屈指のクオリティの高さは、長く住める快適な暮らしを実現してくれるのもスウェーデンハウスならではの魅力です。

商品のラインナップも豊富で、家づくりに3,000万円以上の予算をかけられる方に向いています。

ハウスメーカーの坪単価を比較するポイントとは

ここでは、ハウスメーカーの坪単価を比較する際のポイントを4つ紹介します。

  • 本体価格にどこまでの費用が含まれるのか
  • 延床面積と施工面積のどちらを採用しているか
  • 家の大きさ
  • 設備や内外装のグレードも比較する

坪単価はハウスメーカーにより異なるため、事前にしっかりチェックしておきましょう。

本体価格にどこまでの費用が含まれるのか

坪単価は、あくまでも建物本体を建築するのにかかる費用を延床面積で割ったものです。

そのため、家を建てるうえで必要な費用を含めて算出されているわけではありません。

屋外設備などにかかる別途工事費や税金などの諸経費は、一般的に含まれないので提示された坪単価だけを参考に「費用が安いから家を建てられる」と判断してしまうのは危険です。

坪単価を把握することは重要ですが、坪単価にどのようなものが含まれ、諸経費などを含めた総工費がどのくらいかかるのかも事前にチェックしておきましょう。

延床面積と施工面積のどちらを採用しているか

坪単価の基準は延床面積となっているのが一般的です。

ただし、坪単価の算出方法に共通のルールなどがないことから、本来延床面積に含まれないベランダやポーチなどを含んだ施工床面積で算出しているハウスメーカーや工務店があるようです。

施工床面積で坪単価を算出すると、延床面積よりも数字が大きくなるため、建築費で割った際の坪単価は安くなります。

坪単価の基準が異なると、慎重に比較してもあまり意味がありません。

家が完成した後で「思ったよりも高くついた」とならないためにも、建築を依頼するハウスメーカーや工務店が提示する坪単価が延床面積をもとにしているのかもしっかり把握しておくことをおすすめします。

家の大きさ

家の構造はもちろん大きさによっても坪単価の相場は変動します。

坪単価50万円で80坪・4,000万円の物件の場合、10坪減らしても500万円のコストカットができるわけではありません。

「家が小さくなると、本体価格が下がって坪単価を抑えられるかも?」と考える方もいるかもしれませんが、実際は坪単価が割高になるケースが多いといって良いでしょう。

なぜなら、延床面積が小さくなっても、本体価格に含まれる必要経費などの住宅に必須な費用は変わらないからです。

そのため、家の大きさでは大きな家は坪単価が安くなり、小さな家は坪単価が高くなる傾向があります。

「木造住宅」「鉄骨住宅」「鉄筋コンクリート(RC)造住宅」など、家の構造が異なると、目安になる坪単価も変動するので要注意です。

なお、「鉄筋コンクリート(RC)造住宅」→「鉄骨住宅」→「木造住宅」の順で安くなります。

設備や内外装のグレードも比較する

坪単価でハウスメーカーや工務店を選ぶ際は、キッチンやトイレ、バスなどの住宅設備のチェックも忘れないようにしましょう。

どのレベルの設備を標準仕様にしているかにより、坪単価が異なります。

坪単価を低く見せるために、標準仕様のレベルを下げているハウスメーカーを選んでしまったら、実際に家を建てる際にはグレードアップしなければならなくなるケースがでてきます。

グレードアップしなければならなくなると、当初の予算よりも本体価格が大幅に高くなってしまう可能性があります。

そうならないためにも、どのようなレベルの設備を求めているのか、ハウスメーカーの標準仕様はどのレベルになっているのか、事前に把握しておくことが重要です。

自分や家族の要望を明確にしておくだけで、グレードアップも念頭に入れたハウスメーカー選びを実現できます。

坪単価に関するよくある質問

ここでは、坪単価に関するよくある質問を3つピックアップしました。

  • 2階建てや3階建ての坪単価の計算方法は?
  • ハウスメーカーと工務店で坪単価は違う?
  • 注文住宅の平均的な坪単価はいくら?

これから家づくりをスタートさせる予定の方は、ぜひ参考にしてみてください。

2階建てや3階建ての坪単価の計算方法は?

建坪とは、建物を真上から見たときの面積である「建築面積」を坪数に換算したものを指すのが一般的です。

そのため、1階よりも2階の面積が広い場合は、2階の面積がその物件の建築面積となります。

ハウスメーカーと工務店で坪単価は違う?

ハウスメーカーと工務店では、工務店の坪単価が安い傾向にあります。

なぜなら、ハウスメーカーに比べ人件費や宣伝広告費、展示場の管理費用を抑えやすいからです。

ただし、全国展開しているハウスメーカーは、様々な建築実績を持っているうえに、アフターサービスが充実している傾向があります。

ランニングコストまで考慮するのであればハウスメーカーのほうがおすすめというケースも多々あります。

家づくりをおこなう際は、坪単価だけを注視するのではなく、ランニングコストのことも考慮すると、将来的に後悔することが少ないはずです。

注文住宅の平均的な坪単価はいくら?

各サイトなどでハウスメーカーや工務店の工務店などの坪単価情報が公表されています。

ただし、坪単価と実際の建築費用は異なります。

下記では、住宅金融支援機構の「2022年度フラット35利用者調査」を参考に、実際に注文住宅を建てた方の坪単価の平均を表にまとめました。

地域 建設費 住宅面積(㎡/坪) 坪単価
全国 3,715万円 122.8㎡/37.21坪 99.83万円
首都圏 4,015万円 123.4㎡/37.39坪 107.38万円
近畿 3,990万円 126.1㎡/38.21坪 104.42万円
東海 3,788万円 125.1㎡/37.93坪 99.86万円

住宅ローンのフラット35を利用して住宅を建てた方のデータから「建設費」・「住宅面積」をピックアップし、坪単価を算出しています。

エリアによって多少の差はありますが、注文住宅の坪単価の平均は100万円前後です。

各サイトに掲載されているハウスメーカーや工務店の坪単価は70万円前後となっていることが多いため、かなり高い印象を受けてしまいます。

このデータの建設費には「本体価格」だけでなく、「付帯工事費」や「諸経費」なども含まれているため、坪単価が高い印象を与えてしまうようです。

坪単価は各ハウスメーカーや算出する基準により異なるので、あくまでも目安として参考にしてください。

坪単価とは|まとめ

今回は、47都道府県の平均坪単価とハウスメーカーが公表している坪単価について詳しく解説しました。

家づくりをおこなう際は、坪単価の算出方法や坪単価に含まれるもの・含まれないものなどをおおまかに把握したうえで各ハウスメーカーを比較することをおすすめします。

坪単価が示すのはあくまでも本体価格であり、別途工事費や諸経費を含む総額工事費ではないため、家づくりの資金計画を立てる際は注意してください。

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